
ドイツピックス
更新2017.04.13
駐車から充電まで自動でお任せ!VWより、スゴ腕の電気自動車が誕生

NAO
バレットパーキングというものをご存知ですか?利用客がホテルや高級レストランなどの正面玄関で係員にクルマのキーを預ければ、彼らがお店の駐車場に運んでくれ、帰りは玄関前まで乗ってきてくれるサービスのことです。オーナーは自ら駐車場まで行き、空きスペースを探して止める必要がないので、この利便性が重宝され、アメリカを中心にこのシステムが普及しています。しかしドイツでは、このバレットパーキングはあまり頻繁に利用はされていません。国民性からなのか「係りとはいえ、見ず知らずの人に自分のクルマのキーを快く預けるのには抵抗がある」とのことです。
保守的で疑り深いと言われるドイツ人。初対面の人に自分の財産であるクルマを預けるのはやはり心配になってしまうようです。しかし、心配ご無用!フォルクスワーゲン社から、バレットパーキングを頼まなくとも自動で駐車、さらには充電までしてしまうスゴ腕の電気自動車が誕生しました。その名もe-Golf(イーゴルフ)です。

気になる操作方法は、駐車場の前にクルマを停め、専用アプリに「駐車して」と話しかけるだけ。すると指示された後は、クルマが駐車できるスペースを自動で感知し、探し出してパーキング。駐車を取り消す場合も、アプリにまた話しかけると、出口を探して戻ってくることが可能です。この専用アプリはスマートフォン、タブレット、スマートウォッチに対応し、最大300メートル駐車場から離れた距離で操作することができます。
何とも画期的なこのシステム、フォルクスワーゲンでは自動バレットパーキングとバッテリーの充電を可能にする「V-Charge」プロジェクトの一環として4年前から研究されてきました。このV-ChargeのVは、バレットパーキングの頭文字Vから取っており、このプロジェクトの特徴として掲げられたのはそのクルマが電気自動車の場合、空いている充電ステーションを探し出し、ワイヤレスでバッテリーに電気をチャージできるという機能を開発することなのです。このワイヤレス充電は、電動歯ブラシにも使われている電磁誘導を利用した非接触充電と呼ばれる技術で、金属接点やコンセントケーブルなどを介さずに電力を伝送することができます。充電した後は、ステーションから自ら離れ、空いている駐車スペースを探したらそこへ停まります。ここまですべての動作が自動というから驚きです。
V-ChargeはEU共同プロジェクトとして、スイス国立工科大学の権限の基に、フォルクルワーゲン社、ボッシュ社、その他にもオックスフォードをはじめ数々の欧州大学と共に研究されてきました。その研究の賜物がe-Golfです。最先端センサーとカメラテクニックをはじめ、4つの広角カメラや3Dカメラも2つ搭載。そして他の電気自動車や充電施設とコミュニケーション通信ができるCar2X技術も備えられています。これらの技術がすべて融合することでe-Golfが自動的な走行を可能にすることができるのです。e-Golfは運転手なしでの状態でも最大時速10km/hで直線の走行が可能です。
その際、カメラとセンサーが軌道を感知しハンドルを調整しながら走りますが、まず心配になるのが「完全自動運転で安全性は大丈夫なのか?」という点です。人や物が飛び出したりしてきた場合、高感度センサーが異常を察知し、すぐに自動でブレーキをかけ、その後も十分な距離を空けて走行するように設定されています。この高感度センサーは、充電ステーションに来た際にも停車スペースやどこに充電用プレートがあるのかも察知し、クルマを入れる方向や距離までもすべてセンチ単位で正確に動いてくれるのです。
残る課題としては、充電ステーションや駐車場の位置と周辺の道路情報をカーナビ等のデジタル地図上に載せなければクルマがそこまで走れないということが挙げられます。e-GolfはGPS位置情報を察知して目的地まで自動走行するため、大体の充電ステーションやガソリンスタンドにGPSが装備されていない今の状況では実用化はまだ少し時間がかかるのではという意見が出ています。これからもV-Chargeプロジェクトメンバーでさらに研究を重ね、完全に実用化にごきつけるのは2020年を予定しているそうです。
出典・参照元:http://www.auto-news.de/
[ライター/NAO]
保守的で疑り深いと言われるドイツ人。初対面の人に自分の財産であるクルマを預けるのはやはり心配になってしまうようです。しかし、心配ご無用!フォルクスワーゲン社から、バレットパーキングを頼まなくとも自動で駐車、さらには充電までしてしまうスゴ腕の電気自動車が誕生しました。その名もe-Golf(イーゴルフ)です。

気になる操作方法は、駐車場の前にクルマを停め、専用アプリに「駐車して」と話しかけるだけ。すると指示された後は、クルマが駐車できるスペースを自動で感知し、探し出してパーキング。駐車を取り消す場合も、アプリにまた話しかけると、出口を探して戻ってくることが可能です。この専用アプリはスマートフォン、タブレット、スマートウォッチに対応し、最大300メートル駐車場から離れた距離で操作することができます。
何とも画期的なこのシステム、フォルクスワーゲンでは自動バレットパーキングとバッテリーの充電を可能にする「V-Charge」プロジェクトの一環として4年前から研究されてきました。このV-ChargeのVは、バレットパーキングの頭文字Vから取っており、このプロジェクトの特徴として掲げられたのはそのクルマが電気自動車の場合、空いている充電ステーションを探し出し、ワイヤレスでバッテリーに電気をチャージできるという機能を開発することなのです。このワイヤレス充電は、電動歯ブラシにも使われている電磁誘導を利用した非接触充電と呼ばれる技術で、金属接点やコンセントケーブルなどを介さずに電力を伝送することができます。充電した後は、ステーションから自ら離れ、空いている駐車スペースを探したらそこへ停まります。ここまですべての動作が自動というから驚きです。
V-ChargeはEU共同プロジェクトとして、スイス国立工科大学の権限の基に、フォルクルワーゲン社、ボッシュ社、その他にもオックスフォードをはじめ数々の欧州大学と共に研究されてきました。その研究の賜物がe-Golfです。最先端センサーとカメラテクニックをはじめ、4つの広角カメラや3Dカメラも2つ搭載。そして他の電気自動車や充電施設とコミュニケーション通信ができるCar2X技術も備えられています。これらの技術がすべて融合することでe-Golfが自動的な走行を可能にすることができるのです。e-Golfは運転手なしでの状態でも最大時速10km/hで直線の走行が可能です。
その際、カメラとセンサーが軌道を感知しハンドルを調整しながら走りますが、まず心配になるのが「完全自動運転で安全性は大丈夫なのか?」という点です。人や物が飛び出したりしてきた場合、高感度センサーが異常を察知し、すぐに自動でブレーキをかけ、その後も十分な距離を空けて走行するように設定されています。この高感度センサーは、充電ステーションに来た際にも停車スペースやどこに充電用プレートがあるのかも察知し、クルマを入れる方向や距離までもすべてセンチ単位で正確に動いてくれるのです。
残る課題としては、充電ステーションや駐車場の位置と周辺の道路情報をカーナビ等のデジタル地図上に載せなければクルマがそこまで走れないということが挙げられます。e-GolfはGPS位置情報を察知して目的地まで自動走行するため、大体の充電ステーションやガソリンスタンドにGPSが装備されていない今の状況では実用化はまだ少し時間がかかるのではという意見が出ています。これからもV-Chargeプロジェクトメンバーでさらに研究を重ね、完全に実用化にごきつけるのは2020年を予定しているそうです。
出典・参照元:http://www.auto-news.de/
[ライター/NAO]