
更新2015.10.19
フランスの郵便車、ルノー カングー「ラ・ポスト」は、とても黄色い。
まつばらあつし

日本で一番売れているルノー車である「カングー」は、フランス本国では様々な用途に使われているマルチパーパスカーだ。もちろん日本でも様々な用途に使われているが、今回はフランス郵便で使われているクルマをイメージした「ラ・ポスト」という特別仕様車を出してきた。したがって、ボディカラーはほぼ全面フランス郵便の「黄色」。しかも発表会場は、東京の東大赤門前の本郷郵便局という凝りよう。赤っぽい日本郵便の表玄関に、黄色いフランス郵便カラーのカングーと、黄色い郵便ポストがなかなか面白い取り合わせだ。

ちなみに、フランス郵便 ラ・ポストは、フランス国内とその海外県、海外準県で郵便業務を行っている。従業員は27万人。フランスでは第2の企業規模を誇っており、郵便業務のみならず、銀行業務や携帯通信事業、そして日常ケアサービスなどを行っている大企業である。そんなフランス郵便に選ばれているのが、カングー「ラ・ポスト」なのである。

この「遊び心のあるデザイン」と「秀でた機能のあるプロ仕様の道具」としてフランス郵便に選ばれているカングー「ラ・ポスト」をイメージして、スペシャルカラーの「ジョン・ラ・ポスト」というイエローの塗色。フランスの郵便車同様のシルバー&ブラックバンパー、シルバードアミラーなどを装備。インテリアもフロントシートバックのテーブルや、可倒式の助手席などを設えたのが、今回の特別仕様車である。

上記の装備に加え、購入者はフランス郵便のステッカーが付いてくるというオマケも込みで、メーカー希望小売価格は2,415,000円。これは「カングー・ゼン」と全く同じ価格。AT90台、6MT60台の合わせて150台の限定販売で、2015年8月26日(水)に発表/発売されている。

もともと、日本では遊びグルマ的な要素が強いルノー・カングーではあるが、フランスでは真当な実用車として多く使われている。今回の「ラ・ポスト」は、そんな実用面を重点に置きつつ「遊びグルマ」としてもイイですよ、的なアプローチがとても面白い。郵便局での発表といい、最近のルノー・ジャポンの「トバし」方は、全くブレがない。なにしろ発表会の最後にフランス郵便の制服をきた「お兄さん」が黄色い自転車に乗ってふらふらッと現れて、参加者に「ラ・ポスト」特製の切手を配ってくれた。もちろんこれは「日本郵便」の正しい切手で、普通に使う事ができるというのも、中々洒落ているではないか。
カングー ラ・ポスト 公式サイト
http://www.laposte.jp/
[ライター/カメラ まつばらあつし]