ドイツ現地レポ
更新2016.08.09
西ドイツではまず見かけない!東ドイツ製スクーター「シムソン・シュヴァルベ」
NAO
デュッセルドルフ市内で見つけたこのスクーター(モペット)。「シムソン・シュヴァルベ(Simson Schwalbe)」と呼ばれる旧東ドイツで造られたものなのですが、珍しいのが西ドイツで見つかったことなのです。
当時西ドイツでは乗れなかった「シュヴァルベ」
旧東ドイツ製の乗り物といえば、まず「トラバント」を思い浮かべるのではないでしょうか。壁崩壊前後のベルリンを描いたドイツ映画「グッバイ、レーニン!」でも主人公がベルリンの街をシュヴァルベに乗って走るシーンがあったように、シュヴァルベはトラバント同様旧東ドイツ国民の足として活躍していました。ドイツ語でツバメを意味するシュヴァルベは、チューリンゲン州ズールという街で生まれ、1964年から製造終了の1986年までほぼ姿を変えることなく、計約100万台生産されました。ほとんどが旧東側で使われ、その頃は旧西ドイツ側に輸出されることもありませんでした。ですから、現在西ドイツで見つかるシュヴァルベ達は、ドイツ再統一後に初めて渡った子たちなのです。
ザ・DDRデザインならでのレトロな味わい
2サイクル単気筒49.8cc、最高時速60kmのシュヴァルベ。日本では原付バイクの括りになりますが、旧東ドイツでは50ccのスクーター(モペッド)は、最高時速が60kmと定められていました。現在の法律では、モペッド及びスクーターの最高時速は45kmまでとなっているため、乗る際は小型二輪車両としての特別走行許可証が必要となります。今回撮影されたのは1974年から製造されたモデルKR51と思われますが、こちらは旧東ドイツでは初の2シート仕様スクーター。見た目も「DDR(旧東ドイツ)デザイン」ならでのレトロな味わいが感じられます。シュヴァルベは7色種類がありますが、オリエンタルブルー、ビリヤードグリーン、サハラブラウン、ツンドラグレーなどユニークなネーミングも特徴です。
今では東西超えて愛される存在へ
現在は2012年ごろから、電気モーター製でシュヴァルベを復活させようという計画がされていましたが、開発がうまく進まず未だ商品化の目処は見えていないようです。しかしながら今も旧東西関わらずシュヴァルベのファンは多く、2014年には最高級本革などの素材を使った高級版シュヴァルベとして約80万円のモデルが販売されたのだとか。
今回見つけたシュヴァルベはまさにツバメのように長い距離を渡り、30年以上もの時の中で一体どのような景色を見てきたのでしょうか?きっと数々のストーリーがこの1台に詰まっているのでしょう。
当時西ドイツでは乗れなかった「シュヴァルベ」
旧東ドイツ製の乗り物といえば、まず「トラバント」を思い浮かべるのではないでしょうか。壁崩壊前後のベルリンを描いたドイツ映画「グッバイ、レーニン!」でも主人公がベルリンの街をシュヴァルベに乗って走るシーンがあったように、シュヴァルベはトラバント同様旧東ドイツ国民の足として活躍していました。ドイツ語でツバメを意味するシュヴァルベは、チューリンゲン州ズールという街で生まれ、1964年から製造終了の1986年までほぼ姿を変えることなく、計約100万台生産されました。ほとんどが旧東側で使われ、その頃は旧西ドイツ側に輸出されることもありませんでした。ですから、現在西ドイツで見つかるシュヴァルベ達は、ドイツ再統一後に初めて渡った子たちなのです。
ザ・DDRデザインならでのレトロな味わい
2サイクル単気筒49.8cc、最高時速60kmのシュヴァルベ。日本では原付バイクの括りになりますが、旧東ドイツでは50ccのスクーター(モペッド)は、最高時速が60kmと定められていました。現在の法律では、モペッド及びスクーターの最高時速は45kmまでとなっているため、乗る際は小型二輪車両としての特別走行許可証が必要となります。今回撮影されたのは1974年から製造されたモデルKR51と思われますが、こちらは旧東ドイツでは初の2シート仕様スクーター。見た目も「DDR(旧東ドイツ)デザイン」ならでのレトロな味わいが感じられます。シュヴァルベは7色種類がありますが、オリエンタルブルー、ビリヤードグリーン、サハラブラウン、ツンドラグレーなどユニークなネーミングも特徴です。
今では東西超えて愛される存在へ
現在は2012年ごろから、電気モーター製でシュヴァルベを復活させようという計画がされていましたが、開発がうまく進まず未だ商品化の目処は見えていないようです。しかしながら今も旧東西関わらずシュヴァルベのファンは多く、2014年には最高級本革などの素材を使った高級版シュヴァルベとして約80万円のモデルが販売されたのだとか。
今回見つけたシュヴァルベはまさにツバメのように長い距離を渡り、30年以上もの時の中で一体どのような景色を見てきたのでしょうか?きっと数々のストーリーがこの1台に詰まっているのでしょう。