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輸入車の選び方

更新2021.04.26

フィアットの種類とそれぞれの特徴とは。自分に合ったモデルの選び方も解説

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外車王SOKEN編集部

フィアットは、イタリアに本社を置く大手自動車メーカーで、500(チンクエチェント)に代表されるコンパクトカーを数多く製造・販売していることが特徴です。今回は、フィアットには、どのような種類の車があり、それぞれの車種にどのような特徴があるのか解説します。フィアットの購入を検討している方は、車選びの参考にしてみてください。

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フィアットとは


フィアットは、イタリアに本社を置き、小型乗用車を中心にトラクターやキャンピングカーなどを製造・販売する自動車メーカーです。また、「FCA」フィアット・クライスラー・オートモービルズ(Fiat Chrysler Automobiles NV)の親会社でもあります。2021年からは、グループPSA(プジョー・シトロエングループ)と経営統合し、「ステランティス(Stellantis N.V.)」となりました。


特徴


フィアットの特徴は、コンパクトで扱いやすいサイズのモデルが多いことです。特に、500(チンクエチェント)は、フィアットの代表モデルであり、かつて販売されていた500が日本のアニメに登場したことも影響し、多くの人に知られています。フィアットは、丸みを帯びたスタイリングのモデルや運転しやすいサイズの車種をラインナップしているため、男女問わず高い人気を誇り、日本でも知名度が高い自動車メーカーです。


歴史


フィアットは、1899年7月11日にイタリアで創業しました。社名のFIATは、Fabbrica Italiana Automobili Torino(トリノ自動車製造会社)の頭文字です。また、同年にフィアット初の自動車を販売しました。

第一次世界対戦後にリリースした初代500は大ヒットを記録しました。また、、フォーミュラーレースに参戦し、アルファロメオやブガッティなどと戦いを繰り広げました。

1953年には、フィアット初のディーゼルエンジン搭載車「フィアット1400ディーゼル」、1967年のジュネーブモーターショーでは4人乗りのクーペ「フィアットディーノ」発表します。

そして、1978年に車体の組み立てを機械化し、効率よく自動車を製造する「ロボゲートシステム」を構築しました。

1990年代に入ると、名車の数々を世に送り出しました。1990年に4ドアセダン「フィアットテムプラ」、1991年に現在でも人気の「フィアット500」、1993年に「フィアットプント」と「クーペフィアット」をリリースし、好調に新型車を発表し続けていましたが、2000年代に経営状況が悪化してしまいます。

経営の立て直しを図りながら2004年に発表した「ニューパンダ(2代目パンダ)」がヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、2005年に黒字化に成功しました。2007年には、「500(チンクエチェント)」のほか、レース参戦や高性能モデルの販売をする「アバルト(ABARTH)」を復活させます。

2009年にクライスラーとの資本提携を発表し、2014年にクライスラーを子会社化したことで「FCA」が誕生しました。さらに、2010年には直列2気筒のターボエンジン「ツインエア」を発表しました。ツインエアは、高い環境性能と軽快な走りを両立しています。

2021年にFCAは、プジョー・シトロエングループであるPSAと経営統合を発表し、「ステランティス(Stellantis N.V.)」となりました。このように、フィアットは長い歴史の中で時代に合った技術を積極的に取り入れながら進化を続けてきたイタリアの自動車メーカーです。

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フィアットの種類一覧


フィアットが販売している車種は、代名詞とも言える「500(チンクエチェント)」、500のソフトトップルーフオープンカーの「500C」、クロスオーバーSUVの「500X/500X CROSS」、スポーティーなクロスオーバーSUV「500X SPORT」、コンパクトなトールワゴンの「パンダ(Panda)」です。

これらの車種は、親しみやすいエクステリアデザイン、おしゃれなインテリア、個性的な色づかいなどにより、独自の世界観を確立させています。価格が200万円~と、輸入車の中でもは手が届きやすい車です。ここからは、おしゃれで個性的なフィアットのモデルを解説します。


500(チンクエチェント)


フィアット500(チンクエチェント)は、フィアットの代名詞とも言えるモデルです。フィアット500の種類は、2ドア4人乗りのモデルと、ソフトトップルーフを持つ「500C」です。エクステリアは、丸型ヘッドライトにポップなボディカラーを纏っています。インテリアは、外装カラー同色のインパネ、チェック柄のシートなどが装備され、親しみやすく馴染みやすいことが特徴です。価格は2,000,000円からと新車でも手が届きやすいことも魅力と言えるでしょう。

【500(チンクエチェント)のグレードと価格】
・1.2Pop:2,000,000円
・TwinAir Pop:2,410,000円
・TwinAir Lounge:2,760,000円

【500Cのグレードと価格】
・1.2Pop:2,660,000円
・TwinAir Lounge:2,950,000円

フィアット500には、派生車種のクロスオーバーSUV「500X」シリーズも展開しています。フィアット500の世界観をそのままに、ボディサイズをひとまわり大きくし、5ドア化して室内空間にゆとりを持たせていることが特徴です。

バリエーションは、ポップなボディカラーと明るいカラーリングのインテリアの「500X」と、専用サスペンションを装着してスポーティーなスタイルと安定感ある走り実現した「500X SPORT」をラインナップしています。

【500X/500X CROSSの価格】
・500X(受注生産):2,990,000円
・500X CROSS:3,410,000円

【500X SPORTの価格】
・500X SPORT:3,440,000円

フィアット500(チンクエチェント)のグレードの詳細は下記のページをご覧ください。

フィアットのグレードごとの違いとは。特徴や選び方のポイントを解説。


グランデプント


グランデプントは、2005年に発表され2006年から日本でのデリバリーを開始したコンパクトカーです。グランデは日本語で「大きい」を意味し、全長が4mを超えることから名付けられました。

日本へ導入されたのは、3ドア6速MTの「スポーツ」のみでしたが、約4ヶ月後に5ドア5速AT「デュアロジック」の輸入を開始します。グレードに「メガ」、「ギガ」、「テラ」とデジタル時代を意識した名が与えられているのも特徴的です。当時の販売価格は、2006年式で1,790,000円~でした。

【グランデプントのグレードと価格(2006年式)】
・1.4デュアロジック:1,790,000円
・1.4デュアロジック メガ:1,920,000円
・1.4デュアロジック ギガ:2,090,000円
・1.4デュアロジック テラ:2,240,000円
・1.4 16Vスポーツ:2,090,000円

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バルケッタ


バルケッタは、1995年にデビューし、1996年から日本でも販売を開始した2ドア2シーターのオープンスポーツカーです。バルケッタとは日本語で「小舟」を意味しており、フロントからリアまで続く印象的なキャラクターラインや独特なスタイルにより、個性的なオープンカーに仕上がっています。

また、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)ならではのパッケージングにより、十分なキャビンスペースを確保していることも特徴です。日本に導入されたのは左ハンドルのみで、1747cc直列4気筒横置きエンジンに、5速MTを組み合わせています。当時の価格は2,700,000円です。

【バルケッタのグレードと価格(1996年式)】
・ベースグレード:2,700,000円


ブラビッシモ


ブラビッシモは、1995年に登場し、1998年に日本での販売を開始したCセグメントのコンパクトカーです。日本では「ブラビッシモ」の名で販売されましたが、本国では「ブラーボ」でした。

ブラビッシモは、低いボンネットとワイドな開口部のバンパーが特徴のハッチバックです。全長約4m、全幅1.75mとゆとりあるサイズであったものの、3ドアのみの展開だったため、日本での販売に苦戦してしまいます。わずか2年程度の輸入期間で販売を終了しました。当時の販売価格は205万円です。

【ブラビッシモのグレードと価格(1998年式)】
・1.6SX 16V:2,050,000円


ムルティプラ


ムルティプラは1998年に本国でデビューし、2003年に日本でも販売を開始したコンパクトトールワゴンです。広いガラスエリアと独特なスタイリング、3+3シーターのレイアウトなど独自性を追求しています。全長は4.0m程度ですが、全幅が1.87mと横に広いサイズも個性的です。日本に導入された当時の価格は2,490,000万円でした。

【ムルティプラのグレードと価格(2003年式)】
・ELX:2,490,000円

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パンダ


パンダは、1980年に初代がデビューし1982年に日本での販売を開始しました。エクステリアは、直線的なスタイルで、曲面を探すのが難しいと言われるほどです。インテリアも必要最低限の装備とホールド性に優れたシートを装着しています。

また、コンパクトでありながら四輪駆動モデル「4×4」をラインナップしていました。初代パンダの「4×4」の四輪駆動システムは、メルセデス・ベンツのGクラスなどを手がけたシュタイヤープフ社によるものです。初代パンダは、見た目からは想像できないほどの走破性を備えているコンパクトハッチバックです。日本に導入された当時の価格は1,435,000円~でした。

【初代パンダのグレードと価格(1989年式)】
・1000CL:1,435,000円
・1000CLi.e.:1,505,000円
・4×4:1,775,000円
・4×4i.e.:1,845,000円

2003年に2代目パンダがヨーロッパでデビューします。日本に導入されたのは2004年からで「ニューパンダ」の車種名で販売されました。

短い全長と高めの全高により、トールワゴン型のスタイルであることが特徴です。2005年からは「4×4 Climbing」の名称で四輪駆動モデルもラインナップされました。日本導入当時の価格は1,573,950円です。

【ニューパンダ(2代目パンダ)のグレードと価格(2004年式)】
・ベースグレード:1,573,950円
・プラス:1,699,950円

2011年に3代目となるパンダがデビューします。日本には2013年に導入され、翌2014年には四輪駆動の「4×4」も導入されました。また、3代目パンダは日本でも「パンダ(Panda)」の名で販売されています。

ニューパンダ(2代目パンダ)のトールワゴン型を受け継ぎ、ボディサイズをわずかに大きくし、室内空間を拡大しました。また、トランスミッションの種類は、ATのみならずMTを展開しているのも特徴的と言えるでしょう。日本導入当時の販売価格は2,080,000円です。

【3代目パンダのグレードと価格】
・イージー:2,080,000円


プント


プントは、1993年にBセグメントのコンパクトハッチバックとしてデビューしました。日本での販売開始は1997年からです。CVTの「プントセレクタ」とオープンモデルの「カブリオセレクタ」が導入されました。

初代プントは、ボンネットからフロントガラスに繋がる傾斜が特徴的です。初代プントの価格は1,885,000円~でした。

【初代プントのグレードと価格(1997年式)】
・セレクタ:1,885,000円
・カブリオセレクタ:2,480,000円

2代目プントは、1999年に本国でデビューし、2000年から日本はの導入が開始されました。スタイルは初代から受け継いでいるものの、ヘッドライトの大型化、開口部が大きいグリルやバンパーにより、低くワイドな印象のデザインです。

日本に導入されたのモデルは、CVT+シーケンシャルシフトの「プントスピードギア」と高性能バージョンの「HGTアバルト」の2種類です。販売当時の価格は1,570,000円~となっています。

【2代目プントのグレードと価格(2000年式)】
・ELXスピードギア:1,570,000円
・HGTアバルト:2,180,000円

2005年にデビューした3代目となるプントは、「グランデプント」の名で販売されます。しかし、2012年のマイナーチェンジのタイミングで「プント」の名に戻され、1グレードのみの展開で販売されました。2012年に販売された通算3代目プントの価格は2,300,000円です。

【3代目プントのグレードと価格(2012年式)】
・ラウンジ:2,300,000円

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プントエヴォ


プントエヴォは、3代目プントの2009年に行われたマイナーチェンジ後の車種名です。プントエヴォの「エヴォ」は、「Evolution(進化)」から名付けられています。ダイナミックなスタイルへ進化したプントエヴォは、2グレードが導入され、2,050,000円からの価格で販売されました。

【プントエヴォのグレードと価格(2010年式)】
・ベースグレード:2,050,000円
・ダイナミック:2,300,000円


プントカブリオ


プントカブリオは、1993年にデビューしたBセグメントのコンパクトカーのオープンモデルです。日本への導入は、1997年から開始され「カブリオセレクタ」の車種名で販売されました。プントカブリオは、初代プントをベースに、ソフトトップルーフを設けた扱いやすいコンパクトサイズのオープンカーです。当時の販売価格は2,480,000円でした。

【プントカブリオのグレードと価格(1997年式)】
・カブリオセレクタ:2,480,000円


ティーポ


ティーポは、1988年にデビューし1989年から日本への導入が開始された5ドアハッチバックです。全長約4.0m、全幅1.69mのコンパクトカーで、導入当初はMTのみでしたが、後にATモデルが追加されました。コンパクトでありながら高い出力のエンジンを搭載していることが特徴です。導入当初の価格は、2,380,000円でした。

【ティーポのグレードと価格(1993年式)】
・2.0GT(AT):2,700,000円
・2.0 16V(MT):3,220,000円


テムプラ


テムプラは、1990年に本国でデビューした4ドアセダンおよび5ドアステーションワゴンです。販売国によっては2ドアクーペのラインナップもしていました。

ボディサイズは、全長約4.5m、全幅1.69mのコンパクトサイズです。日本への導入は、1992年から1993年まで行われ、4ドアセダンの1グレードのみが販売されました。当時の販売価格は3,200,000円です。

【テムプラのグレードと価格】
・2.0i.e.Sx:3,200,000円


ウーノ


ウーノは、1983年に本国で製造・販売を開始したBセグメントのコンパクトハッチバックです。全長約3.7m、全幅約1.6mのサイズにより、取り回し性能に優れています。また、直線的で無駄のないスタイリングも特徴です。ウーノは、日本にも導入されました。導入当初はMTモデルのみでしたが、モデル後半にCVTの輸入もされています。

【ウーノのグレードと価格(1990年式)】
・ターボi.e.:2,480,000円
・ターボi.e.レザーパッケージ:2,830,000円

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自分に合ったフィアットの選び方


フィアットを選ぶときは、デザインや燃費だけではなく、家族構成や年齢などの使用条件、使用環境を基準にしましょう。ここからは、フィアットを選ぶときのコツを説明します。


デザインで選ぶ


デザインでフィアットを選ぶときは、エクステリアとインテリアの両方をしっかり見ましょう。

丸型ライトや角がとれた造形のエクステリアのみで決めてしまうと、インテリアの質感やデザインを不満に感じてしまうことがあります。また、インテリアが気に入っても、エクステリアのデザインが好みではないときは不満に感じることがあるでしょう。フィアットを購入するときは、エクステリアとインテリアの両方を実際に見てから決断することが大切です。

デザインでフィアットを選ぶのであれば、500(チンクエチェント)がおすすめです。500(チンクエチェント)は、フィアットを代表する車種であり、エクステリアの造形、インテリアのカラーリングに個性と親しみやすさがあります。フィアットの車選びで悩んだら、まず500(チンクエチェント)を見てみることをおすすめします。


燃費で選ぶ


燃費を基準に選ぶときは、「ツインエア」や「マルチエア」といったダウンサイジングターボエンジンを搭載するモデルがおすすめです。

フィアットラインナップの中で、ダウンサイジングターボエンジンを搭載しているモデルは、「500(チンクエチェント)/500C」、「500X/500X CROSS/500X SPORT」、「パンダ(Panda)」です。これらの車種は、比較的年式が新しく、自動車の販売条件である環境性能を満たしているため、燃費性能に優れています。


家族構成や年齢で選ぶ


家族構成や年齢などの環境で選ぶときは、ドア枚数、乗車定員、室内空間の頭上スペースに注目しましょう。

ファミリーカーとして複数人が乗車するケースが多い場合は、5ドアモデルの「500X/500X CROSS/500X SPORT」または「パンダ(Panda)」がおすすめです。この500Xシリーズやパンダは、5ドアであるためリアシートへのアクセスが良好で、後席の足元空間や頭上空間に余裕があります。

一方、乗車人数が1~2名なうえに、街中走行がメインで長距離ドライブの頻度が少ない場合は、「500(チンクエチェント)/500C」がおすすめです。500(チンクエチェント)/500Cは、2ドアのコンパクトカーのため、1~2名の乗車であれば、日常で不便を感じることがありません。また、2+2シーターであるため、3人以上で乗ることも可能です。

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自分のお気に入りのフィアットを選びましょう


フィアットは、イタリアのコンパクトカーを中心に製造・販売している大手自動車メーカーです。長い歴史を持つフィアットは、さまざまな困難を乗り越えて現在まで自動車を製造し続けています。歴史に裏打ちされた信頼性やイタリア車ならではのオシャレな内装・外装は、実際に見て・触れて・乗ってみなければわからない部分も多いです。自分のお気に入りを見つけるためにも、ディーラーへ足を運んでみることをおすすめします。

フィアットを高く買い取ってもらうには

フィアット を高値で売却したい場合は外車王がおすすめです。輸入車に精通した専門スタッフは フィアット の特徴及びセールスポイントを把握しているため、一般買取店では評価が難しい車種でも正確かつ高額査定を実現します。一般買取店で思った金額が出なかった方、ディーラー下取りに不安のある方、一括査定にうんざりの方など、愛車の価値を少しでも理解してほしいとお考えでしたら、ぜひ外車王にお任せください。

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