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更新2019.08.19
ランボルギーニ・ウラカンを4年間維持した結果、合計344万円の費用がかかっている
JUN MASUDA
ただ、ここで注意を要するのは、この金額にはガソリン代、洗車用品やケミカル類の購入にかかった費用、コーティングに関わる費用が含まれていないということだ。
スーパーカーの維持には年間100万円くらいは覚悟する必要がある
まず、1年目から4年目までの維持費だが、おおよそ下記のとおりだ(繰り返しになるが、ガソリン代や、洗車/コーティングつまり美化に関わる部分は含まれていない)。
・1年目:964,621円
・2年目:822,500円
・3年目:703,136円
・4年目:952,260円
ここでざっと、それぞれの内容を見てみたいと思う。
1年目の維持費詳細はこうなっている
まず、1年目の維持費の内訳を記してみた。
・12ヶ月点検・メンテナンス・・・121,050円
・自動車税・・・88,000円
・任意保険・・・244,320円
・カスタム費用・・・511,251円
これらを合計すると964,621円ということになるが、ここでかかった費用の大半は「カスタム費用」だということもわかる。 納車一年目については、予定していたカスタムも多く、それらを実行したためにこの部分が大きく膨らんでいる。 内容としては「オーディオインストール」が大半だ。
2年目の維持費詳細はこうなっている
そして2年目の内訳だ。
メンテナンス費用が若干高くなっているが、これはランボルギーニが定めるチェック項目が1年目に比べて増えているためだ。
ランボルギーニは期間ごとの点検内容を細かく定めているが、当然ながら年を経るごとにその点検項目は多くなり、交換が推奨されるパーツも多くなる。
・12ヶ月点検・メンテナンス:167,000円
・自動車税:88,000円
・任意保険:182,850円
・カスタム費用:385,000円
相変わらずカスタムにも費用を投じているが、これはランボルギーニが毎年「純正オプションパーツ」を拡充してくるためで、ついついそれらを購入してしまうためだ(もちろん、これもランボルギーニの周到な戦略のひとつだ)。
話は逸れるが、純正オプションパーツのほか、そのクルマの発売直後はサードパーティー製のカスタムパーツが少ない。しかし時間が経てば、各チューナーやショップから相次いでパーツが発売されて充実してくる。さらに、スーパーカーミーティングに参加すれば、格好良くカスタムされた他のクルマに刺激され、なにかと自分のクルマもカスタムしたくなる。
よって、こういった「予定外の」出費は覚悟する必要があり、かつスーパーカー向けのカスタムパーツは非常に高額であることも腹をくくっておかねばならない。
3年目の維持費詳細はこうなっている
3年目は「恐怖の」車検があったため、ここで相当なコストがかかっている。 ここで交換したパーツ類については、(パーツにもよるが)1~3年ほどは交換せずに済むものがあり、「先行投資的」な意味合いも含んでいる。 一方でカスタムが一段落したため、この部分のコストは安くあがった。
・車検・メンテナンス:418,000円
・自動車税:88,000円
・任意保険:182,850円
・カスタム費用:14,000円
4年目の維持費詳細はこうなっている
そして4年目だが、合計金額としてはもっともコストが高い。 その内訳を見ると、12ヶ月点検とメンテナンスが615,000円という額となり、これは車検よりも高額だ。
・12ヶ月点検・メンテナンス:615,000円
・自動車税:88,000円
・任意保険:151,760円
・カスタム費用:97,500円
この理由としては、「前後タイヤを交換した」ことが主なものだが、スーパーカーは前後タイヤに掛かる負担が大きく、たとえ「すり減っていなくとも」、フロントタイヤのサイドウォールに負担がかかってクラックが入っていたり、リアタイヤだとエンジンに近い「内側」が熱の影響を受けて劣化する、という独特の現象が発生する。
以上が、ランボルギーニ・ウラカンを新車で購入し、4年間維持してみたコストだ。
スーパーカーは通常のクルマに比較すると「想定外の」様々な負荷がかかることになり、通常のクルマよりもパーツの劣化速度が早く、かつパーツも高価だ。
しかし、「まだ大丈夫だろう」と思って交換を先延ばしにしていると、思わぬトラブルや事故を起こすことになり、パーツ交換費用の何倍、何十倍といった出費を強いられることがある。
そのため、スーパーカーの維持においては、信頼できるショップ(ボクは正規ディーラーを強くオススメする)での点検、そして早めのパーツ交換がなにより重要だ。
[ライター・撮影/JUN MASUDA]