ライフスタイル
更新2019.04.22
クルマ好きが選ぶべき、そして選ぶべきでない「パートナー」とは?
JUN MASUDA
だから、クルマ好きが選ぶパートナーとしては、その点を理解してくれる(あるいは黙認してくれる)ことを必然的に考えざるを得ないだろう。
クルマ好きと言っても様々だ
クルマ好きと言っても、いろいろなタイプがある。
クルマを磨いたり眺めたりするのが好きな人。
クルマに乗ってどこかへ行くのが好きな人。
クルマにを改造するのが好きな人。
クルマを集めるのが好きな人。
クルマで峠やサーキットを走るのが好きな人。
ただ、どれにも共通するのは「お金や時間がかかる」ということだ。
ただ、お金があれば「時間」は節約できる。
これは間違いない。
たとえば、お金があれば、自分で洗車する時間を節約するため、専門の業者に頼むことも可能だ。
自分で改造するかわりにショップに作業を依頼するのも時間を節約する方法だ。
だが、それでも業者を手配したり、ショップに持ち込む時間までは節約できない(専用の管理人がいれば話は別だが)。
つまりは「どうやってもお金と時間がかかるのがクルマ趣味」ということになる。
クルマ趣味はパートナーと共有できない
そして、クルマ趣味の困ったところは、映画鑑賞や音楽鑑賞とは異なり、その多くをパートナーと共有できない点にある。 パートナー、とくに女性であればその大半はクルマに興味がないと考えられる。 だから、クルマにお金を時間をつっこむボクらには理解を示さない、というか、多くの場合、示す気もないようだ。
これは火を見るよりも明らかだ。
一般に、女性はこう言うことが多い(あくまでもボクの経験上だ)。
「何かに夢中になっている男の人ってステキ」
しかし実際にクルマに夢中になると、必ずこう言う(これもボクの経験上だ)。
「あたしとクルマとどっちが大事なの?」
そうなると、ボクらにとって道は2つしかない。
クルマ趣味を諦めるか、パートナーを諦めるか、だ。
クルマ好きはパートナーを持つべきではない?
正直言うと、クルマ趣味を優先させるのであれば、ボクはパートナーを持つべきではない、と考えることがある。
本来であれば、パートナーと過ごすために使える時間やお金を自分の趣味のために浪費しているわけだから、その行為はどうやっても正当化できない。
それを許してくれるパートナーがいるかもしれないが、それは「我慢」しているのであって、「認めて」くれているわけではないかもしれない。
ボクは、外出先だと、隣の車からのドアパンチを恐れ、クルマの少ないところに駐車するようにしている。 たとえばショッピングセンターだと、もっとも(ショッピングセンターの)入口から遠いところにクルマを置くことになるわけだ。
そうなると、当然パートナーにとっては無駄な距離を歩かされることになるし、ボクのことを単に「セコい男」としか感じないかもしれない。
そしてこれはボクの友人の話だが、彼はある日、同居している彼女から電話を受けた。 「急に雨が降ってきて、傘がないからクルマで迎えに来て」と。
そして彼はこう言った。
「雨の日にはクルマに乗らないから迎えに行かない」。
彼の気持ちは理解できるが、これは(クルマ好き以外の)一般には理解されにくいことだと思う。
そのほか、サーキット走行にしても、ウーファーをズンズン鳴らす行為も同様で、それが好きな人以外にはまず理解は出来ないだろう。
だから、クルマ好きがパートナーを選ぶには、「同じ趣味を持つパートナーを選ぶ」のが一番だ。
逆の視点で言えば、クルマ好き趣味を理解できないパートナーは選ぶべきではない。 こう言うと偉そうに聞こえるかもしれないが、お互いにとって不幸な結果を招くだけだからだ。
じゃあボクらはどうすべきなのか?
しかしそれだと、ボクらはずっとシングルのままだ。 だからここで、クルマ好きとパートナーとがうまくやってゆく方法を2つ述べたいと思う。
第一の方法とは、こう言うとミもフタもないが、「カネ」である。
カネがあれば、まずクルマを買っても、クルマを改造しても文句を言われることは少ない(金持ちけんかせず、というヤツだ)。
そして、カネがあればショップやディーラーにメンテナンスやカスタムを任せることができるから、クルマ趣味にかける時間も節約できる(自分でやらなくてもいい)。
もちろん、クルマにかける以上のお金を、パートナーに充てることだってできる。
しかし、そうは言ってもカネがないのがクルマ好きの常である。
だが、ボクらクルマ好きには、一般人にはない武器がある。 それは「情熱」だ。
幸いなことに、現代では「情熱」をお金に換えることができるようになった。
たとえば、自分のクルマに関する知識をブログにて発信し、アフィリエイト収入を得てもいい。
改造が得意なのであれば、その技術を欲している人を助け、その対価を得てもいいだろう(そういった“技術シェアリング”はサービスとして実用化されている)。
モーターショーやイベントを訪れるならば、その様子を動画にして公開し、広告収入を得ることだってできる。
ここで得たお金をパートナーに還元すれば、今まではクルマ趣味に理解を示さなかったパートナーも、見方を変えるかもしれない。
そして第二の方法であるが、これは「特権」だ。
別の記事でも述べたが、たとえばスーパーカーを購入すると、特権がついてくる(超高級車も同様だ)。 それは「通常体験できないような」イベントへの招待であったり、別世界への招待であったりする。
現代においてスーパーカーを購入するということは、非日常的体験を手に入れるということに近く、それをスーパーカーメーカーもわかっているから、オーナーだけではなくパートナーも楽しめる様々なイベントを用意してくれている。
そして、そういったイベントに参加すると、必ずパートナーも「このクルマに乗っていて良かった」と思うはずだ。
最後に、ボクの考えをまとめるとこうだ。
・クルマ好きを理解してくれるパートナーは少ない
・だからクルマ趣味を理解してくれるパートナーを探すべきだ
・それができなければ、その境遇を嘆くのではなく、自分の環境を変えてみよう
・環境が変われば、パートナーの理解も得られるかもしれない
つまりは、理解してくれるパートナーがいない、パートナーが理解してくれないと嘆くのではなく、状況を換えるために自分で努力してみよう、ということだ。
[ライター・撮影/JUN MASUDA]