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更新2020.08.21

いますぐドイツのHナンバーを掲げたい、30年前に発売されていた日本車たち

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松村 透

いまから30年前というと、1986年。お父さん世代には懐かしい「8時だョ!全員集合」が最終回を迎えたのは1985年でした。あれからもう、30年も経ってしまったのです。当時、少年だったひとも立派な社会人として第一線で活躍しているころでしょう。その反面、当時新車で販売されていたクルマたちは加速度的に数を減らしています。
※「Hナンバー」とは、製造から30年以上経った車両で、かつ大幅な改造がなされていない車両に特別なHナンバーをつけるというドイツの制度です。「H=ヒストリーナンバー/H=Historisch」の意味で、このナンバーが付与されるとなんと、自動車税や自動車保険が優遇されるのです。モノを大切に扱っている、歴史的な工業製品価値を維持している、また古いクルマはそんなに走らない、という考え方のようです。

いまなお現役のクルマ。もはや絶滅危惧種または絶滅してしまったクルマたち…。人々の記憶から忘れ去れつつあるモデルも少なくありません。30年前に新車で販売されていたクルマたちに、一刻も早くHナンバーのような制度(栄誉)と付与してほしい…と願いつつ、ピックアップしてみました。

トヨタ・カローラ レビン/スプリンター トレノ(AE86/ハチロク)


 



▲30年後のいまもなお、現役マシンとして街中で観る機会の多い1台です。しかし、これは異例中の異例。ちなみに、ソアラが2代目へとフルモデルチェンジを果たした年でもあります。そしてMR-2やマークIIも…。いずれも後世に遺したい1台です。
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日産スカイライン(R31)


▲1986年当時のスカイラインといえば7代目/R31型です。当時は軟派なモデルだと揶揄されていましたが、現代ではまったくそんなことはありません。直線的なフォルムが実に魅力的です。限定モデルの「GTS-R」がデビューするのは翌87年。こちらも、Hナンバー保有資格まであと一息です。

ホンダ・シティ(初代)


▲初代シティの最終モデルが1986年。それ以前に生産された個体も、もちろんHナンバーの資格ありです。モトコンポも同時保有していたらさらに優遇処置…なんて柔軟な対応にならないものでしょうか。お父さん世代には「ホンダ、ホンダ、ホンダ」を連呼するCMも懐かしいですね。
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マツダ・RX-7(FC3S型)


 



▲1986年といえば、いわゆる「FC3S」の時代です。いまもなお根強く愛されている1台ですが、本当に個体数が減りました。フルノーマルのFC3Sは、ほぼ絶滅したといえるかもしれません。日本のどこかで眠っているのかもしれませんが…。同じく、ルーチェも後世まで遺したい1台です。

スバル・アルシオーネ


▲斬新なデザインが子ども心に刺さった1台です。高校の担任の先生がアルシオーネに乗っていて、男子生徒から「先生、クルマカッコイイじゃん」といわれて喜んでいました。中学のときには、S13型シルビアを購入した先生がいて、初めて学校に乗ってきたときは人だかりができたほど(笑)。いい時代ですね。
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三菱 ランサーターボ(2代目)


▲ランサーターボ、いわゆる「ランタボ」です。このモデルも根強い人気を誇る1台です。もしかしたら、昨今の三菱問題でオーナーは肩を落としているかもしれません。しかし、ランタボをこよなく愛するオーナーや専門のショップとっては、まったくの別問題だと信じたいところです。

スズキ・マイティボーイ


▲マイティボーイ。いわゆる「マー坊」です。マイティボーイも本当に見掛けなくなりました…といいたいところですが、実はカレントライフ編集部に向かうとき、真っ白なマイティボーイとすれ違うのです。直列3気筒エンジンの軽やかな音を響かせて走り去る姿を見送るのが、編集部に向かうまでの密かな楽しみです。
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ダイハツ・シャレード(2代目)


▲お父さん世代の方で、ご自身や兄弟(お姉さん)がシャレードに乗っていたということはありませんか?この型のシャレードも本当に見掛けなくなりました。ほぼ絶滅してしまったのかもしれません。マニアの方が秘蔵してくれていると信じたい1台です。2代目シャレードにもデ・トマソ・ターボが存在しましたね。

いすゞ・ジェミニ(2代目)


▲ジェミニといえば、あの歴史に残る名CM「街の遊撃手。」シリーズです。複数のジェミニがダンスするかのように踊り狂うCMは、筆者の幼心にも強烈に刺さりました。予算的にも厳しいかもしれませんが、このCMのリバイバル版を他の自動車メーカーでできないでしょうか?ものすごくインパクトがあると思うのです。
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90年前後のクルマも、あと少しで30年選手に…


2016年から30年前…というと、1986年。R32スカイラインGT-Rも、NSXも、初代セルシオもユーノスロードスターもまだHナンバーの資格を有していません。あと5年…。海外流出や、自然淘汰される個体がさらに加速されつつあるなかでメーカーの支援が期待できない以上、オーナーと専門のショップがタッグを組んで守っていくしかありません。

スクラップにされてしまったら、もう2度と蘇ることはできないのですから…。

[ライター/江上透]

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