ドイツ現地レポ
更新2023.11.22
Hナンバーのメルセデスベンツ300SL見て…クルマってまさに文化である
中込 健太郎
メルセデスベンツ300SLというと、初代のガルウィングのクーペを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし後期になると、よりモダンで存在感のあるフロントマスクとともにオープンのロードスターに変更になります。パフォーマンスも、乗り心地も、ユーティリティも全ての点においてガルウィングモデルを凌駕していると言って良いのが、この初代SLでは後期モデルのロードスターです。
生産台数もそこそこ多い上に、現存台数も決して少ないとは言い難い初代SLも、昨今のクラシックカーブームのあおりを受け、日本円では億のオーダーをくだらない状況にはあるのですが、それでも比較の問題としては、ロードスターの方がリーズナブルなようで、宝くじでも当たったら一台手に入れるのも悪くはないだろうな。最中にすでに辟易としそうな妄想に自分で虚しくなったりしているものです。そんな初代SLのロードスターについての便りがドイツから届きました。
みなさまの元にも届きましたか?自動車税。5月末までだそうですね。まあ、支払うというのは面白くないものです。しかし、クルマを持っていれば「持っていなくては絶対実感できないようなメリット、素晴らしい思い出」などかけがえのない収穫もあるものです。そうなると持っているものが受益者負担でしょうか。何がしかの税負担を強いられるというのは、致し方のないことなのではないでしょうか。せいぜい、税負担した分くらいは、「金がかかるからクルマは持たない」なんて分別のある人間を標榜する連中に、クルマのある楽しさを見せつけてやろうではありませんか。
ただ、その負担の配分については、やっぱり日本も見習えないものだろうか、と羨ましくなってしまうのが、このドイツのHナンバーの制度ですね。論点をすり替えて、旧車を偏愛し、それを足にすることはもしかすると、社会通念上感心されることが少ないかもしれません。しかし、もし、普段の足に広く客観的説得力を伴う最新のエコカーなんかも持っていて、なおかつこうした古い車も大切にする。そんなことであれば、社会通念上もバランス取れるのではないでしょうか、などといろいろ考えたりもするわけです。
実際は経済的な余裕があるので、買い集めたという人ばかりではなく、比較的経済的に裕福でも、かなり退路を絶って愛車を維持しているカーガイは少なくありません。もっと言うと、一見金回りの良さそうな人の中にも「そのクルマを命ある限り守らなければならないから」と、そのクルマのために仕事をしているというような人も少なくありません。
何の意味があるの?ではなく理由なく、運命付けられたような暮らしをしている人を見ていると、クルマってなるほど、まさに文化なのだなと思わないではいられません。
春、私たちも屋根を下ろして出かけようではありませんか!
生産台数もそこそこ多い上に、現存台数も決して少ないとは言い難い初代SLも、昨今のクラシックカーブームのあおりを受け、日本円では億のオーダーをくだらない状況にはあるのですが、それでも比較の問題としては、ロードスターの方がリーズナブルなようで、宝くじでも当たったら一台手に入れるのも悪くはないだろうな。最中にすでに辟易としそうな妄想に自分で虚しくなったりしているものです。そんな初代SLのロードスターについての便りがドイツから届きました。
みなさまの元にも届きましたか?自動車税。5月末までだそうですね。まあ、支払うというのは面白くないものです。しかし、クルマを持っていれば「持っていなくては絶対実感できないようなメリット、素晴らしい思い出」などかけがえのない収穫もあるものです。そうなると持っているものが受益者負担でしょうか。何がしかの税負担を強いられるというのは、致し方のないことなのではないでしょうか。せいぜい、税負担した分くらいは、「金がかかるからクルマは持たない」なんて分別のある人間を標榜する連中に、クルマのある楽しさを見せつけてやろうではありませんか。
ただ、その負担の配分については、やっぱり日本も見習えないものだろうか、と羨ましくなってしまうのが、このドイツのHナンバーの制度ですね。論点をすり替えて、旧車を偏愛し、それを足にすることはもしかすると、社会通念上感心されることが少ないかもしれません。しかし、もし、普段の足に広く客観的説得力を伴う最新のエコカーなんかも持っていて、なおかつこうした古い車も大切にする。そんなことであれば、社会通念上もバランス取れるのではないでしょうか、などといろいろ考えたりもするわけです。
実際は経済的な余裕があるので、買い集めたという人ばかりではなく、比較的経済的に裕福でも、かなり退路を絶って愛車を維持しているカーガイは少なくありません。もっと言うと、一見金回りの良さそうな人の中にも「そのクルマを命ある限り守らなければならないから」と、そのクルマのために仕事をしているというような人も少なくありません。
何の意味があるの?ではなく理由なく、運命付けられたような暮らしをしている人を見ていると、クルマってなるほど、まさに文化なのだなと思わないではいられません。
春、私たちも屋根を下ろして出かけようではありませんか!