オーナーインタビュー
更新2017.05.18
世界に1台の「RUF CTR」オーナー、岩瀬夫妻へインタビュー
松村 透
「クルマが人(オーナー)を選ぶ」という視点でスタートしたこのコーナー。今回も、素敵なご夫婦とクルマを取材させていただきました。
かつて一世を風靡し、いまなお多くのファンを魅了し続けている機動戦士ガンダム。そのなかでも「ファーストガンダム」にインスパイアされた方は多いのではないでしょうか?
主人公アムロ・レイの終生のライバルである、シャア・アズナブル。彼の搭乗するモビルスーツは「シャア専用機」としてのカスタマイズが施されました。その機体は、シャアのパーソナルカラーである赤に塗装され、緑が基調の量産モデルとは一線を画す強烈な存在感を放っていました。
今回の主役、岩瀬 康行(いわせ・やすゆき)/和恵(かずえ)さんご夫妻が愛してやまない愛車のボディカラーも「赤」。しかも、生産台数が30台といわれ、日本国内に現存するのは1ケタではないかと思われる貴重な「RUF CTR」を、氏のパーソナルカラーである「赤」に塗り替えてまで手に入れたエピソード、原点であるポルシェとの出会い。そして運命の「赤い糸」で結ばれた、美しい笑顔が印象的な奥様の和恵さんのカーライフについても伺ってみました。
──まずは、岩瀬さんのお仕事について聞かせてください。
大学院を経て、大学の教員として働いています。子供の頃から「自分は研究者になるんだ」という思いがありまして。そういえば、自分は会社員になるという発想がそもそもなかったです(笑)。運良くその過程を経ることができ、現在に至っています。
あと、これは仕事じゃないんですが、みんカラというSNSで立ち上げた「Klub Der Porsche」の会長を仰せつかっています。現在のメンバーは779人(2016年8月12日現在)です。やはり911を所有しているメンバーが多く、水冷と空冷モデルの割合は半々くらいといったところです。
このクラブは、911以外のポルシェオーナーもちろん、オーナーでなくても参加できます。私もそうですが、このクラブを通じて知り合い、親交を深めている方がたくさんいらっしゃいます。興味ありましたら、ぜひ下記まで問い合わせてみてください。
●Klub Der Porsche
http://minkara.carview.co.jp/group/klubderporsche/
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
あるポルシェのオフ会で、RUF CTRの助手席に乗せていただく機会があったんです。その後、別のイベントでも乗せていただく機会があり、オーナーさんがサービス精神旺盛な方で、Uターンをするときにわざわざアクセルターンをキメてくれたんですね。これがトドメの一撃でした。これはもうRUF CTRを買うしかないと(笑)。
▲いまや貴重な、通称「CTRレンズ」。レンズの傾斜角などが通常の911とは異なります
その日から、RUF CTR探しが始まりました。既に所有していたポルシェ911(以下、964)はとても気に入っていたので、手放さずに増車です。ちょうどそのとき、日本国内で赤いRUF CTRが売られていたんです。ところが、狙いを定めていたときに、一足違いで売れてしまいました。しかも、そのRUF CTRは海外へ行ってしまったんです。
必死に足取りを探していたところ、フランスで売られているのを発見しました。あるスペシャリストにお願いをして、もう一度、日本に引っ張ってくる算段をつけている最中にまた売れてしまったんです。その後の足取りはつかめず…。あのときは落ち込みました。
気を取り直して、日本国内にあるRUF CTRに目を向けることにしました。すると、神奈川に売り物があるとの情報をキャッチ。それがガレージカレントさんにあったRUF CTRでした。軽い気持ちで観に行ったんですが、ドイツ本国のRUF社へのパーツオーダーを含め、約8ヶ月の歳月を掛けて新車時のオリジナルコンディションを取り戻したという、それは素晴らしい個体でした。ただ、このRUF CTR、色がモスグリーンメタリックだったんです。
▲岩瀬さんの想いが形となったRUF CTRの内装。黒を基調に赤い差し色が入ります。シートの背面も、ボディカラーと同色にするほどのこだわりようです
自分は赤いCTRを探している旨を伝えると、ガレージカレントの店長(当時、現在は専務取締役)である竹下さんが「では、緑のRUF CTRを赤く塗り替えましょう」と仰るんです。歴史的な名車に、そんな大それたことをして良いのだろうか…。これは本当に、ものすごく悩みました。
結果的に(お店の宣伝みたいになってしまいますが)、竹下さんが私の意向や心情を丁寧に汲み取ってくださり、それが購入の後押しになりましたね。
▲岩瀬さんの憧れだったMATTER製ロールケージ。これも、ガレージカレントが日本国内で見つけ出した貴重な一品
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
私は「スーパーカー世代」のど真ん中といえる年代です。子供の頃からポルシェが大好きで、なかでも私は「930ターボ推し」でした。もちろん、幼心に「大人になったらポルシェに乗るんだ」と心に決めていましたよ。何しろ、小学生時代のあだ名が「ポル」だったくらいですから(笑)。
しかし、いざ大人になってみると、ポルシェは高嶺の花でした。運転免許を取得し、最初に手に入れた愛車は、マツダの赤いAZ-3です。このクルマは10数年所有したんですが、あるとき事故で廃車になってしまったんです。仕方なく次に乗るクルマを探していたときに、ふと気になってポルシェの中古車を調べてみたら、思いがけず予算内で届く相場だったんです。そうして手に入れた念願のポルシェが、964型のカレラ2でした。ただ、このクルマは赤ではなく黒。しかもティプトロニック(AT)でした。
ようやく手に入れたポルシェだけど、どうもしっくりこないんです。手に入れて半年後には「赤い964で、MTを探してください」と、当時通っていたショップにお願いしていました。それからしばらくして、オイル交換のためにショップへ立ち寄ったら、まさに希望通りの964が置いてあるんです。店員さんの「試乗してみる?」という悪魔の囁きに促され、一回りしたあとには契約していました(笑)。そんなふとした出会いで手に入れたこの964とは来年で10年の付き合いになりますが、いまでもとても気に入っています。
▲こちらは、岩瀬さんの想いが形となった964。もちろん色は赤
──今の愛車を手に入れて良かった点、こだわり、苦労している点は?
*ここからは奥様の和恵さんにも参加していただきました。
●良かった点:
人生が豊かになった点です。クルマといられる喜びを実感できました。よく聞かれるんですけれど、特に2台の使い分けもしていないんです。敢えていえば、街乗りやサーキットは964、イベントに参加するときはRUF CTRでしょうか。 あと、これは声を大にしていいたいんですけれど、RUF CTRって乗りやすいんです。信じられないかもしれませんが、964よりも乗りやすいくらいなんですよ。
▲RUF CTRのエンジンルーム。岩瀬さんのこだわりで、通常は黄色に塗られるエアクリーナーボックスも赤くなっています
普段はオートマ車に乗っている私の妻も、964はもちろんRUF CTRも運転する(!!!)んですが、CTRの方が乗りやすいといっています。930ターボにお乗りの方がRUF CTRを運転してみると「乗りやすい!」って仰いますね。ただ、アクセルを踏み込んでブーストが掛かり始めたときの、あの加速感はすさまじいです。まさにワープする感覚ですね。
●こだわり:
964は手作り感覚でこつこつ仕上げていくイメージです。反面、RUF CTRはパーツ選びも妥協しませんし、メンテナンスもプロに預けて仕上げてもらいます。とはいえ、自分でもできる範囲でメンテナンスをするようにはしています。
RUF CTRにペイントした赤なんですが、ポルシェ純正色の赤(ガーズレッド)ではなく、ミニカーで発売されていた色がまさにイメージ通りで、これに合わせてもらいました。その色に「クリムゾンレッド」と名付け、CTRのこともクリムちゃんと呼んでいます(笑)。
▲RUF CTRのミニカーを忠実に(?)再現した結果、ホイールも黒に。ホイールキャップのRUFのロゴも赤く塗られています
●苦労している点:
職場に乗っていけない点でしょうか(笑)。音も大きいですし、目立ちますしね。タイムカード押すよりも分かりやすいみたいです(笑)。本当は毎日乗りたいけど、乗れない。これも苦労している点ですね。
●番外編:奥様・和恵さんのカーライフ:
964だけでなくRUF CTRも運転しますが、主に高速がメインです。街乗りは主人が担当しています。964とCTRの違いといえば、サイドミラーの見やすさでしょうか。CTRはミラーが見にくい(注:エアロミラー)んです。クラッチも、RUF CTRの方が繋ぎやすいんですよ。964は強化クラッチが組み込まれているので、ノーマルではないんですけれど。
普段、私はスバル・フォレスター(AT)に乗っています。964やRUF CTRの方がアクセルのレスポンスが良い分、自分の思うように走ってくれます。964はミラーが大きいところが好きですね。あとは、クルマ自体がすごく「走りたがっている」気がします。RUF CTRはなんといっても音です。あのターボが効いたときの「バシュー」という音が好きですね。
▲岩瀬ご夫妻とのインタビューの合間に食べたデザート。販売元が偶然にも「岩瀬牧場」さんで、一同びっくり
──予算抜きで、欲しいクルマBEST3は?
●康行さんセレクト:
しいていえば、ポルシェ550スパイダーです。 これも「ちょっと乗ってみたい」くらいの感覚で、欲しいとまでは想わないんです。アガリのクルマは、いまの964とRUF CTRです。これからも、自分の理想に近づけるべく、こつこつ仕上げていきたいです。
●和恵さんセレクト:
3.ユーノス・ロードスター 目がパカッと開くタイプ(注:リトラクタブルライト)の…ロードスターがいいですね。もちろん、色は赤です。
2.ポルシェ911(997) 羽根(注:リアスポイラー)が上がるタイプの…名称は確かカレラですよね?やっぱり赤がいいです(笑)。
1.VWタイプ1 あの形が好きなんです。古いクルマですが、エアコンは付いていて欲しいです。もちろん色は赤でお願いします(笑)。
──ご夫妻にとって、愛車はどんな存在ですか?
●康行さん:
例えるなら自分自身です。クルマの調子と、自分の体調がリンクしているような。まるで身体の一部のような感覚なんです。普段は存在を意識しないほど、いつも自然とそばにあるもの…例えるなら空気みたいな。そう言い切れますね。 私は「クルマ好き」とは少し違うのかもしれません。いわゆる「ポルシェ好き」なんだと思います。それくらい、所有している964とRUF CTRがどうしようもなく好きです。もちろん、妻のことも(笑)。これからもこの気持ちは変わらないです。
●和恵さん:
一緒に年齢を重ねていく存在でしょうか?主人同様、私も、次は何に買い換えようか…という気持ちにならないんです(笑)。
▲インタビューの最中も、笑いの絶えない素敵なご夫妻でした
▲RUF CTR エンジンスタート〜ブリッピング音
〜オーナープロフィール〜
お名前:岩瀬 康行/和恵 夫妻
年齢:47才/ヒミツ
職業:大学職員/会社員
愛車:RUF CTR & ポルシェ911 Carerra 2
年式:1989年式/1990年式
ミッション:6MT/5MT
ご夫妻の過去の愛車と現在の所有車一覧(抜粋)
・マツダ AZ-3 ・スバル フォレスター
・ポルシェ911カレラ2(964/tip)
・ポルシェ911カレラ2(964/MT)
・RUF CTR
[ライター・カメラ/江上透]
かつて一世を風靡し、いまなお多くのファンを魅了し続けている機動戦士ガンダム。そのなかでも「ファーストガンダム」にインスパイアされた方は多いのではないでしょうか?
主人公アムロ・レイの終生のライバルである、シャア・アズナブル。彼の搭乗するモビルスーツは「シャア専用機」としてのカスタマイズが施されました。その機体は、シャアのパーソナルカラーである赤に塗装され、緑が基調の量産モデルとは一線を画す強烈な存在感を放っていました。
今回の主役、岩瀬 康行(いわせ・やすゆき)/和恵(かずえ)さんご夫妻が愛してやまない愛車のボディカラーも「赤」。しかも、生産台数が30台といわれ、日本国内に現存するのは1ケタではないかと思われる貴重な「RUF CTR」を、氏のパーソナルカラーである「赤」に塗り替えてまで手に入れたエピソード、原点であるポルシェとの出会い。そして運命の「赤い糸」で結ばれた、美しい笑顔が印象的な奥様の和恵さんのカーライフについても伺ってみました。
──まずは、岩瀬さんのお仕事について聞かせてください。
大学院を経て、大学の教員として働いています。子供の頃から「自分は研究者になるんだ」という思いがありまして。そういえば、自分は会社員になるという発想がそもそもなかったです(笑)。運良くその過程を経ることができ、現在に至っています。
あと、これは仕事じゃないんですが、みんカラというSNSで立ち上げた「Klub Der Porsche」の会長を仰せつかっています。現在のメンバーは779人(2016年8月12日現在)です。やはり911を所有しているメンバーが多く、水冷と空冷モデルの割合は半々くらいといったところです。
このクラブは、911以外のポルシェオーナーもちろん、オーナーでなくても参加できます。私もそうですが、このクラブを通じて知り合い、親交を深めている方がたくさんいらっしゃいます。興味ありましたら、ぜひ下記まで問い合わせてみてください。
●Klub Der Porsche
http://minkara.carview.co.jp/group/klubderporsche/
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
あるポルシェのオフ会で、RUF CTRの助手席に乗せていただく機会があったんです。その後、別のイベントでも乗せていただく機会があり、オーナーさんがサービス精神旺盛な方で、Uターンをするときにわざわざアクセルターンをキメてくれたんですね。これがトドメの一撃でした。これはもうRUF CTRを買うしかないと(笑)。
▲いまや貴重な、通称「CTRレンズ」。レンズの傾斜角などが通常の911とは異なります
その日から、RUF CTR探しが始まりました。既に所有していたポルシェ911(以下、964)はとても気に入っていたので、手放さずに増車です。ちょうどそのとき、日本国内で赤いRUF CTRが売られていたんです。ところが、狙いを定めていたときに、一足違いで売れてしまいました。しかも、そのRUF CTRは海外へ行ってしまったんです。
必死に足取りを探していたところ、フランスで売られているのを発見しました。あるスペシャリストにお願いをして、もう一度、日本に引っ張ってくる算段をつけている最中にまた売れてしまったんです。その後の足取りはつかめず…。あのときは落ち込みました。
気を取り直して、日本国内にあるRUF CTRに目を向けることにしました。すると、神奈川に売り物があるとの情報をキャッチ。それがガレージカレントさんにあったRUF CTRでした。軽い気持ちで観に行ったんですが、ドイツ本国のRUF社へのパーツオーダーを含め、約8ヶ月の歳月を掛けて新車時のオリジナルコンディションを取り戻したという、それは素晴らしい個体でした。ただ、このRUF CTR、色がモスグリーンメタリックだったんです。
▲岩瀬さんの想いが形となったRUF CTRの内装。黒を基調に赤い差し色が入ります。シートの背面も、ボディカラーと同色にするほどのこだわりようです
自分は赤いCTRを探している旨を伝えると、ガレージカレントの店長(当時、現在は専務取締役)である竹下さんが「では、緑のRUF CTRを赤く塗り替えましょう」と仰るんです。歴史的な名車に、そんな大それたことをして良いのだろうか…。これは本当に、ものすごく悩みました。
結果的に(お店の宣伝みたいになってしまいますが)、竹下さんが私の意向や心情を丁寧に汲み取ってくださり、それが購入の後押しになりましたね。
▲岩瀬さんの憧れだったMATTER製ロールケージ。これも、ガレージカレントが日本国内で見つけ出した貴重な一品
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
私は「スーパーカー世代」のど真ん中といえる年代です。子供の頃からポルシェが大好きで、なかでも私は「930ターボ推し」でした。もちろん、幼心に「大人になったらポルシェに乗るんだ」と心に決めていましたよ。何しろ、小学生時代のあだ名が「ポル」だったくらいですから(笑)。
しかし、いざ大人になってみると、ポルシェは高嶺の花でした。運転免許を取得し、最初に手に入れた愛車は、マツダの赤いAZ-3です。このクルマは10数年所有したんですが、あるとき事故で廃車になってしまったんです。仕方なく次に乗るクルマを探していたときに、ふと気になってポルシェの中古車を調べてみたら、思いがけず予算内で届く相場だったんです。そうして手に入れた念願のポルシェが、964型のカレラ2でした。ただ、このクルマは赤ではなく黒。しかもティプトロニック(AT)でした。
ようやく手に入れたポルシェだけど、どうもしっくりこないんです。手に入れて半年後には「赤い964で、MTを探してください」と、当時通っていたショップにお願いしていました。それからしばらくして、オイル交換のためにショップへ立ち寄ったら、まさに希望通りの964が置いてあるんです。店員さんの「試乗してみる?」という悪魔の囁きに促され、一回りしたあとには契約していました(笑)。そんなふとした出会いで手に入れたこの964とは来年で10年の付き合いになりますが、いまでもとても気に入っています。
▲こちらは、岩瀬さんの想いが形となった964。もちろん色は赤
──今の愛車を手に入れて良かった点、こだわり、苦労している点は?
*ここからは奥様の和恵さんにも参加していただきました。
●良かった点:
人生が豊かになった点です。クルマといられる喜びを実感できました。よく聞かれるんですけれど、特に2台の使い分けもしていないんです。敢えていえば、街乗りやサーキットは964、イベントに参加するときはRUF CTRでしょうか。 あと、これは声を大にしていいたいんですけれど、RUF CTRって乗りやすいんです。信じられないかもしれませんが、964よりも乗りやすいくらいなんですよ。
▲RUF CTRのエンジンルーム。岩瀬さんのこだわりで、通常は黄色に塗られるエアクリーナーボックスも赤くなっています
普段はオートマ車に乗っている私の妻も、964はもちろんRUF CTRも運転する(!!!)んですが、CTRの方が乗りやすいといっています。930ターボにお乗りの方がRUF CTRを運転してみると「乗りやすい!」って仰いますね。ただ、アクセルを踏み込んでブーストが掛かり始めたときの、あの加速感はすさまじいです。まさにワープする感覚ですね。
●こだわり:
964は手作り感覚でこつこつ仕上げていくイメージです。反面、RUF CTRはパーツ選びも妥協しませんし、メンテナンスもプロに預けて仕上げてもらいます。とはいえ、自分でもできる範囲でメンテナンスをするようにはしています。
RUF CTRにペイントした赤なんですが、ポルシェ純正色の赤(ガーズレッド)ではなく、ミニカーで発売されていた色がまさにイメージ通りで、これに合わせてもらいました。その色に「クリムゾンレッド」と名付け、CTRのこともクリムちゃんと呼んでいます(笑)。
▲RUF CTRのミニカーを忠実に(?)再現した結果、ホイールも黒に。ホイールキャップのRUFのロゴも赤く塗られています
●苦労している点:
職場に乗っていけない点でしょうか(笑)。音も大きいですし、目立ちますしね。タイムカード押すよりも分かりやすいみたいです(笑)。本当は毎日乗りたいけど、乗れない。これも苦労している点ですね。
●番外編:奥様・和恵さんのカーライフ:
964だけでなくRUF CTRも運転しますが、主に高速がメインです。街乗りは主人が担当しています。964とCTRの違いといえば、サイドミラーの見やすさでしょうか。CTRはミラーが見にくい(注:エアロミラー)んです。クラッチも、RUF CTRの方が繋ぎやすいんですよ。964は強化クラッチが組み込まれているので、ノーマルではないんですけれど。
普段、私はスバル・フォレスター(AT)に乗っています。964やRUF CTRの方がアクセルのレスポンスが良い分、自分の思うように走ってくれます。964はミラーが大きいところが好きですね。あとは、クルマ自体がすごく「走りたがっている」気がします。RUF CTRはなんといっても音です。あのターボが効いたときの「バシュー」という音が好きですね。
▲岩瀬ご夫妻とのインタビューの合間に食べたデザート。販売元が偶然にも「岩瀬牧場」さんで、一同びっくり
──予算抜きで、欲しいクルマBEST3は?
●康行さんセレクト:
しいていえば、ポルシェ550スパイダーです。 これも「ちょっと乗ってみたい」くらいの感覚で、欲しいとまでは想わないんです。アガリのクルマは、いまの964とRUF CTRです。これからも、自分の理想に近づけるべく、こつこつ仕上げていきたいです。
●和恵さんセレクト:
3.ユーノス・ロードスター 目がパカッと開くタイプ(注:リトラクタブルライト)の…ロードスターがいいですね。もちろん、色は赤です。
2.ポルシェ911(997) 羽根(注:リアスポイラー)が上がるタイプの…名称は確かカレラですよね?やっぱり赤がいいです(笑)。
1.VWタイプ1 あの形が好きなんです。古いクルマですが、エアコンは付いていて欲しいです。もちろん色は赤でお願いします(笑)。
──ご夫妻にとって、愛車はどんな存在ですか?
●康行さん:
例えるなら自分自身です。クルマの調子と、自分の体調がリンクしているような。まるで身体の一部のような感覚なんです。普段は存在を意識しないほど、いつも自然とそばにあるもの…例えるなら空気みたいな。そう言い切れますね。 私は「クルマ好き」とは少し違うのかもしれません。いわゆる「ポルシェ好き」なんだと思います。それくらい、所有している964とRUF CTRがどうしようもなく好きです。もちろん、妻のことも(笑)。これからもこの気持ちは変わらないです。
●和恵さん:
一緒に年齢を重ねていく存在でしょうか?主人同様、私も、次は何に買い換えようか…という気持ちにならないんです(笑)。
▲インタビューの最中も、笑いの絶えない素敵なご夫妻でした
▲RUF CTR エンジンスタート〜ブリッピング音
〜オーナープロフィール〜
お名前:岩瀬 康行/和恵 夫妻
年齢:47才/ヒミツ
職業:大学職員/会社員
愛車:RUF CTR & ポルシェ911 Carerra 2
年式:1989年式/1990年式
ミッション:6MT/5MT
ご夫妻の過去の愛車と現在の所有車一覧(抜粋)
・マツダ AZ-3 ・スバル フォレスター
・ポルシェ911カレラ2(964/tip)
・ポルシェ911カレラ2(964/MT)
・RUF CTR
[ライター・カメラ/江上透]