更新2024.05.31
ロールスロイスの種類を解説。世界最高峰の高級車の車種の特徴を解説
外車王SOKEN編集部
世界最高峰の高級車と言える車がロールスロイスです。イギリスに本社を置くロールスロイスは、ほとんどが職人の手作業で作られています。高級車の中の高級車と言えるハンドメイドのロールスロイスには、どのような種類の車が用意されているのでしょうか。今回は、ロールスロイスの歴史や車種の特徴などを解説します。
ロールスロイスとは
ロールスロイス(Rolls-Royce)は、イギリスに本社を置く自動車メーカーです。メーカーのエンブレムは「R」を2つ重ね、重ねた「R」の上部には「ROLLS」下部には「ROYCE」の文字が刻まれています。ロールスロイスは、四角いボディスタイルに、パルテノン神殿をモチーフとしたフロントグリルや観音開きのドアを採用していることが特徴です。インテリアは「贅沢」という言葉が似合う豪華な仕上がりとなっています。レザーやウッドがふんだんに使われたインテリアや、テーブルやクーラーボックスなどによって演出される「おもてなし空間」は、唯一無二の存在です。ひとつのプライベート空間と言えるロールスロイスの値段は、最低でも3,000万円台からとなっています。
歴史
ロールスロイスは、1906年にエンジニアのフレデリック・ヘンリー・ロイスと当時自動車事業を行っていたチャールズ・スチュワート・ロールズによってイギリスで設立されました。同年に「40/50HP」を発表すると、高い静粛性・優れた走行性能と耐久性を備えていたことから「世界最高の車」と賞賛され、ロールスロイスの名が知られるようになります。
第一次世界大戦後、ロールスロイスは「シルバーゴースト」や「ファントム」を販売し、1931年には、経営不振だったベントレーを譲り受けました。以降、ベントレーはロールスロイスのハイパフォーマンスモデルとして存続することになります。
1947年からは「シルバーレイス」の生産を開始し、好調なセールスを記録しました。その後も新型モデルを立て続けに発表し、1968年にリリースされた「ファントムVI」は、エリザベス2世女王や昭和天皇の御料車として使用されました。このように、戦後順調に新型車をリリースし続けてきたものの、1971年には経営破綻してしまい、国有化されることとなりました。
そして1998年にフォルクスワーゲンがロールスロイスを買収します。2003年には、フォルクスワーゲンとBMW間の契約により、ベントレーはフォルクスワーゲンが所有し、ロールスロイスはBMWが製造・販売することとなりました。BMWは、ロールスロイスの製造・販売が決定するタイミングで、社名を「ロールス・ロイス・モーター・カーズ」とし、イギリスに新会社を設立しました。
BMWの傘下になってもロールスロイスは、圧倒的な存在感や妥協なきスタイルの追及などにより、世界のあらゆるラグジュアリーブランドをリードし続ける存在となっています。
特徴
ロールスロイスは、エクステリアやインテリアなどの各部に特徴があります。エクステリアは、パルテノン神殿をモチーフとしたフロントグリルやボンネット上の女神「スピリット・オブ・エクスタシー(別名:フライングレディ)」、観音開きドアまたはリア側にヒンジがついた「コーチドア」などがアイコンです。
インテリアは、レザーやウッドを贅沢に使用したパネルやシートが装着され、妥協のない仕上げとしています。そして、ロールスロイスと言えば、ドアに仕込まれた「傘」も特徴のひとつです。エンジンは、パワフルでありながら静粛性が高く低振動なV型12気筒エンジンが搭載されています。
ロールスロイスの種類一覧
ロールスロイスの車種は、5車種をラインナップしています。車種一覧は下記の通りです。
※車種は2020年12月時点のラインナップとなります。
【ロールスロイス車種一覧】
・ファントム
・ゴースト
・カリナン
・レイス
・ドーン
ここでは、上記の5車種について解説します。加えて、現行モデルではありませんが最高級モデル「スウェプテイル」についても併せて紹介します。
ロールスロイスの主要現行モデルの特徴と価格
ロールスロイスには、車種ごとに特徴があります。ここからは、各車種のバリエーションや特徴・価格を一覧で解説します。
ファントム
ファントムは、ロールスロイスのトップエンドに位置するモデルで、ショーファードリブンとして使用されることが多いモデルです。ファントムには、2つの種類があります。スタンダードの「ファントム」と、全長が220mm延長されたロングボディの「ファントムエクステンデッド」です。
【ファントム】
・全長:5,770mm
・全幅:2,020mm
・全高:1,645mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:900Nm
・価格:56,030,000円~
【ファントムエクステンデッド】
・全長:5,990mm
・全幅:2,020mm
・全高:1,645mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:900Nm
・価格:67,030,000円~
ファントムの内装についての詳細は、下記のページに掲載しています。
ロールスロイス「ファントム」の内装は豪華絢爛!インテリアの特徴を解説
カリナン
カリナンは、2018年から販売を開始したロールスロイス初のSUVです。オールアルミニウムのプラットフォーム「アーキテクチャ・オブ・ラグジュアリー」に四輪駆動を組み合わせています。オンロードやオフロードを問わず「魔法の絨毯」の乗り心地を実現し、悪路における走破性の高さも妥協していないことが特徴です。
【カリナン】
・全長:5,340mm
・全幅:2,000mm
・全高:1,835mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:850Nm
・価格:40,080,000円~
カリナンの内装についての詳細は、下記のページに掲載しています。
ロールスロイス「カリナン」の内装の特徴とは?他モデルとの違いも解説
ゴースト
ゴーストは、ロールスロイスのドライバーズサルーンのポジションに位置しています。トップエンドのファントムよりもひとまわり小さいサイズでありながら、ファントムと同等のインテリアを備えたラグジュアリーカーです。2009年に初代がデビューしたゴーストは、2020年に新型となりました。種類は、スタンダードの「ゴースト」と、全長を170mm延長した「ゴーストエクステンデッド」を用意しています。
【ゴースト】
・全長:5,545mm
・全幅:2,000mm
・全高:1,570mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:850Nm
・価格:35,900,000円~
【ゴーストエクステンデッド】
・全長:5,715mm
・全幅:2,000mm
・全高:1,570mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:850Nm
・価格:42,000,000円~
ゴーストの内装及び新型モデルについての詳細は、下記のページに掲載しています。
ロールスロイス「ゴースト」の内装を紹介。新旧モデルの違いも解説
ロールスロイスの最新モデルを車種ごとに紹介。内装から価格まで
レイス
レイスは、2ドア・2+2シーターのクーペです。ドアの開閉は、リアにヒンジが設けられている「コーチドア」を採用しています。また、エンジンは632psとロールスロイスのラインナップの中で最も高い出力を発揮するのも特徴です。
【レイス】
・全長:5,280mm
・全幅:1,945mm
・全高:1,505mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:632ps
・最大トルク:820Nm
・価格:38,540,000円~
ドーン
ドーンは、クーペのレイスをベースにしたソフトトップオープンカーです。「世界で最も静かなコンバーチブル」と言われるドーンは、時速50km/h以下であればルーフの開閉ができます。また、ボディやレザーなどのカラーの種類も豊富です。
【ドーン】
・全長:5,295mm
・全幅:1,945mm
・全高:1,500mm
・エンジン:V型12気筒
・最高出力:571ps
・最大トルク:820Nm
・価格:40,850,000円~
スウェプテイル
最後に現行モデルではありませんが、参考までにロールスロイスの最高級モデルをご紹介します。
スウェプテイルは、2017年に発表されたワンオフモデルです。ファントムクーペをベースに作られたスウェプテイルは、最高級の素材を惜しみなくあしらったエレガントなクーペで、車両後方に向かって絞り込まれたキャビンスペースが目を引きます。価格は1,300万ドル(約14億5,000万円)です。
最高級なロールスロイスはどれ?最高額モデルや各車種の価格を紹介
ロールスロイスの車種の選び方
ロールスロイスは、それぞれの車種に個性があります。用途や目的に合った車種を選ばなければ、購入後に不便だと感じてしまうこともあるでしょう。ここからは、ロールスロイスの車種の選び方を解説します。
目的から選ぶ
ロールスロイスを選ぶときに「目的」から選ぶと失敗せずに済みます。目的とは、乗車人数や積載する荷物の大きさなどです。
乗車人数から選ぶ場合、4ドアサルーンの「ファントム」や「ゴースト」、4ドア+バックドアのSUV「カリナン」は、4人乗りが基本となります。2ドアの「レイス」や「ドーン」は、2+2シーターであるため、基本的に2人乗りと言えるでしょう。
積載できる荷物の大きさや容量で選ぶ場合、バックドアがある「カリナン」は、多くの荷物を積載できます。サルーンの「ファントム」や「ゴースト」、クーペの「レイス」、コンバーチブルの「ドーン」は、独立型トランクとなるため、高さがある荷物の積載はできません。
使い方や乗車定員に合ったロールスロイスを選びましょう。
価格から選ぶ
ロールスロイスは、新車販売価格が3,000万円台からとなっています。また中古であっても、状態が良い車両の場合、1,000万円程度がほとんどです。あらかじめ予算を決めて、予算の中で車種を選ぶようにしましょう。
時には、オプションやアクセサリーの追加などで予算をオーバーしてしまうケースもあります。予算オーバーは数十万円以内であれば許容範囲と言えますが、100万円を超える場合は支払いに苦労することもあるでしょう。予算を大幅にオーバーする場合、オプションやアクセサリーの見直し・車種の変更などを検討してください。
デザインから選ぶ
デザインからロールスロイスを選ぶのもひとつの方法です。ただし、ロールスロイスのデザインコンセプトは共通であるため、良くも悪くも大きな違いがありません。自分が気に入った居心地の良いロールスロイスを選ぶと良いでしょう。
性能から選ぶ
ロールスロイスは、他に類を見ない性能を持っています。静粛性が高く低振動のV型12気筒エンジン・リアインフォテインメントシステム・クーラーボックスなど、さまざまな機能や性能を選ぶことが可能です。購入時には必要な機能や性能が全て備わっているモデルを選びましょう。
ロールスロイスに乗り換えを考えた時には外車王で今乗っている車の査定
ロールスロイスは、高級車の中の高級車と言えるほどの高級感を備え、贅沢な装備が装着されています。新車でも高額ですが、中古であっても高額な状態を維持し続けるロールスロイスに乗り換えるためには、資金が必要です。ロールスロイスに乗り換える資金を多くするためには、今乗っている外車を高く売ることがポイントとなります。外車を高く売りたい場合は、外車の買取を専門にしている外車王へ査定を依頼しましょう。
外車王は、無料で出張査定・買取をしています。自宅にいながら買取査定ができるため、忙しい方にも最適です。出張査定時の評価に納得できれば、その日その場で売却手続きをすることもできます。また、外車王は、買取査定によくある車両引き上げ後の減額「二重査定」が一切ありません。さらに、JPUCに加盟しているため、安心して手続きができます。外車を高額で売却したい場合は、外車王へお問い合わせください。
豊富なラインナップのロールスロイスで自分に合った車選びをしましょう
ロールスロイスのラインナップは、サルーンやクーペ・コンバーチブルとバリエーションを拡大し、2018年にSUVの「カリナン」が加わったことで、高級車に求められる主要ラインナップを網羅しました。現在のロールスロイスは、バリエーションが豊富になったため、自分に合ったモデルが見つかることでしょう。各車種の特徴や個性を理解して、最適なロールスロイスを選び、ラグジュアリーで優雅なカーライフを送りましょう。
もはや貴重な、大排気量V8エンジンの魅力
そして、これまであげた全車に共通する、ほかの国のクルマにはない絶対的な魅力があります。それはエンジンです。アメリカン・スポーツといえば、5リッター、6リッターの大排気量V8が定番。その伝統を、この3車はいまもなお頑なに守り続けています。
いま、世の中の流れはエコロジー。最近、ヨーロッパではダウンサイジング・ターボへのスイッチが進められています。あのフェラーリも、458の自然吸気4.5リッターV8から、3.9リッターV8ターボにダウンサイジングした「488 GTB」を発表したほどです。アメリカのメーカーも、そんな世の中の風潮を知らないわけではないでしょうが、それでも、「ビッグサイズV8じゃなければ、アメリカン・スポーツとは言えないだろう」なんて設計者の声が聞こえてきそうです。そんなアメ車たちの反骨精神というか、誇り高き姿勢も、近年のアメ車がカッコよく見えるひとつの原因ではないかと思っています。
プラグマティズムが生んだ「OHV」
さらにコルベットやカマロなどは、昔ながらのOHV・V8をいまだに使い続けています。いまだにOHV!?と驚く人もいるかもしれませんが、実はけっこう合理的なのです。DOHCなどと比べて上部のメカがない分、エンジン全体の高さが下げられます。ということは、ボンネットのフードもより下げたデザインにできます。コルベットのグッと低く構えたフロントデザインは、このOHVのおかげなのです。
さらにエンジン自体がコンパクトになりますので、レイアウトの自由度も高まります。コルベットの場合、エンジンをコクピット側に可能な限り寄せたフロントミッドシップを実現しています。いちばん大事なパワーの問題ですが、400ps、モデルによっては500ps近いものもあるため、基本的には充分すぎるほど。また、低速から充分すぎるほどのトルクが出ているため、さほど大きな問題になりません。それよりもDOHCにすることで大きく、重くなることの方が欠点だと設計者は考えているようです。
ウケの良いカタログスペックより、実質的なメリットを取る。まさにアメリカのプラグマティズム(実用主義、実利主義)の面目躍如といったところでしょうか。
そして、復権して欲しいもう一台
ここにあげた3台のほかにも、ダッジ・バイパーも復権して欲しいモデルのひとつです。いまはクライスラー・ブランドとなっていますが、やはり、アメリカン・マッチョの一台として魅力があり、根強い人気があります。2015年には会社がFCA(フィアットとクライスラーがひとつになった会社)になり、これからの攻勢が期待されています。親会社のフィアットでは、バイパーをベースにアルファロメオのショーモデルを作ったりしています。ですからその逆に、イタリアンデザインのカッコいい、「次世代アメリカン・マッチョ」が誕生してもいいのではないでしょうか。あわよくばと期待しています。
追伸:余談ですが、昔からのファンは、コルベットより「コーヴェット」の方がピンとくるのではないでしょうか。マスタングも同様に「ムスタング」ですね。
[ライター/外車王SOKEN編集部]
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