イベント
更新2019.11.01
教習コースがおどろきの光景に様変わり!第23回『クラシックカーフェスティバルinところざわ』
細谷明日葉
教習所というローカルな場でありながら、300台以上の車両が全国各地から大集合!
スワップミートやケータリングも充実しており、西武池袋線狭山ヶ丘駅から徒歩2分という立地の良さも相まって、クルマに詳しくない方でもお祭り気分で楽しめる内容でした。
今回もカレントライフらしく、輸入車を主軸にご紹介してまいります。
圧倒的な台数が大集合!カラフルでオシャレなアメリカ車
輸入車部門で8割以上を占めたアメ車軍団。
そのボリューミーなサイズ感とバリエーション豊かなボディカラーは、見る者の目を楽しませてくれる主役的な存在となりました!
その外装からも美意識の高さが伺えるアメリカンクラシックは、車内のデコレーションにも力を入れているオーナーさんが多い印象でした。
▲キャデラック シリーズ62セダン。エンジンはオリジナルの390cidを搭載し、長らくの不動状態から復活したんだそう。艶消しワインレッドと、部分的に配置されたピンストライプの組み合わせがシックでいいですね!
▲フォード ムスタングmach1。外装はほぼオリジナル状態を保っていらっしゃるように見受けられました。某シリーズ映画のボンドカーとしてインプットされている方も多いのでは?
▲リアの8連テールランプが特徴的な、ポンティアック GTO。せっかくのコンバチですから、お天気に恵まれてよかったですね!
▲参加車両の中でもダントツのご長寿、1922年式のフォード モデルT。自動車史においても隆盛を誇る逸品ですね!珍しい形状に、迫力あるフレームパターンのペイントが施されており、みなさん大注目!!現在新オーナーさんを募集中とのことでした
▲優しい色合いで愛らしさ満載なシボレー 150。アメ車にはダイスモチーフが定番ですね。後席にはこれまたキュートなトラちゃんも
▲150のお兄さん的存在?にあたるシボレー ベルエアー。鮮やかな朱赤と白のツートンは、車内まで統一感バッチリです!
▲マーキュリー モンテレー。これは…アメ車の中でもかなり珍しい部類に入るのではないでしょうか?走る美術品と言っても過言ではないくらい、細部まで凝った意匠…不思議な魅力を感じさせられます
▲キャデラック デビルシリーズ1955年式。特筆すべきは車体に貼られた若葉マーク!なんとオーナーさんは19歳。全長やテールフィンの形状からしても、決して取り回しやすいクルマではなさそうですが、一目惚れの力は偉大ということですね!閉会前の表彰式で、見事受賞されておりました
▲こちらは1974年式のデビル。カタカナにするとDevil(悪魔)を連想してしまいますが、実はスペル表記はDe Villeで、フランス語の“街”という意味なのですね
▲こちらは先代となるキャデラック シリーズ62のデビル。このボンネットマスコット、さながら風の精霊といったところでしょうか?気になる存在です
▲2台のシボレー サバーバン。ブラックが初代、シルバーが3代目かと思われます。モデルチェンジを追うごとに四角いイメージが定着したサバーバンですが、初期の頃は全体的に丸みを帯びていて、大きいのに愛らしさがありますね
▲こちらのサバーバンは5代目モデル。利便性だけでなく造形美をも追い求めたルックスが、見ている者をワクワクさせてくれますね
▲スポーツカー好きにはたまらないシェルビー コブラ。オレンジの個体はfactry five-racing製、ネイビーの個体は427SOHCエンジン搭載で、なんとキャロル・シェルビー氏が所有していた個体なのだとか!
▲シボレー コルベア。アメ車の中では珍しい、RRレイアウト・空冷水平対向6気筒。オーナーさんもあえて前向き駐車で展示して、エンジンルームをアピール。一緒に並べた可愛いクマさんたち…コルベアだけに、テディベア?!(笑)
▲プリムス ロードランナーは複数台の参加がありました。ルーニー・テューンズの鳥のキャラクター、ロードランナー君と縁がある車名とのことで、エントリーシートやデカールにもその姿が
▲フォード Fシリーズやシボレー Cシリーズなどのピックアップ勢。鮮やかなカラーリングとビッグな車体は、ズラリと並ぶと華やか!それぞれに個性があり、1つとして同じ仕様がないのも見どころです
▲シボレー モンテカルロSS454。国内でもとっても希少な存在なのだそう。ダッシュボードには、同個体が見開きで掲載された雑誌も展示されておりました
▲ダッジ チャレンジャー440R/T。エントリーシートも気合じゅうぶん!さすがはこの精悍な佇まい、ポニーカーとして70’sの若者の心をガッチリ掴んだのも納得です
▲同じくチャレンジャー、こちらは440sixpack。チャレンジャーの中でも最高峰のシックスパックは、生産数も少ないレア車ですが、そんな中でもこちらはナンバーマッチ車両なのだとか!!
▲リンカーン コンチネンタルV。さすがは高級車、外装はラグジュアリーオーラ満載ですが、車内はデコラティブでおちゃめさん(笑)。オーナーさんのお部屋という感じがして良いですね
▲なんと日本に1台しかないというダッチ ロイヤルモナコ!まるでチョコレート&ミルクチョコのような、おいしそうなカラーリングですが、日本に1台ですよ!!
▲プリムス AAR クーダ。この個体、FRPボンネットなどを標準装備したホモロゲーションモデルなのだそう!ぜひ走っている姿も見てみたいです。展示車の前にプチフリマを出しているオーナーさんが多かったのも、当イベントの特色と言えるでしょう
▲こちらのクーダは440-6。ボディカラーと同色のホイールが素敵です
▲見物人の方々がギョッとされていた、連スロむき出しのバラクーダ…!小径ステアリングに極太タイヤを装着し、アメリカンスポーツ魂がみなぎっているようです…。住宅街でのイベントにつき空ぶかし等がNGでしたが、どんなサウンドなのか気になります…!
▲ジープ CJ-5。『ジープ』と聞くとブランド名だったり車名だったり、またノックダウン生産も多く、1つ1つを紐解いていこうとするとなかなかコアな存在ですが、こちらはアメリカンモーターズのオリジナルV8エンジンを搭載した個体です。オーナーさんこだわりの赤は『ロッソコルサ』というカラーなのだそう
マニア心にピンポイントアタック!ヨーロピアンクラシカル
にぎやかなアメ車とは対照的に、台数こそ少なかった欧州車。それでもそのラインナップはクラシックカーファンにはたまらない車種で濃縮されておりました!
シンプルながらも飽きのこない、各国の持ち味が光るヨーロピアンクラシカルたちをご紹介いたします。
▲まずはフォルクスワーゲン Type1。1975年式というこちらのビートル、なんとワンオーナー車で、オーナーさんとは43年来のお付き合いなんだそう!こんなにも長く1台のクルマと向き合えるって、素敵ですよね。きっと以心伝心な相棒なのでしょう
▲フォルクスワーゲン Type2シングルピックアップ。ボヘミアンテイストで味付けされた内外装とは裏腹に、1835ccのチューニングエンジンを積んでいるそうです。オーナーさんのコメントにも「羊の皮を被った狼仕様」とありましたが、まさにその通り!
▲カニ目の代名詞トライアンフからはTR3Aがお目見えです。左ハンドルでしたので、輸出仕様車でしょうか
▲モーリス ミニ…なのですが、この不思議なエンジンルームにお気付きでしょうか?ベースこそ1962年式ではありますが、なんとリーフのバッテリーを組んで電気自動車に改造されたミニなのです!確かに、最近クラシックカーをEV化するという話をちらほら耳にしますが、これも古いクルマの生存戦略として有効な手段かもしれません
▲泣く子も黙る(?)2台のロータス ヨーロッパスペシャル!MRレイアウトにわずか700kg強の車重…排気量が小さかろうがなんだろうが、やっぱりコレはスーパーカーなのであります!!
▲ちょっと小ぶりで可愛いセダン、メルセデスベンツ W121(190)。品のあるフロントマスクと、つるっと丸みを帯びたお尻のギャップがたまりません
▲メルセデスベンツ 280S。オリジナルホイールとのマッチングが美しく、今の時代にはないシンプルさが、より一層高級感を醸し出しているように見えました
▲V.I.Pの送迎車であるイメージの強いロールスロイス シルバークラウドですが、この車両はなんと家具屋さんで家具を送迎しているみたいです!いずれにせよ『働くクルマ』ということなのですね(笑)
▲これはすごいです!キッチンカーというと、一般的にはもっと大きな商用車が主ですが、こんなに小さなフィアット 600ムルティプラも負けじと頑張っておりました!イタリア車なだけあって(?)カフェラテやエスプレッソなどを販売
取材後記~ここはホントに教習所?!~
自動車学校というと、1度免許を取得してしまうともうなかなか足を踏み入れることはない特殊な場所。しかも構内を『歩く』という経験は、教習生時代ですらほぼなかったように思います。
大型カーイベントとなると、どうしても都市部では難しい事情がありますが、『広さ・地域密着』という特性を考慮すると、教習所ほどピッタリな舞台はないのではないでしょうか。
それになにより、今回若葉マークで参加したオーナーさんがいたように、これからドライバーになる生徒さんたちへの良い刺激になりそうです!
(ベテランドライバーにとっても、初心にかえって、少し気が引き締められる場所?!)
このような幸せなイベントを楽しめたのも、運営事務局の皆さまの並みならぬ努力と、近隣住民の方々の理解あってのこと。地域密着型である当フェスティバル、たくさんの“感謝”の上に成り立っているものなのだと実感しました。
掲載車両の中には毎年常連のオーナーさんも多くいらっしゃるようなので、ぜひ来年の『第24回クラシックカーフェスティバルinところざわ』に遊びに行ってみてくださいね!
それでは、本編ではご紹介しきれなかった写真をダイジェストで掲載しつつ、締めくくりたいと思います。
▲『ところざわクラシックカークラブ』会長所有車両の、フォード サンダーバードとキャデラック デビル
▲“ヨタハチ”の愛称で親しまれる愛嬌たっぷりなトヨタ スポーツ800
▲メッキ使いやテールフィンなど、アメ車に引けを取らない華やかさを放つプリンス グロリア
▲キッチンカーのダッジ バン
▲教習所職員さんによる屋台でしか味わえないオリジナルメニュー
▲クルマイベントにぴったりの小紋コーデ!帯だけでなく半襟と帯留めにも要注目!
▲地元所沢近隣で活躍するバンドによるライブ演奏
▲充実のスワップミートエリア
▲イベントプログラム
■埼玉県公安委員会指定 ところざわ自動車学校
住所:〒359-1106 埼玉県所沢市東狭山ヶ丘2-879-5
TEL.04-2922-6231
営業時間:9:00~20:00(月曜・年末年始休校)
URL:http://www.tokorozawa-jidoshagakko.co.jp
イベント情報:http://www.tokorozawa-jidoshagakko.co.jp/event/
[ライター・カメラ/細谷 明日葉]