ドイツ現地レポ
更新2017.02.22
ドイツ発!世界に広がるタクシー配車アプリ「mytaxi」を使ってみた
NAO
現在は東ドイツを飛び出し、大都市がひしめく西ドイツ・・・の田舎に住んでいるのですが、バスは1時間1本レベルの場所ゆえ、タクシーの重要性をひしひし感じています。そんな中、他の街でロータリーに停まるあるタクシーを発見。
「mytaxi」と書かれているものですから、なにか特別なタクシーなのかと調べてみると最近ドイツで急成長しているタクシー配車アプリ「mytaxi」の登録車のようです。
10万台のタクシーが登録。アプリは170万ダウンロード
mytaxiは2010年にドイツ・ハンブルクのアプリ会社が開発したサービスで、現在はダイムラーの子会社が管理しています。3年間でハンブルク、ベルリン、ケルンなどの大都市から始まり、現在はドイツ国内40都市まで普及。欧州全域をはじめ、オーストラリア、アメリカまで拡がり、2016年からはイギリス、アイルランド、スペインを中心に展開していたタクシーアプリHailoとも提携し、ワールドワイドなサービスとなりました。
同アプリ経由での売上は1件につき7%をmytaxiに差し引かれる形になりますが、ロータリーで来るかわからない客を長々待つ時間を解消し、固定客などに集中できることから現在は10万のドライバーがアプリに登録してます。ユーザー登録は無料。タクシー料金も普通のタクシーと変わりません。
mytaxiを早速ダウンロードしてみる
こんな田舎でも使えるものかと気になった筆者はアプリをダウンロード。これが活用できれば、繋がりにくいタクシー会社に電話も掛けずに、そして寒空の中タクシーを延々と待たずに済むのですから。
ダウンロード後は自分の情報を登録。名前、電話番号、メールアドレスは必須。顔写真も載せられますが、そこまでは必要ないのでパスしました。登録後にはSMSにて自分専用のページURLが届き、確認してから利用開始となります。ちなみに登録さえしていれば、アプリを介さずともウェブで使用することも可能です。
自分の現在地はGPS機能で出てきますが、とりあえずピックアップしてもらう場所を駅前で設定してみます。地図上では自分が今どこに居て、登録タクシーがどこにいるか、あと何分で着くかが分かります。私が住んでいる地域は平均15分程度ですが、大きな街なら早くて3分程度で来るようです。時間指定もできますし、事前予約は4日先までできるのもすごいですね。
アプリだからこそできる詳細注文&簡単支払い
予約の際にドライバーや、ベンツ指定など車種も選択できるようです。大きな荷物、空港行き、ペットを連れているなどその時の状況に合わせて細かく注文できるのも有難いのではないでしょうか。クレジットカードまたはPaypalアカウントを登録しておけばネット支払もでき、しかもチップもいくら上乗せしておくかも設定できます。企業向けには、社員が出張等で利用する際このアプリで支払いをし、月末まとめて会社に請求がくるようにすることもできるようです。電子版で領収書をすぐに受け取れるのもポイント。
便利さの裏にある批判
今回実際にタクシーを頼みはしませんでしたが、操作は非常に簡単でした。アプリの使用言語はドイツ語と英語のみですが、旅行先でも自分が説明せずとも地図上で目的地をピン&入力すればいいわけで、ドライバーにはどこに行きたいかがしっかり伝わります。客とドライバーの連絡先が確実なので場所&時間変更も直接伝えられますし、こちらとしても自分が注文したタクシーが今どこに居てどれくらいで着くのかが可視できるというのも安心できますよね。
しかしながら、長所と短所は紙一重とはこのことで、利用者の電話番号とフルネームが必ずドライバーに知れて、個人情報がドライバー側に残ってしまうのが少し心配です。ドライバーは名前、車種、ユーザーIDや顔写真も全て公開せねばならず、GPS機能で自分がどこにいるのかが秒単位で全て特定されてしまうことに批判も集まっているようです。
さらに、私の住む地域のように小さい街だとmytaxiに登録しているタクシーはほぼないようです。注文前に近くのmytaxiを探してくれるのですが、該当なし。最寄の大都市からmytaxiを呼んでも時間がかかるようなので、このようなサービスは大都市だからこそ利便性を感じるものなのではないでしょうか。
▼mytaxi公式サイト
https://de.mytaxi.com