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更新2023.12.23

NSX遣いが「ぶっつけ本番」でハンドメイドの6輪F1タイレルP34をサーキットを走らせる!

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松村 透

去る2023年4月にエビスサーキット西コースを走らせてからおよそ半年経ったある日、手作りの6輪F1タイレルP34がふたたびエビスサーキットを走るということで、取材班も現地に向かいました。


当日の現地の天気予報は曇り一時雨。ゲートオープン前の午前7時頃に現地に到着した時点では小雨でしたが・・・。


何とかギリギリセーフで雨は回避。実はこの日、予想外のサプライズが用意されていたのです。


■初の試み!ハンドメイドのタイレルP34を他のドライバーが走らせる!



この日、タイレルP34がコースを占有できる枠は全3回。2回目の周回を終えたあと、ふと「走行会に参加していたNSX乗りのT氏にタイレルに乗ってもらおうと思ってます」とつぶやいた綿引氏。


筆者が知る限り、製作者兼ドライバーである綿引氏以外にこのタイレルP34を走らせた人はいません。少なくとも、エンジンが掛かっている状態では。



驚いた筆者が綿引氏に「本当ですか?」と問うと「TさんはあちこちのサーキットをNSXで走っているし、運転もていねいだから」とのこと。


そして・・・。


茶目っ気たっぷりに「タイレルP34が走っているところも観たいし(笑)」と付け加える綿引氏。


たしかに、誰かにタイレルP34のステアリングを託さない限り、綿引氏が走行シーンを見ることは不可能だけど・・・。


正直、かなり驚きました。


この時点では、このあとタイレルP34をドライブすることになるとは夢にも思っていなかったであろうT氏。人生、何が起こるか分かりませんね。


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■NSX乗りのT氏、初ドライブのタイレルP34をスムーズかつ鮮やかに操る!


そして、T氏に「ここ(エビスサーキット)でタイレルP34に乗ってみませんか?」と持ち掛けた綿引氏。


綿引氏の突然のオファー(無茶振り?)に驚きつつも、タイレルP34を走らせることを決意したT氏。


こんな機会はまたとない。このチャンスを逃したら、次にいつタイレルP34をドライブできる機会がめぐってくるか分かりませんから・・・。


サーキットを走行する前にタイレルP34のコクピットに潜り込み、綿引氏からコクピットドリルを受けるT氏。



そしていよいよT氏がフルフェイスのヘルメットを被り、レーシンググローブをはめてタイレルP34のコクピットへ。



シートベルトを締め上げたのち、隼エンジンがうなりをあげ、ついにエンジンスタート!


製作者兼ドライバーである綿引氏以外のドライバーがタイレルP34を走らせる瞬間が訪れます。



クラッチをミートし、スムーズにタイレルP34を動かすT氏。まったくギクシャクすることなく、スムーズにピットロードを走らせ、コースイン!


1周目はスローペースに終始し、タイレルP34の感触を確かめるT氏。


そのままホームストレートを掛け抜け、2周目に突入。



とても初めてのドライブとは思えないほどスムーズ。


その後、いったんピットロードに戻り、マシンの感触などを綿引氏に伝え、問題なさそうということで再度コースイン!



マシンの扱いにも少しずつ慣れてきたようで、ピットロードを出た瞬間からこれまでよりもアクセルを踏み込み、1コーナーをターンインしていくT氏。


ホームストレートを掛け抜けるときのスピードが違う。速い!



この日、走行会に参加していたメンバーもその様子を見守ります。


とはいえ「大丈夫かな。壊さないかな・・・」といった雰囲気ではないのです。


愛車の整備の手を止め、T氏の鮮やかなドライブに魅了されているのが伝わってきます。


そして、周回を重ねるにつれて、綿引氏がドライブするときのペースに近づいていることが音とスピードで分かります。



事実、わずか3周の周回で1'10"520をマークしたというT氏。


その後、綿引氏がドライブしたときのラップタイムが1'08"646(ベストラップが1'07"174)だったことを考えると、T氏がさらにタイレルP34を走り込めば(綿引氏には失礼かもしれないが)綿引氏よりも速いタイムを叩き出す可能性も充分に考えられます。


綿引氏にも確信めいたものがあったのでしょう。そして、その期待に見事に応えたT氏。その場にいた誰もがT氏の鮮やかなドライビングテクニックに舌を巻いていました。


もしかしたら自分もあんな風に走れるのかも・・・と思ったことは事実ですが、さすがに大いなる勘違い。


■タイレルP34をドライブしたT氏のコメント



今回、貴重かつ 大変 光栄な体験の機会を頂いた綿引さんにとても感謝しています。私のような素人がいきなり乗っても、何の問題もなく普通に走行できたのは、タイレルの完成度が高いことの証なんだと感じました。


レーシングカーと言うとクセや気難しさをイメージしてしまいますが、そんなことは一切なく、どのコーナーでもニュートラルなハンドリング、エンジンや各操作系レスポンスの鋭さ、ブレーキの効きやバランスも抜群に素晴らしく、綿引さんの匠の業にとても感動しました。


いきなりのオファーだったとはいえ、T氏にとっても貴重な体験となったようです。


そういえば、カーグラフィック&カーグラフィックTVの企画で、CG編集部(たしか加藤氏)がフェラーリF1を走らせるという記事と映像を観たことがあります。


そのなかで加藤氏が「信じられないほど乗りやすい」とコメントしていたことを思い出しました。


加藤氏、そして今回のT氏。プロのレーシングドライバーではないにせよ、セミプロ級のドライビングテクニックを持ちあわせたお二人だからこそのコメントなのかもしれません。


このときの模様は、CBR WATAHIKIのYouTubeチャンネルでも公開されているので、ぜひご覧ください!


●ハンドメイドF1ドライバーチェンジ!
https://www.youtube.com/watch?v=moXX1l510Hw


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■タイレルのその後について



その後、10月14日~15日に新潟県妙高市で開催された「妙高ヒルクライムHILL G.P2023」においてクラシックしたタイレルP34だが、それから1ヶ月後には1977年仕様のカウルをまとって無事復活!


さらにReynard製のF3000「MF308」を新たに入手!タイレルP34との2台体勢となり、今度どのように活躍していくのか?2024年も目が離せない。継続して取材していくのでお楽しみに!



 


■巴自動車商会/カスタムビルド&レストア WATAHIKI 店舗情報



住所:〒310-0912 茨城県水戸市見川3-528-2
TEL:TEL/FAX 029-243-0133
URL:http://cbr-watahiki.com
お問い合わせ:http://www.cbr-watahiki.com/mail.html


●綿引氏のYouTubeチャンネル"cbrwatahiki"


※「アルミのイオタ」および「タイレル P34」の製作風景も紹介されています


https://www.youtube.com/@cbrwatahiki


※YouTubeで動画を配信している「ぺーさんxyz」さんがイオタの製作過程を詳細にまとめた動画。手作業で造られていったことが分かる構成となっています。


●板金職人の技炸裂!アルミ板叩き出しでランボルギーニ・イオタを製作するまで【前編】


https://www.youtube.com/watch?v=hvAf5PfcSJg&t=8s


●アルミ板叩き出しでランボルギーニ・イオタを製作するまで【後編】


https://www.youtube.com/watch?v=WidFHqbp4QA


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■Special Thanks!



エビスサーキット


●営業時間8:30~17:00(GATE OPEN8:30)/*冬期間9:00~16:30(GATE OPEN9:00)
*大会やイベントで変更になる場合もあり
●定休日:毎週水曜日 *水曜日が祝日の場合、G.Wの場合、お盆休みの場合などは営業する日もあり


●住所:〒964-0088 福島県二本松市沢松倉1番地
*案内図:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.ebisu-circuit.com/images/ebisu_syuhen.pdf
●TEL/FAX:TEL:0243-24-2972/FAX:0243-24-2936
●E-Mail:autoland81@techno-as.com
●URL:https://www.ebisu-circuit.com/
●Twitter:https://twitter.com/ebisu_circuit
●Facebookページ:https://www.facebook.com/EBISUCIRCUIT.JP/
●YouTubeページ:https://www.youtube.com/user/ebisucircuit
●LINE:https://page.line.me/whe3251y?openQrModal=true


[ライター・カメラ/松村 透 画像提供:綿引雄司氏]


 

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