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更新2021.04.11
絵描き屋の独り言「カーイラスト旅日記」vol.5:第1回FIAT&アバルトファンミーティング
きもだこよし
今回初めて開催されるFIAT&アバルトファンミーティング。主催は出版社である交通タイムス社、事前予約にてエントリーが行われ参加台数は決められておりますが、一般駐車場にて見学にももちろん来ることはできます。
参加資格はもちろんフィアットもしくはアバルトの名を持つ車両であればOK。年式等はありません。
■各地から集結するイタリアン
会場には入場時刻である8:30前から多くの車両が入場を待っているようでした。続々と会場入りする車両の多くは現行モデルのアバルト124スパイダーや500といったモデルですが、年配の方々にも見慣れたクラシックなフィアットやアバルトモデルもちらほらと見ることができました。意外にもそうしたクルマから降りてくるオーナーの方は若い方も少なくなく、中にはご自身よりもクルマの方が年配なのでは?という方もおられました。会場はまったりと落ち着いた雰囲気で、オーナー同士の親交を図る笑い声や、協賛企業の出展スペースを覗いて回る人たちの姿が見受けられました。少しばかり絵描き屋きもだも会場を散策すると、企業出展のテントの裏側でもハイエース等の搬入車両に交じりこんな車両も。フィアットのワゴン車850T。搬入車両としては現代の車両と比べればもちろん劣りますが、こうしたイベントでの参加を兼ねた搬入には演出としてはとても素敵です。それも前面に出るのではなく少し後ろで控えめなところがなんともいいではありませんか。
■フィアット500と124スパイダーの2大勢力
全体的には500系(アバルト含む)と124スパイダーがかなりの数を占めており、人によっては趣が異なることもあるでしょう。しかしながらその車両たちは多くが個性を演出し、ベースこそ同じ車両ではありますが購入時そのままというクルマはほとんどいないのでは?と感じるほどでした。また、絶対数では少なくともその時々に我々を魅了した車両たちもエントリーしていたことはたしかです。そしてそうした車両たちには多くの方々が興味津々であつまってきています。■浜名湖ガーデンパークはクルマイベントのメッカ?
会場となった浜名湖ガーデンパークは日本有数の汽水湖であり、10指に入る大きさを誇る浜名湖の中州のようなところに位置しています。広々とした緑地とフラワーガーデンが四季を彩る公園です。また収容台数1800台(合計数)を誇る駐車場ではさまざまなカーイベントの予定が組まれています。この日もこちらのイベントのほか、日産マーチのイベントが別の区画で行われておりました。■今日の1枚はFIAT126に決定!
会場を見渡すと新車はもちろん古いクルマはご存知のフィアット500他さまざまなエントリーがされていましたが、どうにも気になっていたのがこちらのFIAT126。500の後継車種にあたり、ヨーロッパでも長く愛されたクルマです。後継機というだけありレイアウトはリアエンジン、ホイールベースもほとんど変わりません。何より2000年までポーランドにて生産されていました。
割と近年まで生産されていたにもかかわらずどうにも気になりオーナー氏にお話を伺うと、こちらの車両は70年代に生産をされほとんど当時のまま維持されてきた個体とのことです。もちろん塗装もほぼオリジナルのようで3年前にヨーロッパから輸入したものだそうです。そのためまだまだ改修個所は多岐にわたり、一人でコツコツと再整備しつつ乗っているのだとか。現在のテーマはブレーキ系の改修だそうです。
この頃のクルマは余計な電子部品等がないので欠品からくる整備不全が起きにくく乗りやすいですから、皆さんにも恐れずに乗られてみてほしい。と話されます。ただ同時に悩みもあるそうでフィアット500と共通部品が多いがゆえに、その車両や部品がフィアット500にスワップされてしまうことがあるのだとか。まだまだこれからも手を入れながらあちこちのイベントに行ってみたいということです。そんなことで春の強風が吹きすさぶ中、今日の1枚とさせていただきました。
春の温かさと風の強さが同居した浜名湖ガーデンパークにて開催された初めてのFIAT&アバルトファンミーティング。この風の強さなどどこ吹く風というほどに穏やかな雰囲気に包まれながら開催されました。クルマの窓を閉めるとそこには穏やかな暖かさのみが残ります。この日のイベントのような空気を車内で感じつつ絵描きは旅を続けます。
■きもだ こよし プロフィール
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[ライター・撮影/きもだ こよし]