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ライフスタイル

更新2017.06.28

外車のオーナーインタビューは、自己顕示欲を満たすためのものなのか?

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松村 透

カレントライフで定期的に配信しているオーナーインタビューの記事。ある方から「あれ(インタビューのことです)どうやったら出られるの?」と聞かれたことがありました。そこで、過去の記事を見せつつ、概要を説明しました。すると「外車のオーナーインタビューなんて、結局は自慢大会でしょ?」…さすがにショックでした。この仕事をしていて、特にきついひと言でした。

10数年前ならその場で全否定したと思います。しかし、ときと場所を考え、すぐに話題を変えました。

はたして「外車のオーナーインタビューは、自己顕示欲を満たすためのもの」なのでしょうか。少なくともカレントライフのオーナーインタビューは、そうではないと信じて記事を配信しています。

実際、寝ても覚めてもそのクルマが好きで「おはようからおやすみまで、どっぷり使っている = いわゆるヘンタイ(?)」な方々ばかりです。もしくは、自然体でクルマと接している方々にフォーカスを当ててご紹介しています。

これまで、この仕事などを通じて、さまざまなオーナーさんにお会いしてじっくりお話しを伺ってきましたが、そこで気づいたことがいくつかあります。

普段、クルマへの想いを熱く語る機会がない


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オーナーさんの時間の許す限り、想いを語っていただいています。インタビュー内容をレコーダーに録音しているのですが、一息ついた頃には2時間経っていることも珍しくありません。いまの愛車にいたるまでの10数年、あるいはそれ以上の歴史を一気に話していただくわけですから、本来なら数時間でも足らないのかもしれません。

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インタビューの際は肯定感と傾聴力を意識する


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独身貴族の方であれば、親御さんから「クルマと結婚するつもりなの!?」と小言をいわれたり、既婚者の方でれば「これを売ってみんなでハワイ旅行に行ける」といわれたり、普段は肩身の狭い思いをしている方も少なくありません。オーナーさんのこれまでのカーライフを肯定すし、クルマに対する想いをじっくり耳をかたむける大切さを、インタビューするたびに痛感しています。

出逢うべくしてそのクルマと出逢っているとしか思えない


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これこそ「運命の出逢い」なのでしょう。現実的にはありえないことですが、クルマがその人を選んでいるとしか思えないエピソードばかりで驚いています。「いつか」「そのうち」「○○○○○を買うのが夢」というスタンスだと、いつまでも機会は巡ってこないのかもしれません。その間に、より想いの強い方がチャンスをモノにしてしまうからです。諦めたらそこで終わりだということを学んだように思います。

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実は、見えないところでメチャクチャ汗を流している(苦労している)


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意図的にこの「泥臭い部分」を隠すこともできます。なかには隠したがる方もいらっしゃるのですが、オーナーさんから許可を得られたら、できるだけ泥臭い一面も見せるように心掛けています。楽して欲しいクルマは手に入らない現実も、形(記事)にする必要性を感じています。それこそ、ここを省くと、自慢大会と紙一重になってしまうこともあります。

本当に好きで乗っている方と自慢したい方とでは何かが違う


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不思議なことに、これが分かるようになりました。本当に好きで乗っているオーナーさんは、意外なほどあっさりしています。分かりやすい例でいうと、所ジョージさんがこれに当たるように感じます(あくまで想像ですが)。たくさんのクルマやバイクなどを所有して雑誌やテレビで紹介されていても、自慢している気配が感じられません。本当に好きな方も、所さんに近い印象を受けることが多いです。

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結論:外車のオーナーインタビューはサービス業?


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オーナーさんの愛車に対する熱い想いや、これまでの過程をできる限り割愛することなく記事にする。そして、記事を読んでいただいた方に「自分も頑張って維持しよう」とか「ぜったいオレも手に入れるぞ」と奮起するきっかけとなってもらえたら…。

ひと言でいえば「楽しんでいただく」「喜んでいただく」「共感していただく」ことを常に意識しながら記事を書いています。少なくとも、オーナーさんにとって一生の記念となる記事をまとめるわけですから、責任重大です。

最近、この仕事はサービス業でもあるのかなと思うようになりました。オーナーさんはもちろん、読んでいただく方に喜んでいただいたり、良い刺激になったといっていただけることが、この仕事の最大の魅力かもしれません。

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