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輸入車の選び方

更新2021.04.26

フィアットのグレードごとの違いとは。特徴や選び方のポイントを解説。

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外車王SOKEN編集部

フィアットはイタリアを本拠地とする自動車メーカーです。日本では他の欧州自動車ブランドと比べると知名度はそれほど高くありませんが、本国では陸海空の産業分野を掌握し、イタリアのみならず欧州にも強い影響力を持っています。本稿ではフィアットが日本で販売しているモデルのグレードについ て詳しく解説していきます。フィアットのグレード選びに迷っている方は参考にしてみてください。

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フィアットのラインナップ・グレード一覧


現在のフィアットのラインナップは、500 シリーズとパンダ、そして唯一のSUVモデルである500Xの 3車種です。500 シリーズはハードトップモデルの500と、オープントップモデルの500Cの2モデルで構成され、各々にグレードが設定されています。また、パンダは1グレード、 500Xはキャラクターの違う2グレードが設定されています。各モデル共に、シンプルかつ高性能な 仕様で、難しさのない分かりやすいラインナップです。

ここではカタログを見るだけでは解りにくい、フィアットのモデルごとのグレー ドの特徴や、価格について解説します。


500


フィアット 500は、50年代〜70年代にイタリアの国民車として親しまれた2代目500(Nuova500)をオマージュしてデザインされました。現行のフィアット500(チンクエチェント)は、全長3570mm × 全幅1625mm × 全長1515mmと、軽自動車より少しだけ大きいサイズ感のコンパクトハッチバックです。ボディカラーは2色のホワイトと、イタリアらしいレッド、そして500の代名詞的カラーであるミントグリーンの4色から選ぶことができます。内装は全グレード共通ですが、ボディと同じ色にカラーリングされたダッシュボードパネルのおかげで、個性的な車内空間を楽しむことができます。ここでは500の各グレードごとの違いと、おすすめポイントについて解説します。 


500 1.2ポップ


「500 1.2ポップ」は最もベーシックなグレードです。

「500 1.2ポップ」に搭載されている1,240cc 4気筒エンジンは、世界的にも採用車種の多い最もポピュラーなエンジン形式です。平均燃費も19.4km/ℓと現代においては取り立てて良い数値ではありませんが、輸入車の中では低燃費な部類と言えるでしょう。また、そのポピュラーなエンジン型式のおかげで、国産コンパクトカーに近い乗り味なので、国産車からも違和感なく乗り換えられるでしょう。価格は200万円と手軽な価格のため、フィアット500を手軽に楽しみたい方におすすめです。


500ツインエアポップ


「500ツインエアポップ」は、フィアット独自の新世代エンジンを搭載しているエントリーグレードです。

「500ツインエアポップ」に搭載されているツインエアエンジンは、875cc 2気筒と小排気量ながら、「500 1.2ポップ」を上回る出力と24km/ℓという超低燃費を実現しています。エンジン以外の内外装や快適装備は、ほぼ「500 1.2ポップ」と共通なので、フィアットの最新技術が詰まったエンジンを、手頃な価格で手に入れることができるコストパフォーマンスが高いモデルと言えるでしょう。価格は241万円です。
走りと低燃費のバランスが取れた、元気な車を探している方におすすめのグレードです。


500 TwinAir Loungeå


「500 TwinAir Loungeå」は500ツインエアポップをベースに、内外装と快適装備を充実させたハイグレードモデルです。

まず外観で目を引くポイントは、500をよりエレガントに演出してくれるメッキパーツと、足元を引き締めてくれる15インチアルミホイールです。車内には便利なオートエアコンに視認性の良いTFT液晶メーター、さらに高音質な音楽を楽しめる「Beats Audio プレミアムサウンドシステム スピーカー」を標準装備しています。その他、後退時にあると安心な、リアパーキングセンサーを装備しているのも嬉しいポイントです。価格は276万円です。
元気のいい走りと高い快適性を求める方におすすめです。


500C



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フィアット500Cは、500をベースにしたオープントップのカブリオレモデルです。ルーフのオープン機能は、車内のスイッチを操作することでソフトトップが電動で折りたたまれます。このソフトトップにはアイボリーとレッドの2色が用意され、3色のボディカラーとの組み合わせでコーディネートを楽しめます。
ここでは、フィアット500 C のグレードごとの違いやおすすめポイントについて解説します。 


500C 1.2ポップ


「500C 1.2ポップ」は爽快なオープントップを手頃な値段で楽しめるグレードです。

パワートレインを含めた基本的な装備は「500 1.2ポップ」と共通ですが、500Cオリジナルの15インチホイールが装備され、スタイリッシュな外観を演出しています。

なお、500C 1.2ポップでは、3層コート パールホワイトのボディーカラーが選択できないので注意が必要です。

価格は266万円で、扱いやすいエンジンでオープンルーフの開放感を楽しみ方におすすめのグレードです。


500C TwinAir Lounge


「500C TwinAir Lounge」はオープントップと充実の装備で、フィアット500Cを余すことなく満喫できる最上級グレートです。

搭載されるパワートレインや充実した装備は「500 TwinAir Loungeå」と同じ内容です。しかし、フィアット500の中で唯一、左右ドアの乗降口のステップにアルミキッ
クプレートが採用されており500 TwinAir Loungeåとの差別化が計られています。価格は295万円です。

エントリーグレードの「500 1.2ポップ」との価格差は95万円と、割高感は否めませんが、最高級のチンクエチェントでイタリアの雰囲気を存分に味わいたい方におすすめのグレードです。


500X


フィアット 500X(チンクェチェント・エックス)は、2014年のパリサロンでワールドプレミアに輝いたミドルサイズSUVです。外観は500シリーズをモチーフにした可愛らしいデザインですが、Jeep レネゲードと共通のプラットフォームは高い悪路走破性を備えています。また、フィアットのラインナップでは唯一、ACCをはじめとした安全運転支援システム「XTRA SAFETY」を搭載しています。

グレードは「Cross」と「Sport」の2つです。メカニズム面では両グレード共に概ね同じ仕様になっており、内外装のデザインと色の組み合わせでキャラクター分けを行なっています。

ここでは、カタログだけでは違いが見えにくい500Xについてわかりやすく解説します。


500X Cross



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500X Crossは、フィアット500の可愛いらしい雰囲気を継承したSUVモデルです。

大きめなボディサイズながら、ジェラートのような淡く滑らかなボディーカラーと丸みを帯びたデザインは、従来からの500シリーズのイメージをうまく再現しています。また、インテリアは、造形と配色でイタリア雑貨のような可愛らしさを演出しながら、レザー製のシートで上質な座り心地を提供してくれます。

一般的に、ワイルドなデザインが多いSUVのなかで、可愛らしさと走破性を両立した500X Crossは、SUVにも生活雑貨として可愛らしさを求める方にお勧めしたいグレードです。価格は341万円と輸入SUVとしては購入しやすい価格帯と言えるでしょう。


②500X Sport


500X Sportは、フィアット500の持つスポーツ性をSUVに落とし込んだグレードです。

19インチの大径アルミホイールと、重心を低く見せるマッシブなバンパーと、ブラックで統一された内装は、スポーティーな雰囲気を演出しています。また、イタリア車らしい真っ赤なカラーリングは500X Sportのみ選択可能です。

SUVとしての走破性を備えながら情熱的なイタリアンデザインを感じたい方におすすめのグレードです。価格は344万円と「500X Cross」との価格差は3万円と僅かなので、オプション感覚で選べる価格設定と言えるでしょう。


パンダ


パンダは価格と性能面で国産コンパクトカーの対抗馬になりえるイタリア車です。

フィアット500のデザインを丸と例えるなら、パンダは丸と四角の間「スクワークル」をデザインの基礎とし、積載性に優れたスクエアボディでありながら、イタリアンデザインらしい丸くて優しい雰囲気も大切をしています。フィアット500と同じ875cc 2気筒ツインエアエンジンを採用しているので、軽快な動力性能を持ちながら高い燃費性能を実現しています。

また、5〜30km/hで作動する「衝突被害軽減ブレーキ」を標準装備しているなど安全面にも余念はありません。グレードは「Panda Easy」の1グレードのみで、価格は224万円です。お求めやすい価格と高い燃費性能から、国産車コンパクトカーと同じくらいの予算で、他人とは一味違う個性的な車をお探しの方におすすめのモデルです。


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フィアットのグレードを選ぶときのポイント


フィアットの車はどれも個性的で指名買いが多いブランドです。しかし、いくつかの注意点があるため、事前に確認しておきましょう。


乗り心地や操作性の違いに注目する


車体形状の違いによる乗り心地や操作性の違いで車選びをしてみましょう。

フィアットの各モデルに共通した魅力として、コンパクトなボディーサイズによる狭い場所での乗り心地や操作性の高さが挙げられます。運転席からフロントを直視できるため、車の縦幅を簡単にイメージできます。そのため、狭い道や車庫入れの際に運転しやすく感じる方が多いでしょう。

この車体感覚の掴みやすさのことを「見切りの良さ」と表現します。見切りの良さは車体の形状に依存しており、丸い車より四角い車の方が見切りが良く運転しやすいと言われています。これをフィアットのラインナップに当てはめて考えてみると、四角い 車体形状の「パンダ」が狭い街中での使用に最も適しているといえます。

このように自宅周辺の環境や移動先での操作性を意識して車を選ぶことで、日々の生活が少し便利になるでしょう。


維持費の違いを比較する


車を所有していると必ずついて回るのが各種税金と保険類、燃料代などの維持費です。フィアット 500 ではエントリーグレードの「1.2 Pop」と中間グレードの「TwinAir Pop」には41万円の価格差があります。しかし、 TwinAir Pop の方が自動車税は年間で1万円安く、さらに燃費は1リットル当たり4.6km優れています。これを1年間で1万Km走行する人が10年間所有したとして計算すると、燃料費で約15万円、自動車税で10万円お得になり、実際の価格差は16 万円まで縮まります。

さらに売却時にも上級モデルである「TwinAir Pop 」の方が高価買取を期待できるので、売却価格を含めると車体価格の差はゼロかプラスになると考えられます。つまり、購入時には41万円の価格差はありますが、売却までの長い目で見れば同じくらいのコストで、より上質なグレードの車に乗ることができるのです。

このように車のグレード を選ぶときには、使用過程における維持費を計算して、比較検討することをおすすめします。


用途に合わせて選ぶ



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長く乗れるお気に入りの一台を見つけるには、日常と趣味の用途に合ったグレードを選ぶことが大切です。

車には、日常における移動手段だけではなく、趣味の道具としての側面もあります。あなたが週末にアウトドアスポーツを楽しむ人なら悪路走破性の高い500Xが最適解でしょう。さらに500Xは安全運転支援システムを搭載しているので、頑丈な車体と併せて大切な家族を乗せるのにも適しています。また、ドライブそのものが好きなら500Cの爽快なオープントップはとても魅力的なのではないでしょうか。

このように日常の使い勝手もさることながら、休日の相棒としての用途も十分考慮することで、飽きずに長く乗れる車を選べるでしょう。


フィアット の買取相場についてチェックする >

フィアットのグレード検索の方法


購入時に悩んで購入した愛車のグレードも、長く乗っているとうっかり忘れてしまうものです。ここでは、すでにフィアットを所有している方へ向けて、愛車のグレードを調べる方法について説明します。


問い合わせる


車を購入したディーラーなどの自動車販売店に問い合わせるのが、簡単確実な方法と言えます。

自動車販売店では、車検をはじめとした点検整備の案内を行うために、顧客情報をパソコンで管理しています。その顧客情報の中には、車を販売した時のデータが記録されているので、あなたの名前がわかればすぐに調べることができます。車を購入した自動車販売店に問い合わせるのが、最も簡単にグレードを調べる方法です。


修理工場で確認してもらう


輸入車の扱いに精通した修理工場で確認してもらうのも確実な方法のひとつです。

何らかの事情で車を購入した販売店に問い合わせできない場合は、フィアットなど輸入車を得意とする修理工場で専門家に確認してもらうのが確実な方法です。面識のない修理工場にグレードの確認をお願いしても、お金を取られることはまずないので遠慮せずに依頼してみてください。愛車のグレードを確認して欲しい旨を電話で問い合わせて、対応可能であることを確認してから車を持ち込むことをおすすめします。


自分で確認する


メーカーに直接問い合わせることで、グレードを確認できます。

個人売買で購入した車や、自分で調べみたい時は「車台番号」と「車検証」を準備してメーカーに問い合わせてみましょう。車台番号とは、車固有の番号のことで、同じ番号の車は存在しません。車台番号はアルファベットと数字の組み合わせで構成されており、車体に直接打刻されています。車台番号の打刻位置はモデルによって違いがあり、500とパンダはトランクスルームのカーペットをめくった右側に、500Xは運転席足元のカーペット下にあるスライド式の樹脂製蓋の中に打刻されています。

問い合わせた際には車検証に記載されている型式、型式指定番号、類別区分番号も別途聞かれる可能性があるので、車検証を手元に準備して問い合わせましょう。

FIAT Japan お問い合わせ『CIAO FIAT』


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自分に合ったグレードのフィアットを選びましょう



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フィアットの車は自動運転機能などの最新装備を備えていない分、機能を絞った選びやすいグレ ード構成が特徴です。一方で、かわいい外見だけを選ぶ基準にしてしまうと、ライフステージや使用環境の変化に車が対応できなくなり、乗り換えなどの思わぬ出費に繋がってしまいます。車は服とは違い、長い期間生活を共にする道具です。実際に購入するときには、本稿で解説したポ イントを思い返して、あなたにピッタリな愛車を見つけてください。

フィアットを高く買い取ってもらうには

フィアット を高値で売却したい場合は外車王がおすすめです。輸入車に精通した専門スタッフは フィアット の特徴及びセールスポイントを把握しているため、一般買取店では評価が難しい車種でも正確かつ高額査定を実現します。一般買取店で思った金額が出なかった方、ディーラー下取りに不安のある方、一括査定にうんざりの方など、愛車の価値を少しでも理解してほしいとお考えでしたら、ぜひ外車王にお任せください。

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