更新2025.03.11
クルマ売却時のトラブル事例と回避策!安心して買取してもらうためのコツ
外車王SOKEN編集部
クルマを売却する際、トラブルに巻き込まれないか不安を感じる方は多いでしょう。国民生活センターによると、中古車の売却に関する相談件数は年々増加傾向にあり、2022年度も前年度を上回る結果でした。(※)正しい知識をもっていないと、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。
この記事では、クルマを売却する際に起こりやすいトラブル事例とその対策、万が一トラブルに遭った場合の対応方法を紹介します。大切な愛車を手放す際の参考にしてください。
※参考:増加する中古自動車の売却トラブル-強引な勧誘やキャンセル妨害も-(発表情報)_国民生活センター
クルマ売却時に起こりやすいトラブル事例
クルマの売却において、トラブルに遭遇する可能性はゼロではありません。事前に知識を持つことで、未然にトラブルを防いだり、適切に対処したりすることができます。ここでは、特に多く報告されている主なトラブル事例を紹介します。
契約後に査定額からの減額される(二重査定)
クルマの売却で起こりやすいトラブルの1つが、契約後に査定額が減額される、いわゆる「二重査定」です。
出張査定や店舗査定で合意した金額で契約を交わした後、「オークションの検査で修復歴が見つかった」「後から事故車と判明した」などの理由をつけて、当初の査定額から減額を要求する行為を指します。
買取業者は査定のプロとして十分な注意を払って査定額を算出すべきです。契約後に修復歴や事故歴を理由に減額を求められても、売主に故意の隠蔽がない限り、応じる必要はありません。
減額を迫られた際には、減額の理由と根拠を明確に説明してもらいましょう。また契約書の内容を再確認し、減額条項の有無をチェックすることも必要です。業者との話し合いで解決しない場合は、消費者センターなどの第三者機関への相談をおすすめします。
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いわゆる「二重査定」と呼ばれる、クルマの買取における減額交渉とは?
査定だけのつもりが強引に契約させられる
査定だけを依頼したかったのに強引に契約させられた、というトラブルもクルマ買取業界で起こっています。
売主は金額を聞きたいだけなのにもかかわらず、悪質な業者は強引な営業トークで契約を迫ります。なかには「今日契約すれば特別に高く買い取ります」「明日になると相場が下がります」などと言って、その場での決断を急がせる業者もあります。
このトラブルを避けるためには、査定の前に「今日は査定だけで、契約はしない」と明確に伝えましょう。また時間的余裕を持って査定を受け、焦らないことも大切です。万が一強引に勧誘されたとしても、毅然とした態度で断りましょう。
高額なキャンセル料を請求する
「契約後にキャンセルを申し出たら高額なキャンセル料を請求された」というトラブルも報告されています。
契約書にキャンセル料の記載がなかったのに請求されたり、口頭では「キャンセルは自由」と言われたが実際には高額な違約金が発生したりするケースがあります。
ただし、契約書に記載されたキャンセル料が不当に高額な場合は、消費者契約法により無効にできます。消費者契約法第9条で「事業者に生じる平均的な損害を超える部分については無効」と定められているためです。
参考:消費者契約法「第9条第1項」
このようなトラブルを避けるためには、契約前に契約書の内容をしっかり確認し、特にキャンセル条項を注意深く読みましょう。またキャンセルが可能な期間や発生する費用について明確に理解する必要があります。契約書のコピーを必ず受け取り保管し、不明点があれば契約前に書面で確認してください。
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クルマ売却の契約後、キャンセルできるのかに解答。条件と注意点を要チェック
契約後に入金されないトラブル
クルマの売却契約を締結し、車輌を引き渡したにもかかわらず、買取代金が入金されないというトラブルも発生しています。「契約から3ヶ月経っても代金が振り込まれない」「振込予定日が過ぎても入金がなく、業者からさまざまな理由をつけて先延ばしにされる」といった事例が報告されています。
買取業者の資金繰りの悪化や倒産によって入金が遅延しているほか、意図的に支払いを遅れさせている可能性もゼロではありません。もしくは、振込口座情報の誤りにより入金できていないケースもあるため、長らく振込を確認できない場合には必ず業者に確認しましょう。
入金トラブルを未然に防ぐためには、契約書に支払い方法と期日を明確に記載してもらいましょう。また、業者の信頼性の事前調査も重要です。口コミ、設立年数、実績などをチェックしておくことをおすすめします。
クルマ売却トラブルを未然に防ぐための対策
クルマ売却時のトラブルは、事前の準備と適切な業者選びによって防止できる可能性が高まります。ここでは、トラブルを未然に防ぐための効果的な対策方法を紹介します。
信頼できる買取業者の選び方
安心してクルマを売却するためには、信頼できる買取業者に依頼しましょう。信頼できる業者の見極め方は以下のとおりです。
実績と評判
長年の実績は、それだけ多くの顧客から信頼を得ている証拠です。Webサイトで買取実績や設立年数を確認し、口コミサイトやSNSでも評判をチェックしましょう。
契約までの流れが明確
査定方法や買取価格の決定までの流れが明確で、各種手数料についても明示している業者を選びましょう。Webサイトで契約までの工程を公開しており、細かな取り決めまでしっかりと記載している業者は信頼性が高いといえます。
アフターフォローの充実
査定申込後、契約後のアフターフォロー体制が整っているかどうかも重要なポイントです。サービスが充実している業者であれば、不安に感じる点があった場合にもすぐ問い合わせできます。
業界団体への加盟
一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)などの業界団体に加盟している業者は、一定の基準をクリアしているため、優良な業者だといえます。Webサイトに加盟の記載があるかどうかを確認しましょう。
売却前の準備と確認事項
クルマを売却する前の準備も、トラブル防止に役立ちます。以下のポイントをしっかりと押さえておきましょう。
車輌の状態を正確に把握する
自分のクルマの状態(修復歴や事故歴、故障箇所など)を正確に把握し、査定時には隠さず伝えましょう。後から発覚するとトラブルの原因になりかねません。
契約内容の確認
契約書の内容について、以下の点を重点的に確認しましょう。
・買取価格と支払い条件
・減額の条件や可能性
・キャンセルの可否とキャンセル料
・瑕疵担保責任(※)の範囲
※瑕疵担保責任とは、売買したものに対して隠れた不具合や欠陥が見つかった場合に売主が負う責任のことです。
クルマ売却後にトラブルが起きたらどうする?
万全の準備をしていても、残念ながらトラブルが発生するケースはあります。そのような場合に備えて、適切な対応方法を知っておきましょう。
トラブル発生時の相談先
クルマ売却後にトラブルが発生した場合は、以下の機関に相談しましょう。
消費者生活センター
各地方自治体が設置している、消費者トラブルに関する相談を無料で受け付ける窓口です。専門の相談員が対応し、解決のためのアドバイスを行います。全国共通の電話番号「188(いやや!)」にかけると、最寄りの消費者生活センターにつながります。
■年末年始をの除き毎日受付可能
一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)
クルマ買取業界の健全な発展のために設立された団体で、「JPUC車売却消費者相談室」を運営しています。業界に精通した相談員が、売却に関するトラブルや質問に回答してくれます。
■電話番号:0120-93-4595
■平日9時〜17時まで受付
法律相談窓口
各自治体の法律相談窓口では、弁護士から法律に則ったアドバイスを受けられます。「〇〇市 法律相談」のキーワードで検索すると、お住まいの地域の法律相談窓口を見つけることができます。なお、受付可能日時や場所は自治体によって異なるため、事前にWebサイトや電話にて確認しましょう。
まとめ
クルマの売却時にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。二重査定、強引な契約、高額なキャンセル料、入金遅延などのトラブルを避けるためには、事前の準備と適切な対策が大切です。
信頼できる買取業者を選ぶことが最も重要で、実績や評判をしっかりと調査しましょう。契約前には内容をよく確認し、特に支払い条件やキャンセル条項に注意が必要です。査定時にはクルマの状態は正直に伝え、交渉の際は焦らず複数の業者からの見積もりの取得をおすすめします。万が一トラブルが発生した場合は、消費者センターや専門機関への相談も検討しましょう。
大切な愛車を手放す際には、後悔のない選択をしたいものです。外車王は、一定の基準をクリアした信頼性の高い公認パートナーのみが入札するシステムのため、安心してご利用いただけます。二重査定や強引な契約ももちろんいたしません。クルマの売却を検討されている方は、ぜひ外車王にお問い合わせください。