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更新2020.08.21

スーパーカーの追っかけと撮り鉄のマナーが無関係ではない現実とは?

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松村 透

この仕事をしていると、公私ともにさまざまなクルマ好きの方とお会いする機会があります。そこから得られるものも多く、結果として記事になることもしばしばです。

今回も、ある方から伺ったことがきっかけとなりました。

いちメディアとしてあまり取り上げられていないので、記事にしてもよいのではないかと思い、実体験や実際に起こった事例に基づいてまとめてみました。

オーナーの愛車を撮影する際にこれだけは避けたいことは?




●ナンバーを隠さないでインターネット上にアップロードする
FacebookなどのSNS上に、路上を走るクルマのナンバーがそのままの状態でアップロードされていることがありなす。特殊なクルマであるほど狭い世界ですし、想像以上にデリケートな対応が求められます。筆者は、スマートフォンで撮影したクルマのナンバーを隠す際、以下のアプリを使っています。有料ですが、使い勝手が良いのでお勧めです。

▼Automo Camera
iOS用 / Android用
※撮影する際、できればオーナーに一声掛けるのがベターです

●月極の駐車場に勝手に侵入する
例えばビルの地下駐車場など、月極駐車場と時間貸しのフロアが分かれているなどの配慮はされていますが、その気になれば出入りできますし。オーナーの立場からすれば不安に思うのは当然のことです。

●クルマに直接手を触れる
イベントなどで多いと聞きます。拭けばきれいになる…という問題ではありません。不用意に触られるのが嫌になり、イベントに参加するのを止めてしまったオーナーさんが実在します。

●運転席に乗り込む
もはやここまでくると絶句レベルです。さすがに日本人ではここまではやらないそうです。しかし、外国人の方だとそうでないことも。もし見つけたら注意した方がよさそうです。

「何だ、当たり前のことじゃん」。そう思う方がいる反面、そんな当たり前のことが平然と行われていることもまた事実なのです。

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撮り鉄のマナーとスーパーカーの激写問題はオーバーラップする?



筆者の母親の実家は目の前が線路という、鉄道ファンの方には夢のような環境です。複数の路線が走る区間なので、小さい頃は廊下から飽きもせず、何時間も通過する列車を眺めていました。早朝や夕方は、家の前をブルートレインが通過していくんですね。通勤電車とはあきらかに違う音を立てて近づいてくるのを、時刻表片手に待ちわびたものです。

そうなのです。幼少期の筆者は鉄道ファンでした(国鉄最後の日にあたる1987年3月31日は汐留にしましたし…。いまの日テレがあるあたりです)。小学生の頃に行った、ある機関区主催の撮影会で知り合った電気機関車の元運転手さんとは、いまでも年賀状のやりとりを続けています。

親友の一人が鉄道ファンで、10数年前に一度、SL(メルセデス・ベンツではなく、蒸気機関車の方)の撮影に同行しました。場所取りを済ませると、お目当てのSLがやってくるまでは、偶然居合わせたひとたちと雑談です。なかにはものすごいマニアがいて、撮影ポイントなどを事細かに教えてくれたり、和気あいあいとした雰囲気で、まさしく即席のオフ会状態でした。

SLの通過時刻が近づいてくると、概ね撮影ポイントは誰かが陣取っています。そこで後から来たひとのモラルが問われてきます。諦めて他の場所を探したり、先客の後ろから撮影するか、禁じ手である立ち入り禁止区域に踏み込むかの選択が迫られます。

ごく希に、私有地を含めた立ち入り禁止区域に入ってくる人がいます。そうするとすかさずマニア氏が「そこは立ち入り禁止区域だからいますぐに出ろ!」と一喝するんですね。そうやって、暗黙のうちにマナーが保たれていることに驚きました。

もちろん、そうでない場合もあるようです。最近も、こちらの鉄道会社のFacebookページで(おそらくは断腸の思いで)このような書き込みをしています。

状況こそ違えど、自分本位がエスカレートすると、いままでは許容範囲だったものが禁止事項と「せざるを得ない」可能性もあるのです。それはクルマの世界でも同じではないでしょうか。タイトルはスーパーカーとしましたが、いうまでもなく車格やメーカーは関係ありません。

自分がオーナーだったらどう思うか…という視点で考えてみる




自分の愛車にされて嫌だなと思うことは、相手も同様だと考えると、自ずと行動パターンも変わってくるはずです。もし、まだクルマを所有したことがないから想像がつかないという場合は、自身のお宝アイテムを他人がぞんざいに扱っている場面を想像してみるのもよいと思うのです。

いま、スーパーカーのオーナーとなった方々も、かつてはカメラ片手に街に繰り出していた「スーパーカー少年」だったというケースもあるはず。それだけに、カメラやスマートフォンで格好いいクルマを撮影したい気持ちは理解できるのです。撮影されたら正直嬉しいという方もいるはずです。

あまりエスカレートすると、イベントの開催そのものや、極論をいえば、オーナーがこの種のことにナーバスなってしまう可能性もありえます。

10代後半〜20代の、未来のスーパーカーオーナーたちが、かつてのスーパーカー少年のように夢を見続けていられるような配慮が、いま、求められているのかもしれません。

[ライター/江上透]

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