更新2023.02.01
フォルクスワーゲン up!は故障しやすいのか。特徴と対処方法を解説
外車王SOKEN編集部
フォルクスワーゲンの「up!」は、5ナンバーサイズのコンパクトカーです。フォルクスワーゲンのエントリーモデルで、日本でも扱いやすくコストパフォーマンスに優れていることから、街中で見かけることも増えてきました。そんな up!は、故障しやすいと言われていますが、本当なのでしょうか。今回は、フォルクスワーゲン up!が故障しやすいと言われる理由や故障したときの対処方法を解説します。
フォルクスワーゲン(VW) up!の特徴
フォルクスワーゲン up!は、Aセグメントに属するコンパクトカーです。ボディタイプは、3ドアまたは5ドアのハッチバックをラインナップしています。全長が約3500㎜・全幅が約1650㎜であるため、日本のナンバー区分では5ナンバーに収まる数少ない輸入車のひとつです。新車販売価格が150万円台であることも特徴で、手が届きやすい輸入車だと言えるでしょう。また、コンパクトサイズであるため、燃費が良いといったメリットもあります。
一方、up!は、故障しやすい・運転しにくいという評価もあります。その主な理由は、トランスミッションに「ASG」が採用されているからです。ASGとは、マニュアルトランスミッションをベースとした自動変速装置で、クラッチ操作を必要としないマニュアル車と言い換えられます。他のメーカーでも搭載されている事例が少ないトランスミッションであるため、操作・運転方法にコツが必要なのです。
フォルクスワーゲン(VW) up!が故障しやすいと言われる理由
フォルクスワーゲン up!は故障が多いと言われますが、本当なのでしょうか。ここからは、 up!が故障しやすいと言われる主な理由を解説していきます。
ASGを採用している
フォルクスワーゲン up!には、クラッチ操作を自動で行うマニュアルトランスミッション「ASG」が搭載されています。ASGは、ドイツ語「Automatisiertes Schaltgetriebe」の略です。意味は、オートマティックマニュアルトランスミッションで、自動変速機能を持つマニュアルトランスミッションと言い換えられます。つまり、トランスミッション自体の構造はマニュアルトランスミッションそのもので、変速に必要なギアチェンジやクラッチ操作を自動化しているのです。構造自体は、マニュアルトランスミッション車と同じですが、クラッチ操作を必要としないため、「AT限定免許」で運転できます。
フォルクスワーゲン up!で多い故障は、ASGのトラブルです。2014年には、ASGの制御コンピュータに不具合があるとして、リコールを届け出ています。その他の不具合には、変速トラブルや加速不良などがあります。
しかし、ASGのトラブルは、運転方法に気を遣うだけで減らすことが可能です。運転のコツは、マニュアルトランスミッション車と同じように、ギアチェンジのときにアクセルをオフにしてください。そして、ギアを変えたら、緩やかにアクセルを踏み足していきます。この操作をするだけで、トランスミッションやクラッチへの負担を減らすことができ、燃費も向上させられるのです。
長期間乗車することによる経年劣化
フォルクスワーゲン up!は、ブログなどでも故障しやすいと言われています。その理由は、長期間にわたり所有し続けることで、部品が経年劣化するためです。車は数万点の部品から構成される機械であるため、金属・ゴム・樹脂などのパーツが時間の経過とともに劣化します。部品が劣化すれば、機械が正常に動作しなくなり、不具合が起き、結果として故障してしまうのです。定期的なメンテナンスや部品交換は、しっかりと行いましょう。
走行環境がドイツと異なる
フォルクスワーゲン up!は、ドイツ生まれのコンパクトカーです。日本とドイツで車の走行環境が異なることが、故障の一因となります。日本は、ストップ&ゴーが多く、渋滞や狭い道路での行き違いが多い交通環境です。一方ドイツは、一定速度で長時間の運転をする場面が多くあります。一定速度走行が多いドイツよりもストップ&ゴーが多い日本の方が車への負担が大きくなるため、故障しやすいと言われるのです。
フォルクスワーゲン(VW) up!が故障したときの対応
ここでは、フォルクスワーゲン up!が故障したときの対応方法をお伝えします。万が一のときに役立ちますので、覚えておきましょう。
故障した箇所をマークで確認する
フォルクスワーゲン up!が故障したときは、故障した箇所をマークで確認しましょう。コンピュータで制御されている部分が多い up!は、各部にセンサーが装着され、絶えずモニタリングされています。センサーが異常を感知すると、メーター内部に警告灯が点灯するため、一目で故障箇所の把握が可能です。ただし、点灯した警告灯が何を意味するのかを理解しておく必要があります。取扱説明書を読み、警告灯の意味・内容を知っておきましょう。
故障したときの車の状況を把握する
続いて、フォルクスワーゲン up!が故障したときの状況を把握しましょう。
走行中に起きた故障であれば、前進・後退、走行速度など、どのような走行状況だったのかを覚えておいてください。また、ぶつけて故障が発生したときは、いつ・どこで・どこをぶつけたのか忘れないようにしましょう。停車中の故障であれば、最後に動かしたときのことやどこに停車していたのか、エンジンがかかるのかどうかを把握しておきましょう。故障したときの車の状況によって、対処方法が変わる場合があります。
修理にかかる費用を見積もりする
修理が必要な時は、依頼をする前に費用の見積りをしましょう。ディーラーや整備工場など、複数の修理依頼先候補から見積りをとることで、修理費用の比較ができます。同じ修理であっても、安く修理するために見積りをとる手間を惜しまないようにしましょう。
業者に相談する
故障後にどう対応すれば良いかわからない場合は、ディーラーや修理工場などの業者に相談してください。故障の内容次第で、自走による入庫になるのか、レッカーでの移動になるのかが変わります。電話で業者に相談するときは、故障したときの状況をなるべく詳しく伝えてください。
フォルクスワーゲン(VW) up!が故障した場合の修理の依頼先と費用相場
フォルクスワーゲン up!が故障したとき、どこに修理を依頼すれば良いのでしょうか。主な修理の依頼先と、修理依頼先による修理費用の違いを説明します。
ディーラー
フォルクスワーゲン up!が故障したときの修理依頼先には、ディーラーがあります。フォルクスワーゲン正規ディーラーであれば、up!に適した正規部品を使い、正しい手順で修理することが可能です。また、ドイツ本国のフォルクスワーゲン本社から最新の整備情報を入手できます。しかし、ディーラーでの修理は、部品代や工賃が高くなる傾向です。
修理工場
もうひとつの修理依頼先としては、修理工場が挙げられます。修理工場と一言で言っても、フォルクスワーゲンや外車を得意とする工場・国産車をメインとしている工場など、種類はさまざまです。フォルクスワーゲン up!の修理を依頼するときは、フォルクスワーゲンを専門にしている工場や外車の修理を得意とする工場に依頼しましょう。国産車を主に扱う修理工場の場合、フォルクスワーゲン up!に対応した工具や設備が不足している可能性があるためです。修理費用に関しては、修理工場の方がディーラーよりも割安に修理できることが多いです。ただし、トランスミッションの乗せ替えなど大がかりな修理の場合は、ディーラーでの修理とほぼ変わらない費用がかかる可能性があります。
フォルクスワーゲン(VW) up!に長く乗るために行うべきこと
フォルクスワーゲン up!に長く乗るためには、ASGのオイル点検や定期的なメンテナンスなどを欠かさずにしましょう。ここからは、 up!に長く乗り続けるためにできることを説明します。
ASGオイルの点検
フォルクスワーゲン up!に長く乗るためには、トランスミッション「ASG」のオイル点検を欠かさずにしましょう。マニュアルトランスミッションの操作を自動化したASGは、ギアの変速やクラッチ操作をスムーズに行うために、オイルを使用しています。オイルの劣化や不足は、トランスミッションに負荷をかけるため、トラブルや故障を引き起こす原因です。ASGのオイル交換や点検は、費用がかかっても定期的に行いましょう。
定期的なメンテナンス
定期的なメンテナンスも、フォルクスワーゲン up!に長く乗るためには必須です。エンジンオイルやオイルフィルター、マウントやブッシュなどのゴム部品、ブレーキやタイヤなどの足まわりは、定期的に点検し、必要に応じて部品の交換をしてください。また、長期間にわたり所有している場合には、使用状況に応じてタイミングベルトの交換時期を見極め、時期がきたら交換しましょう。定期的なメンテナンスをすることは、維持費がかかります。しかし、しっかりと手入れをしておけば、車のコンディションを良好に保つことができ、長く乗り続けることができます。
プログラムアップデート
フォルクスワーゲン up!に長く乗るためには、プログラムのアップデートをしましょう。 up!はコンピュータによりさまざまな制御がされています。たとえば、電装系のパーツやトランスミッションの変速プログラムなどがコンピュータ制御です。コンピュータのプログラムが古いと、適切な車両コントロールができなくなり、トラブルが発生し、故障してしまう恐れがあります。プログラムのアップデートがある場合には、速やかに行いましょう。
フォルクスワーゲン(VW) up!への乗り換えを検討した場合には外車王での売却見積もりを
フォルクスワーゲンup!は、ASGなど特徴のある車ですが、適切なメンテナンスや運転をすれば、故障やトラブルを最小限に留め、中古車であっても高い評価をされています。手が届きやすいフォルクスワーゲン up!に乗り換えを考えているときは、外車王で売却見積りをしましょう。外車王は、外車を専門にしているため、メーカー・車種・年式などを問わず全ての外車を買取できます。また、査定額に納得できれば、即日買取も可能です。外車王なら、故障してしまい動かなくなってしまったup!であっても、買取の相談ができます。外車のことやフォルクスワーゲン up!のことなら外車王へお問い合わせください。
定期的なメンテナンスで安心してフォルクスワーゲン(VW) up!に乗りましょう
フォルクスワーゲン up!は、故障しやすいと言われていますが、車の構造を理解した運転方法を実践し、定期的なメンテナンスを欠かさなければ、長く乗り続けられます。また、定期点検をしておけば、トラブルや不具合を早期に発見でき、故障を防止することもできるでしょう。安心してフォルクスワーゲン up!に乗るためにも、車の特徴を理解して、適切な手入れをしましょう。
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