
ライフスタイル
更新2019.01.26
乗ってゆくクルマで自動車ディーラーの対応は変わるのか。実体験をもとにした話とは?

JUN MASUDA
結論から言うと「変わる」ということだが、ボクは「高いクルマに乗って行ったからといってVIP扱いされるわけではない」と考えている。
乗ってゆくクルマに対するディーラーの反応は?
まずは乗ってゆくクルマでディーラーの態度は変わるのか、を考えてみよう。
これについては「変わる」としか答えようがない。
ディーラーのセールスとて人の子である。
その客の人となりを判断するのに、その持ち物やクルマでもってなんらかの判断をするのが普通だ。
むしろ、そういったものを通じて客を値踏みしていると考えてもいい。

ボクは自宅のガレージにランボルギーニ・ウラカンを収めているが、たとえばバイクで(顔見知りではない)ディーラーに行ったりすると、「そろそろ自動車の購入をお考えですか?」と言われたりする。
また別の日には、故あって20年落ちの軽自動車に乗って(やはり顔見知りではない)ディーラーに行ったりすると、「もう(古いので)このクルマを買い替えましょうよ」とセールスに言われたりもした。
つまり、人は「見たいようにしか物事を見ない」のだ。
では、高くてピカピカのクルマに乗ってゆけばいいのか?
ボクは比較的短いサイクルでクルマを買い替えるし、増車することもある。
だから、新車に乗ってディーラーに行くこともある。
そういった場合、そのクルマを見てディーラーのセールスが考えるのはこういったことかもしれない。
「このクルマはまだ新しいから、この人は今すぐにクルマを買い換えないだろう」、と。
つまりは見込み客ではなく、冷やかしだと思われるかもしれない。
ボクがその新車を1年以内に買い換える予定であることや、「増車」しようと考えてそのディーラーを訪問したことを、初めて会ったそのセールスは知ることができないからだ。
そして高価なクルマに乗ってディーラーを訪問したとしたらどうだろう?
乗って行ったクルマの価格帯と、そのディーラーで扱っているクルマの価格帯が大きくかけ離れている場合、そのディーラーは「このような高級なクルマに乗る人が、ウチのクルマを買うわけがない」と考えるかもしれない(いずれのケースも、実際にそう言われたことがある)。

つまりはここでも「見込み客から外れる」ことになり、客としては扱ってもらえないかもしれない、ということだ。
では、どうすれば良いのか?
こういった感じで、「事実とは異なる捉えられ方をされる場合」、そして「誤解」は往々にしてある。
そして、それはお互い初対面である以上、防ぎようはない。
なぜなら、ボクらはお互いを「見たまま」でしか判断ができないからだ。
だからボクは、初めてそのディーラーを訪問したとき、しっかりと目的を伝えるようにしている。
そのディーラーのどのクルマを購入対象として考えていて、買い替えなのか増車なのか、買い替えであればいつくらいの時期を考えているのか、はたまたどういった用途で使用するのか、など。
そうやってお互いの理解を深めることが重要で、それによってディーラーとのスムーズなコミュニケーションが取れると考えている。
なお、購入を考えていなくても、単にそのクルマに興味があるだけ、という場合もある。その際もボクは事実そのまま、「購入対象としては考えていないが、ただ興味があってそのクルマを見たかっただけなのだが、クルマを見せてもらえないだろうか」と伝えるようにしている。
たとえ買わないとしても、自社の商品に興味を持ってくれる客に対しては、ある程度の好意をもって接してくれる可能性が高いからだ。

参考までに、ボクの経験だと、高級なクルマを販売しているディーラーほど、人を見た目で判断しない傾向が強いようだ。
たとえその客が若く、免許取りたてに見えたとしても、その人が「進学や就職祝いで親にクルマをプレゼントしてもらう可能性がある」ことを実体験として理解しているし、たとえラフな格好をしている人でも、ポンとキャッシュで高額なクルマを購入する人がいるということを知っているからだろう(人は見かけによらない)。
そういった意味では、「乗ってゆくクルマでディーラーの対応は変わるが、誤解がある場合は、その誤解を解くべくコミュニケーションを取れば問題はない」とボクは考えている。
[ライター・撮影/JUN MASUDA]