オーナーインタビュー
更新2017.05.18
愛車も仕事も引き寄せの達人「フィアット パンダ」オーナー、栗田敬子さんにインタビュー
松村 透
今回、ご紹介するフィアット パンダのオーナーである栗田敬子(くりたけいこ)さんは、その「引き寄せの法則」の達人かもしれません。しかし、その裏には人一倍(もしかしたら数十倍かも)の努力があったからこそ、ご自身が求めていることを引き寄せられたことは間違いなさそうです。
栗田さんの愛車のフィアット・パンダも、もはやお店の一部というくらい絵になります
実際にお会いしてみて、そんな努力や根性といった力み加減を微塵も感じさせない、海辺を歩いたときに感じる心地良い風のような、そんな清々しさをまとった素敵なオーナーさんと、その愛車にまつわるインタビューをお届けいたします。
──オーナー紹介&どんな仕事をされているのですか?
一見さんでも入りにくい雰囲気は皆無!栗田さんがこんな素敵な笑顔で雰囲気で迎えてくれます
ヨットのセイルで作るバッグ「Watts バッグ」のショップ「Watts JIYUGAOKA」のオーナー兼bag職人です。
──具体的にどんな商品なのですか?
ヨットの帆に使っている素材と船具部品のみで作ったカバンです。30年くらいご愛用いただいているお客様もたくさんいらっしゃいますし、私自身も長年愛用しています。もちろん、修理も対応します。ひとつひとつ手作りなので、造られた時代や個体差による微妙な違いが、コレクターさんや常連の方にはたまらないようです(笑)。
何しろ「ヨットの帆そのもの」ですから、非常に丈夫な素材です。それだけに、断裁ひとつとっても力仕事です。接客しながら製作作業も同時進行なので、集中力を維持するのが大変ですね。あと、手作りだけに思い入れも強いです。単に「売る」というより「ひとつひとつのバッグを送り出す」感覚です。まるで我が子のように(笑)。末永く大事に使ってもらってね、という想いを込めてお渡ししています。
明るい雰囲気の店内には、さまざま種類のバッグが展示・販売されています
流行に左右されることなく、Wattsのデザインは変わりません。それだけに、これから先、何十年経っても同じものであってほしい。そう願っています。例えるなら、エルメスやルイヴィトンが持ちあわせている普遍性と同じようなものでしょうか。
──このお仕事をはじめたきっかけは?
東京都内、それも自由が丘にありながら、海辺が近くにあるような錯覚すら感じられる店内
小学生のとき、父に買ってもらったバッグがwattsとの出逢いでした。私は縫い物が好きで、服装の学校を卒業したあと、子供服刺繍やボタン付けの下請けの仕事をやっていました。結婚後、娘が小学生に入学したのを機に、神奈川県三浦半島にある「Watts shop油壺」に行ったところ「従業員募集」の張り紙があり、頼み込んで雇ってもらうことになりました。
いまから12年ほど前になるのですが、子育てのあい間に週4日、往復5時間掛けて4年ほど油壺に通いました。その後、学生時代から遊び場だった自由が丘に自分のお店を出そうと決意しました。そのときから、この建物の存在が気になっていたんです。するとある日、偶然「テナント募集」の案内を見つけました。もう、即決でした。
念願だったこのお店(Watts JIYUGAOKA)をオープンした後も、以前は週2日、現在も週1日ですが油壺に通っています。やっぱり海と風と匂いに癒されます。
──Wattsのバッグは、どんな場面で使っていただきたいですか?
ファッションアイテムとして使って欲しいなって思います。マリンスポーツ、テニス、ジムなどのスポーツのお供にもぜひ。季節を問わず使って欲しいですね。その他、アウトドアにももちろんマッチしますが、街中でも似合いますよ!
左の青いバッグが新品。右2点は30年以上使用したもの。黒と黄緑のバッグは栗田さんの愛用品なのです
あとは、使っていくうちに機能美や実用性を感じ取ってくれたら嬉しいですね。なかには購入していただいたご本人からそのお子さま、お孫さまへと受け継いでくださる方もいらっしゃって、これは本当に作り手冥利に尽きますね。
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
「ドライ ターコイズ」という名のボディカラーを纏ったフィアット パンダが大好きだという
それまではメルセデス・ベンツSLKに乗っていたのです。このパンダは、仕事の足に使うためにコンパクトで可愛い車を探していたときに出逢いました。第一印象でwattsにピッタリ!そう思って、このクルマもほぼ即決で購入しました。
──このボディカラー(ドライ ターコイズ/Turchese Dry)を選んだ理由は?
これはもう「直感」です(笑)。Wattsのイメージにも、海の青さにも繋がる素敵なボディカラーだと思いました。これまでにないくらい「このクルマ、似合ってるね」とよくいわれます。正直嬉しいですね(笑)。
──輸入車に乗ろうと思ったきっかけとは?
主人がクルマ(特に輸入車)が好きで、なかでもメルセデス・ベンツのステーションワゴン(S124)は3台乗り継ぎました。自然と私もその影響を受けました。実は乗り物自体が好きで、バスに乗るときも一番前の席に座ります(笑)。道が見えて、進んでいく感じが好きなのかな…。
これまで、さまざまな国やメーカーのクルマに乗る機会がありましたが、このパンダはジャッストフィットですね。SLKのときは、抜かされることがなかったほど飛ばしてたんです(笑)。SLKと比べてボディも小さいし非力だけれど、良い意味での脱力感…。ゆるさみたいなものかな…。そこがたまらなく好きです。
──手に入れて良かった点、苦労している点は?
角張っていながら、どこか丸みを帯びたフォルムも魅力的なフィアット パンダ
●良かった点
リア周りがプライバシーガラスでないことも、このクルマに開放的な印象を与えます
パンダはとにかく可愛いです。そして、いまの自分に合っていると気づかせてくれたことが、とても良かったと思います。
●苦労している点
明るめグレーに塗られたダッシュボードと、水色のシートが柔らかな印象を与えます
いまはさすがに慣れましたが、苦労したのはパンダの独特のミッションです。SLKとはまったく異なるシフトパターンですから。納車はここ(お店)にしてもらったのですが、いざ乗ろうとしたら動かし方が分からない(笑)。初めてじっくりと取扱説明書を読みました。
●こだわりはありますか?
さりげなく貼られたWattsのステッカー。Fiatの純正品のように馴染んでいますね
こだわりというか…。このパンダと一緒に成長している感じがありますね。坂道発進もこのクルマでマスターしましたし(笑)。いままでのどの愛車よりもクルマとの距離が近い気がします。
──予算抜きで、欲しいクルマBEST3は?
3.トヨタFJクルーザー:FJクルーザーは形が好きなんです
2.フォルクスワーゲン ビートル(空冷):形がかわいい。自分に合うと思います
1.ポルシェ911:白い911が好きです。ハンドルの革の手触りが強く印象に残っています
このパンダは、手に入れてまだ1年ですが「運命の出逢い」という感じがしています。パンダの方から私に近寄ってきてくれた…そんな気がします。
通勤の際はこのスライディング・ルーフを開けて、季節感を味わっているのだとか
屋根が開く(大きなスライディング・ルーフが装備されています)ので、通勤のあいだに、屋根を開けて季節感を感じています。いま、多摩川沿いを走っているパンダがどんな風に映るのかな…。そんなことを考えながら運転しています。お店の前に停めていると、歩いている人が「おやっ?このクルマは!?」という表情で眺めていくんですね。すっかり私にもお店にも馴染んだこのクルマ、これからもずっと大切に乗り続けたいです。
オーナープロフィール
お名前:栗田 敬子(くりた けいこ)さん
年齢:47才
職業:Watts JIYUGAOKA オーナー兼bag職人
愛車:フィアット パンダ
年式:2008年式
ミッション:5AT
Watts JIYUGAOKA(ワッツ 自由が丘)店舗情報
店名:Watts JIYUGAOKA(ワッツ 自由が丘)
住所:〒158-0082 東京都世田谷区等々力6-1-3
TEL:03-5758-1571
営業時間:月:11:30~17:00、水-金: 11:30~17:00、土-日:11:30~18:00
定休日:臨時休業有り。お問い合わせください。
URL:http://www.watts-j.com
Facebook:https://www.facebook.com/watts-128623513876713/
Instagram:https://www.instagram.com/wattsjiyugaoka/
[ライター・カメラ/江上透]