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更新2017.06.22

往復1,000kmの京都日帰り往復も、メルセデス・ベンツなら疲れ知らず?

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松村 透

私の友人が先日、中古のメルセデス・ベンツCLS550シューティングブレークを購入しました。それまでは歴代のSクラスやEクラスワゴン(S211)を所有しており、念願だったCLSシューティングブレークをようやく購入したそうです。

往復1000kmの京都日帰り往復も、メルセデス・ベンツなら疲れ知らず?

その友人はスポーツカーやチューニング等にはほとんど興味がなく、ノーマルの状態が保たれた程度のよい中古車を手に入れ、高速道路の追い越し車線を飛ばすわけでもなく、しっとりと大事に乗るタイプです。ましてや、見栄やステータスでメルセデスに乗るタイプではないと断言できるほど、人に観られることを好みません(オーナーインタビューも「勘弁してください」だそうで…)。そろそろ他のメーカーも乗ってみたいと思わないの?と訪ねると「やっぱりこれ(メルセデス)がいいんですよね」とのこと。すでに上がりのクルマを乗り継いできた感すらある友人は、今後どんな愛車遍歴を重ねていくのでしょうか…。

話しは変わりますが、5年くらい前、ある方のご厚意でメルセデス・ベンツEクラスワゴン(S212)をお借りして日帰りで京都に行きました。お借りしたモデルは、6気筒エンジンを搭載するE300ステーションワゴン。人気があるアヴァンギャルド仕様ではなく、素のモデルです。

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素のグレードに布シート…。お借りしておいて大変失礼な話しですが、正直地味だよなあ、と思ってしまったのです。ところが、いざ高速道路に乗ると、敢えてこのグレードを選んだ理由が分かってきました。いわゆる「ネコ足」といわれるジャガーとも違う、しなやかな乗り心地が、実に絶妙な塩梅なのです。これがAMGコンプリートモデルだとしたら、ついついアクセルを踏み込んでしまいそうですが、「流れに乗ってのんびり行くのもいいもんだよ」と、このクルマに教わった気がします。

そして、何より驚いたのが「長距離移動でもまったく疲れない」点です。自宅がある埼玉から愛知にいる友人をピックアップするまで、淡々とノンストップで走行してもけろっとしていられる。こんな体験は初めてでした。

京都での用事を済ませ、愛知の友人と別れ、中央高速の渋滞を避けて埼玉の自宅に帰宅したのは深夜2時過ぎ。トータル15時間くらい、往復1,000kmプラスアルファくらいの距離を走りましたが、本当に疲労度が少ないことにただただ驚きました。一度、メルセデスの味を知ってしまった方が何台も乗り継いだり(CLSシューティングブレークを購入した友人もそうですが)、他メーカーに浮気してみても、結局本妻に戻ってくるのは、こういったことも理由のひとつにありそうだと。

そんなやりとりを、カレントライフ編集部内でライターの中込氏と話していました。その後、中込氏よりこんなメッセージをいただきました(ご本人の許可をいただき掲載しています)。

私もW124で日帰り京都やりました。こんなにいとも簡単に来れるのか、と驚いたものです。連休初日の土曜日に友人がコンサートをするというので誘われていたのですが、金曜日終電も逃し、帰宅が遅かったもので翌日寝坊の可能性も。ということで駅から駐車場に向かい、うちには上がらず西へベンツを走らせました。土山あたりで仮眠しましたでしょうか。あのころはまだ温泉ソムリエではなかったですが、琵琶湖畔の立ち寄り、温泉に行って朝風呂を入って大津に停めてパーク&ライド。山科辺りでコンサートを聴きそのまま帰京です。何でもないですね。で、みんな最近のは・・・といいますが、今のクルマの方が操作性はよほど軽くて快適。もちろん25年落ちの時にはW124の足下にも及ばないかもしれません。しかし、新車としては間違いなく最良の乗用車の1台です。


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私も思いました。「こんなにいとも簡単に来れるのか」と。その印象はモデルに関係なく一貫しているのですね…。

そこで改めて、中込氏の記事“自動車のヴィルトゥオーソ”それが「W124」@車悦を読んでみました。

音楽では完成の域に入った演奏家のことをヴィルトゥオーソと言ったりします。イタリア語で「博識、達人」を意味するそうです。クルマではどんなクルマが成り立つだろうか、振り返った時、W124とそのシリーズは、これに相当するのではないでしょうか。


・・・読んだあとに思い切り後悔しました。「W124、思い切って買っとけばよかった」と。オーナーでなければ語れないなと痛感しました。中込マジックの表現にまんまとハマった感じです(笑)。

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W124オーナーなら(過去に所有していた方も)思わずニヤッとしてしまうに違いありません。そして何より、自身の愛車遍歴に、W124やその時代のメルセデスがあることを、改めて羨ましく思いました。なかなか勇気が出ず、思い切った一歩を踏み出せないまま、時間ばかりが過ぎていました。W124で京都往復…私もやってみたいです。

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中込氏の記事を読んでいて、ふと、当時勤めていた会社が所有していた、20万キロを走破した190Eディーゼルターボで東京と愛知県を日帰りで出張した記憶がよみがえってきました。乗るまでは正直「小ベンツってどうなのかなあ」と思っていた考えを根底からひっくり返されたことを思い出します。

「ベンツ」というだけで誤解される部分もありますし、数値上のスペックや専門用語を並び立てた記事ではなく、もうとょっとシンプルに、クルマのことを知らない(興味がない)オバチャンでも「ベンツっていいクルマなのねえ」と思ってもらえるような、分かりやすい表現方法はないだろうか…。そんなことを考える日々です。と同時に、雰囲気がよさげなW124(またはW126かR129あたり)がないものかと物色している自分がいます。

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