試乗レポート
更新2023.11.22
とてつもなく孤高の一時。レンジローバースポーツHSEに試乗して想うこと
中込 健太郎
先日のJAIA試乗会ではレンジローバースポーツHSEにも乗せていただきました。いわゆるレンジローバーの直径のラインナップには「レンジローバー」もありますが、最近のモデルはかなり大きいクルマになっています。そのシリーズで比較的コンパクトなボディとドライバーズカーとしての質を強めたモデルがレンジローバースポーツです。
比較的コンパクトなだけで、十分大きなクルマですが、何となくクラシックレンジローバー、二台目あたりまでの適度な広さなどはこのモデルの方が近い印象を受けました。
(編集部追記:当記事は過去配信した「JAIA輸入車試乗会2015」記事の改定版です)
逗子の披露山の自宅から、青山のオフィスまで・・・乗ってしばらくすると、なんとなくそんなイメージがわいてきました。
はっきり言って明確に「憧れに足る暮らしを彷彿とさせる」クルマ、という点では今回様々なクルマがありましたが、その中でも屈指だったのではないでしょうか。レンジローバーは生活とともに歩むクルマ。生活を彩る伴侶。ライフスタイルと密着した上等なクルマ。そういう印象を強く受けました。
田園調布や麻布というよりは、湘南です。茅ヶ崎なら大磯かもしれませんが、鎌倉ではなく逗子披露山、葉山一色か湘南国際村という線もありますね。休日はマリンスポーツも楽しむけれど、ウィークデーはこれで自分のオフィスに通う・・・なんだかそんなライフスタイル。しかも、いまいま私が容易にできる暮らしではないが、このクルマとともに華やかでアクティブで、プリンシパルな生き方が自然と思い浮かんでくる。レンジローバースポーツは今でもそういうクルマなんだということに、何とも言えない安堵を覚えた次第です。
コストダウンだけでなく、プレミアムブランドの「下野(げや)」身近になることはうれしい反面、どこか「あのころは・・・」と思ってしまうもの。何となく残念なばかりでなく、そういう思いに至る自分の小ささにもなんとなく嫌気がさすものです。その点レンジローバーは未だにこのポジションを貫いている。価格的にはだいぶ高価になりましたが、それでもこのレンジローバースポーツならば800万円台からと、対象の顧客層には依然、妥当な選択肢なのではないでしょうか。
まあ、その「スポーツ」は額面通りに受け取るべきものではなく、あくまでシリーズの中では比較的俊敏というレベル。かといってマルチシリンダーの鷹揚さ、ゆとり、贅沢は残しつつ、というなかなか旨いポジショニングのクルマだと感じました。かといって、ガチガチに固めた「スポーツというとありがちなスパルタンの押し売り」のようなセッティングよりは、好感度という意味でもこの塩梅は実に納得のできるものだと思います。
西湘バイパスを流していると、明るい内装の室内に柔らかな日差しが差し込みます。こういう瞬間にほっとする。やがてゆったりとしたときの流れになるのです。レンジローバーに乗るということは多分それだけのことなのだと思います。しかしとてつもなく孤高の一時。それだけのことがこれからもずっとあこがれの先にありますように・・・そう願わずにはいられませんでした。
比較的コンパクトなだけで、十分大きなクルマですが、何となくクラシックレンジローバー、二台目あたりまでの適度な広さなどはこのモデルの方が近い印象を受けました。
(編集部追記:当記事は過去配信した「JAIA輸入車試乗会2015」記事の改定版です)
逗子の披露山の自宅から、青山のオフィスまで・・・乗ってしばらくすると、なんとなくそんなイメージがわいてきました。
はっきり言って明確に「憧れに足る暮らしを彷彿とさせる」クルマ、という点では今回様々なクルマがありましたが、その中でも屈指だったのではないでしょうか。レンジローバーは生活とともに歩むクルマ。生活を彩る伴侶。ライフスタイルと密着した上等なクルマ。そういう印象を強く受けました。
田園調布や麻布というよりは、湘南です。茅ヶ崎なら大磯かもしれませんが、鎌倉ではなく逗子披露山、葉山一色か湘南国際村という線もありますね。休日はマリンスポーツも楽しむけれど、ウィークデーはこれで自分のオフィスに通う・・・なんだかそんなライフスタイル。しかも、いまいま私が容易にできる暮らしではないが、このクルマとともに華やかでアクティブで、プリンシパルな生き方が自然と思い浮かんでくる。レンジローバースポーツは今でもそういうクルマなんだということに、何とも言えない安堵を覚えた次第です。
コストダウンだけでなく、プレミアムブランドの「下野(げや)」身近になることはうれしい反面、どこか「あのころは・・・」と思ってしまうもの。何となく残念なばかりでなく、そういう思いに至る自分の小ささにもなんとなく嫌気がさすものです。その点レンジローバーは未だにこのポジションを貫いている。価格的にはだいぶ高価になりましたが、それでもこのレンジローバースポーツならば800万円台からと、対象の顧客層には依然、妥当な選択肢なのではないでしょうか。
まあ、その「スポーツ」は額面通りに受け取るべきものではなく、あくまでシリーズの中では比較的俊敏というレベル。かといってマルチシリンダーの鷹揚さ、ゆとり、贅沢は残しつつ、というなかなか旨いポジショニングのクルマだと感じました。かといって、ガチガチに固めた「スポーツというとありがちなスパルタンの押し売り」のようなセッティングよりは、好感度という意味でもこの塩梅は実に納得のできるものだと思います。
西湘バイパスを流していると、明るい内装の室内に柔らかな日差しが差し込みます。こういう瞬間にほっとする。やがてゆったりとしたときの流れになるのです。レンジローバーに乗るということは多分それだけのことなのだと思います。しかしとてつもなく孤高の一時。それだけのことがこれからもずっとあこがれの先にありますように・・・そう願わずにはいられませんでした。