オーナーインタビュー
更新2017.05.18
マッハGoGoGoが原体験「ジネッタG12」オーナー、宮本隆史さんへインタビュー
松村 透
果たして、オーナーである宮本隆史(みやもと・たかし)さんからどのようなお話しが伺えるでしょうか?そこで見えてきたジネッタの魅力とは…?
──オーナー紹介&どんな仕事をされているのですか?
▲宮本隆史さんと1999年に手に入れたという、ジネッタG12
大学を卒業後、就職した会社に勤務しています。それから「ガレージング・ピクニック」というイベントの実行委員を務めています。
──「ガレージング・ピクニック」ですか?
▲ガレージング・ピクニック、通称ガレピク。2017年も5/21に開催する方向で調整中
通称「ガレピク」といいます。【「まだ見ぬ理想のガレージライフをすべてのクルマ好きに」をコンセプトに、コダワリの愛車達の魅力を掘り下げ、独自の視点でガレージングを切り取る】活動をしています。(Facebookページ:https://www.facebook.com/gapicnic/)
今年は5月につくばみらい市でイベントを開催しました。2017年も5/21に開催する方向で調整中しています。イベントテーマは「ガレージの楽しさ、クルマの楽しさを再発見」で、「これなら、オレも私もガレージ、イケちゃうかも?」が合い言葉です。ガレージって、多くのクルマ好きにとって夢であり、憧れであり、同時に高いハードルだと思うんですね。自分自身の実体験を基に、そこは工夫次第で現実にできますよ!ということを、1人でも多くのクルマ好きの方に知っていただきたいという思いで活動しています。
──宮本さんのこれまでの愛車遍歴を教えてください
▲2台のジネッタが住まうガレージ。左の個体は友人のクルマとのこと
最初に手に入れたのは、トヨタMR2(SW20)でした。あの頃のMR2って、フェラーリっぽい雰囲気がありましたよね。それから、歴代のRX-7(SA〜FC〜FD)にも乗りました。輸入車はルノー・キャトルやジネッタG15、フォードシエラRSコスワースを所有していたこともありましたね。現在は、ジネッタG12とレストア待ちのヒルマン・インプ、ホンダ・アクティを所有しています。
──ジネッタに乗ろうと思ったきっかけを教えてください
▲ボディカラーはNSX-Rなどに採用されていたチャンピオンシップホワイト。ゴールドのラインも宮本さん自ら施工したそうです
友人がある自動車販売店にイギリス車を見に行くというので、私も同行させてもらいました。そこに置いてあったのがジネッタだったんです。後日、別の自動車販売店で売られていたジネッタを見に行きました。実はこの時点でも「買うぞ」と決めていたわけではなかったんです。しかし、リアのカウルを開けてもらい、エンジンルームが現れた瞬間…「欲しい!」と思ってしまいました。決して安い金額ではありませんでしたが、当時はまだ独身でしたし、購入を決意しました。それが1999年のことです。
▲ロールケージをまたいで運転席へ。手前の白いノブがシフトレバー
その後、現在の妻と知り合うわけですが、2回くらいジネッタでデートに行きましたよ。このクルマで走っていると子どもが手を振ってくれると楽しんでいました。でも、待ち合わせてすぐにクルマが故障して、その場で解散したこともありましたね。それでも彼女は怒ることもなく「それなら仕方ないよね」といってくれたんですね。こんな人、なかなかいないですよね(笑)。
──(単刀直入に)失礼ながら、ジネッタって壊れますか?
▲オーナーである宮本さんが組み上げたエンジン
購入当初はよく故障しましたね。そこで、スーパーカーやクラシックカーの整備をしていたメカニックに教えてもらいながら、独学でメンテナンスするようになったんです。何度も何度もエンジンを組んではバラし、自作でマフラーを造ったり、パイプフレームにボディ補強のロールバーを追加したり…。できる限りのことは自分で行っています。
▲こちらのマフラーも宮本さんが製作したオリジナル
ゴールドのラインも自分でドライヤーで伸ばしながら貼りました。現在のエンジンの仕様は2L/ハイコンプ仕様で190psくらい。車重も700kg台ですから、動きも軽いですし、速いですよ!
──これまで、このジネッタを手放そうと思ったことはありませんでしたか?
▲シンプルなコクピット。ステアリングもフォーミュラカー並みに小振り
手に入れてから17年、8万キロくらい走破しましたが、手放そうと思ったことは1度もありません。しかし「手放さなければならないかもしれない…」ということは過去にありました。私には双子の息子がいまして、成長期に歯の矯正が必要だということが分かったんですね。1人でも高額なのにウチは2人分ですから、これはいよいよジネッタを手放さなければだめかも…と妻に相談を持ちかけたんです。
▲レーシンググローブと消化器も伊達ではありません
私が「ジ…」といいかけた瞬間、妻が「それだけは考えない方がいいよ」といってくれたんですね。ありがたいことに、彼女も私の心境を察してくれたんでしょうね。結局、当時所有していたルノー・キャトルは手放してしまいましたが、何とか金銭面の目処がつき、ジネッタを売却せずに済みました。妻にはただただ感謝しかないですね。
──今回は宮本さんのガレージにもお邪魔させていただいています
▲「Dog House」と名付けられた宮本さんのガレージ
母屋と併せて、この土地に家とガレージを建てるまで50箇所以上の物件を見て回りました。実は、梁などの基本的な構造の部分を除き、手作りのガレージなんです。夏場は夜になるとガレージにある「ラウンジ」と呼んでいるフロアで寝ています。朝、目覚めるとG12が視界に入るわけです。幼少期に憧れたマッハGoGoGoと、私のジネッタG12がオーバーラップする瞬間が好きですね。
▲ジネッタのパーツに囲まれてくつろぐ宮本さん。ガラスはなく、実は吹き抜け
実はこのガレージ(宮本さんは「Dog House」と命名しています)現在進行形、まだまだ発展途上なんです。前述のガレージング・ピクニックも、この体験が活かされているんです。
(編集部追記)実際に宮本さんのガレージにお邪魔してみて、急遽、別記事にてご紹介させていただくことにしました。夢のガレージが一歩現実に近づくヒントがあるかもしれません。鋭意編集中につき、こちらもご期待ください。
──ジネッタを手に入れて良かった点、苦労している点は?
▲このジネッタがあるから、いまがあると語ってくれた宮本さん
●良かった点
ジネッタを通じた人と人との出逢いを作ってくれたことでしょうか。ガレージング・ピクニックだって、このクルマを所有していなかったら実現しなかったでしょう。愛車の点数ですか?本当は100点満点というくらい気に入っていますが、常に上を目指していきたいので、あえて99点としておきますね(笑)。
●苦労している点
先ほどもいいましたが、購入当初は故障に悩まされましたね。
──宮本さんの欲しいクルマBEST3を教えてください
3位.シトロエンDS
2位.ランボルギーニ ディアブロ
1位.フェラーリ330P4
アガリの1台(ご自身にとって究極の1台とは?)
▲やはりこのジネッタG12しかないですね
──宮本さんにとって、愛車はどんな存在ですか?
▲宮本さんにとって、このジネッタが唯一無二の存在であることは間違いありません
「空気のような存在」です。
家族がそうであるように、そこにいることが自然だし、いなくなってしまうことが考えられません。そして「名刺代わり」でもありますね。ジネッタのお陰で私のことも覚えてもらえるんですね。毎年、このジネッタでとうもろこしを売っているおばちゃんのところに行くんですが、クルマがクルマだけに「今年も来たんだね」といってもらえるんですよ(笑)。
オーナープロフィール:
お名前:宮本隆史(みやもと・たかし)
年齢:48才
職業:会社員
愛車:ジネッタG12
年式:1995年式
ミッション:5MT
取材協力:ラ・ペスカ
住所:〒300-2436 茨城県つくばみらい市絹の台3-32-3
TEL:0297-52-7589
営業時間:
ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00)
ディナー 18:00~22:00(L.O.20:30)
駐車場:有(14台)
席数:26席
定休日:月曜日夜・火曜日
URL:http://la-pesca.jp
▲ランチセットは全4種類。スープorサラダ+パスタ+デザート+ドリンクが人気。取材当日は平日にも関わらず賑わっていました
▲パーティプランは6名〜(25名より貸切OK)。美味しい料理とスタッフの細やかな対応で、オフ会にもオススメです