更新2025.04.10
ルノーは故障しやすい?その理由やモデルごとの特徴を解説
外車王SOKEN編集部
フランス生まれの自動車メーカー「ルノー」は、洗練されたデザインと個性的なラインナップで人気を集めています。その一方で、故障しやすいといわれることがありますが、本当なのでしょうか。
今回は、フランスを代表する自動車メーカーであるルノーが故障しやすいといわれる理由や故障しやすい部位などについて解説します。また、モデルごとの特徴についても解説するため、ルノーを購入するときや所有しているルノーが故障しやすいのか気になっている方は参考にしてみてください。
外車は国産車よりも故障しやすい?
ルノーをはじめとする外車は故障しやすいといわれることがありますが、実はしっかりとメンテナンスしていれば故障のリスクを抑えることができます。
車検を通すときにまとめてメンテナンスするという使い方をすると、故障する可能性が高くなるため、走行距離や使い方に応じたメンテナンスをしておくことが重要です。
ルノーが故障しやすいといわれる理由
ルノーは、定期的な点検やメンテナンスをしていたとしても故障する可能性があります。その理由とは何なのでしょうか。
気候・環境が欧州と異なる
ルノーにとって高温多湿の日本は過酷です。日本ならではの環境によって、思わぬ負荷や予期せぬ不具合が発生し、故障に至ります。
ただし、近年のルノーは型式や年式の新しいモデルほど、日本の環境に対応できるパーツが採用されています。そのため、新しいモデルであれば、日本特有の環境下でも安心して乗ることができるでしょう。
長期間乗車による経年劣化
ルノーは高い耐久性を備えており、適切に手入れをすれば長く乗り続けられるクルマです。ただし、走行距離や使用状況に応じた定期的な点検やメンテナンス、部品の交換が欠かせません。
また、長期保有によって劣化する部品は、定期的に交換する必要があります。もし、劣化した部品を交換しなかった場合、走行に不具合が出たり、部分的な負荷が高くなることによる故障が発生したりするため、経年劣化した部品は時期がきたら交換しましょう。
ルノーの故障しやすい部位
ルノーの故障しやすい部位は、電装系や内装などです。ここでは、ルノーによくある電装系と内装に関する故障について解説します。
電装系の故障
ルノーは、日本の高温多湿の環境が苦手なクルマです。そのため、電装系が温度の高さや湿気の多さによって壊れてしまうことがあります。ただし、電装系が壊れるのは年式が古いクルマや一部のモデルのみのため、販売時期が新しいモデルであれば、心配する必要はないでしょう。
内装に関するのトラブル
ルノーのよくある内装関係のトラブルは、内装パーツ劣化によってベタついたり剥がれたりすることや窓落ちなどです。窓落ちはパワーウィンドウが落ちるトラブルです。このようなトラブルが発生した場合は、なるべく早く修理に出しましょう。
ルノーの人気モデルにおける故障の特徴
ここからは、ルノーの人気モデルごとの故障の特徴を解説します。
メガーヌ
ルノーのなかでも高い人気を誇り、スポーツモデルまでラインナップしているメガーヌは、エンジンやトランスミッションなどの不具合が発生することがあります。
トラブルが発生すると、エンジンがかからなくなったり、変速ショックが大きくなったりするため、エンジンに不調を感じたり変速時に違和感があるときは、早めに点検に出し、必要に応じて修理をしましょう。
キャプチャー
扱いやすいサイズのSUVとして人気があるキャプチャーでは、電装品の故障(ウィンドウ関係)やエンジントラブルなどが発生することがあります。
電装品が故障すると、パワーウィンドウの上げ下げができなくなったり、途中で止まったりするため、故障や不具合にすぐ気づくでしょう。少しでも電装品の異常がみられたら早めに点検に出しましょう。
エンジンに関係のトラブルが発生すると警告灯が点灯します。走行中に点灯したときは、運転を中断し、警告灯を確認しましょう。また、運転を継続するのが難しい場合は、レッカーを手配してディーラーや整備工場などに運んで点検や修理をしてください。
ルーテシア
ルーテシアは、トランスミッションやコンピュータ関連のトラブルが発生することがあります。
トランスミッションに不具合が発生すると、奇数ギアにしか入らないという事象が起きたり変速ショックが大きくなったりするため、運転の継続が困難になります。トランスミッションに不具合が発生したときは、運転を中断してレッカーを呼んでディーラーや整備工場にクルマを運びましょう。
コンピューター関連のトラブルが発生すると、エンジンがかからなくなります。エンジンがかからない、エンジンスタートボタンを押しても反応がないなどの事象が発生したときは、レッカーや積載車でディーラーや整備工場にクルマを運び、点検や修理をしましょう。
カングー
日本でも高い人気を誇るMPVのカングーは、電装品やエンジン冷却システムなどに不具合が発生することがあります。
エアコンやパワーウィンドウなど電装品にトラブルが発生すると、エアコンが効かない、パワーウィンドウの動作不良などの症状が現れます。このような症状が発生したときは、早めに点検に出して修理しましょう。
エンジンの冷却システムの不具合が発生すると、冷却水漏れが発生します。冷却水がにじんでいたりクルマを止めていた場所に冷却水が漏れた跡があったりするときは、早めに修理しましょう。
アルカナ
クーペスタイルのSUVアルカナでは、燃料ホースの不具合やフロントカメラの不具合が報告されています。
燃料ホースに不具合が発生すると、燃料が漏れ、最悪の場合には発火するおそれがあるため、定期点検の際に燃料ホースの不具合がないか確認してもらいましょう。
フロントカメラの故障は、リコール対象となっている不具合です。購入する際には、リコールの改修が行われているか確認しましょう。
ルノーが故障したときの対応
ルノーが故障したときは、どのような対応をすればよいのでしょうか。
故障した箇所をマークで確認する
故障が発生したときは、故障した部位がどこなのかメーターで確認しましょう。
エンジン、オイル、冷却水の状態など、さまざまな警告灯があるため、どれが何を意味しているのか分からない場合があるかもしれませんが、取扱い説明書に警告灯のマークと意味が記載されているため、警告灯が点灯したときは、クルマを安全な場所に停めて警告灯の意味を確認しましょう。
また、点灯した警告灯の写真も撮っておくと、後に見返すことができるだけでなく、修理の際に役立つ場合もあります。
警告灯が点灯すると焦るかもしれませんが、落ち着いて対処しましょう。
故障したときのクルマの状況を把握する
クルマが故障したときは、どのような状況なのか把握しましょう。
たとえば、走行中にトラブルが発生した、加速するときに違和感がある、減速するときの変速ショックが大きい、異音が聞こえた後に故障したなど、なるべく細かく状況を把握しておくことが重要です。
これらの状況を伝えるとトラブルシューティングしやすくなるため、故障が発生したときの状況はなるべく細かく覚えておきましょう。
修理にかかる費用を見積もりする
クルマが故障したときは、修理費用の見積もりを出してから作業に取りかかってもらうようにしてください。見積もりを出さずに修理をしてしまうと予想以上の修理費用になる可能性があります。また、修理費用の見積もりを取ったら、その費用が妥当かどうか、相見積もりを出して比較するとよいでしょう。
業者に相談する
クルマに違和感を覚えたり不具合が発生したりしたら、業者に相談しましょう。また、ディーラーだけでなく整備工場など、相談する業者を複数検討しておくと、修理費用が妥当なのか比較しやすくなります。
故障が少ないルノーの特徴
ルノーの中でも新しい型式のモデルや年式が新しいクルマは故障が少ないといえるでしょう。
その理由は、部品が新しいだけでなく、さまざまな環境に対応した部品が使われているためです。
もし、故障のリスクを少しでも抑えたいのであれば、新しいモデルを狙うことをおすすめします。
ルノーが故障した場合の修理の依頼先と費用相場
ルノーが故障した場合、どこに修理を依頼をすればよいのでしょうか。
ディーラー
ディーラーは、クルマの販売だけでなく、車検や整備なども実施しているため、故障の対応も受け付けています。ルノー正規部品を使った修理を希望する場合は、ディーラーに依頼するとよいでしょう。
修理費用は、整備工場と比較すると高くなる傾向にあります。たとえば、板金修理をする場合、整備工場であれば1万円であるものの、正規ディーラーで5万円もかかる可能性があります。
整備工場
整備工場では、ルノーだけでなく、さまざまなメーカーのクルマの修理や点検整備などを行っています。また、OEM部品を使った修理も可能なため、正規ディーラーより安く修理できる場合もあります。
故障対応を頭に入れて安心してルノーに乗りましょう
ルノーは、定期的な点検や整備、走行距離や使用状況に応じたメンテナンスをしていれば、長く乗り続けられるクルマです。言い換えると、点検やメンテナンスを怠ってしまうと大きなトラブルや不具合が発生しやすくなるということです。
そのため、ルノーに乗るときは、違和感や不具合が発生したときの相談先を複数確保しておき、トラブル発生時の対応方法を確認したうえで乗りましょう。