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更新2016.02.20
歴代のスパイダーモデルが誕生を祝福。新色も鮮やかなフェラーリ488スパイダーが日本上陸!
北沢 剛司
フェラーリ・ジャパンは、10月23日にフェラーリ488スパイダーを日本で初披露しました。488スパイダーは、9月に開催されたフランクフルト・モーターショーで発表されたフェラーリの最新モデル。ワールドプレミアからわずか1ヶ月後に日本での発表を行った背景には、日本市場におけるオープンモデルの需要の高さが伺えます。発表会に出席したフェラーリ極東エリア統括 マネージング ディレクターのディーター・クネヒテル氏と、フェラーリ・ジャパン&コリア 代表取締役社長のリノ・デパオリ氏によれば、他のアジア市場ではベルリネッタとスパイダーの比率は約65:35なのに対して、日本市場ではスパイダーの比率が高いとのこと。ちなみに価格は税込3450万円で、2016年春からのデリバリーが予定されています。
そんな488スパイダーの心臓部には、488 GTBと同じ3,902ccのV8直噴ツインターボエンジンを搭載。最高出力は670cv(492kW)/8,000rpmで、最大トルクは7速ギア選択時に760Nm/3,000rpmを発揮します。1リッターあたり172cvという数値は市販のフェラーリでは新記録。もちろん歴代スパイダーモデルでは過去最高のスペックです。0-100km/h加速は488 GTBと同じ3.0秒、最高速度は488 GTBの330 km/h以上に対して325 km/h以上と発表されています。
フェラーリ・スタイル・センターによるエクステリアは、エアロダイナミクスの追求により、前モデルの458スパイダーに比べてよりアグレッシブな印象となっています。特にスパイダー専用にデザインされたリアまわりは、リア中央のブロウンスポイラーに向けて面積を拡大させながら下降し、気流をスムーズにインテークに導くよう設計されています。また、3次元的なダイナミック効果を生成するエンジンカバーの立体的な直列リブが、エンジンの放熱を促進させています。
フェラーリ458スパイダーでミッドシップモデルとして初めて採用されたRHT(リトラクタブルハードトップ)は、アルミニウム製のシンプルな構造により、ソフトトップに比べて25kgの軽量化を実現。開閉時間は14秒で、45km/h以下であれば走行中でも操作可能。クーペの快適性とオープンのドライビングエモーションを両立しています。
そしてRHTを前提に設計された軽量スペースフレームは、11種類の異なるアルミニウム合金を使用。ベルリネッタと同等のねじれ剛性と屈折剛性を保持しながら、先代モデルに比べて総合的なシャシー性能を23%も向上。進化したビークルダイナミクスと併せて、限界域でのドライバビリティをさらに向上させています。
そんな488スパイダーのもうひとつのトピックが、新色のボディカラーとなる"Blu Corsa"。メタリック粒子の輝きがスパイダーモデルの華やかをさらに高めています。
フェラーリは過去にも、スパイダーモデルにおいてはいわゆるフェラーリレッド以外のボディカラーを前面に押し出した展開をたびたび行ってきました。例えば、F355スパイダーのカタログでは紺メタの"Blu tour de France"が使われていました。続く360スパイダーでは青みがかったシルバーのGrigio alloyがイメージカラーとなり、F430スパイダーではイエローとグレーメタリックのモデルがカタログに使用されました。今回の488スパイダーは、「フェラーリ=レッド」という定番をあえて外した系譜を引き継いでいる点においても興味深いモデルといえそうです。
フェラーリ308と328、348 GTのカタログ。跳ね馬やフェラーリレッドを前面に押し出した表紙となっています。
F355のカタログでは、F355スパイダーの写真に紺メタの「ブルー・ツールド・フランス」を採用。ちなみにカタログの表紙は 5バルブをアップにした写真となっています。
360スパイダーとF430スパイダーのカタログでは、表紙にレッド以外のモデルを使うことでベルリネッタとの差別化を図っています。
フェラーリレッドに回帰した458スパイダーのカタログと、新色の「ブルーコルサ」を強力に推した488スパイダーのプレスキット。
発表会の会場となった横浜の大さん橋ホールには、そんな488スパイダーのデビューを祝福するように308 GTSから458スパイダーまで歴代のスパイダーモデルが集結しました。
1977年に誕生したフェラーリ308 GTSはタルガトップ仕様のオープンモデル。展示車両は後期の308 GTS クワトロバルボーレでした。
1985年登場のフェラーリ328 GTS。今改めて見るとボディのコンパクトさに驚きます。展示車両はABSを装備した後期型でした。
1993年に登場した348スパイダーは、フルオープンとなって魅力を増したモデル。しかし、パワステなし、5速マニュアルのみという硬派な仕様でした。
1995年のF355スパイダーでは、パワーステアリングと電動式セミオートマチック・ソフトトップを初採用。1997年にはF1スタイルのギアシフトシステムを備える355 F1スパイダーも追加されました。
アルミスペースフレーム構造を採用して新世代に生まれ変わった2000年の360スパイダー。ソフトトップがコンパクトに収納され、スタイリッシュな印象を高めました。
2005年にデビューしたF430スパイダー。マネッティーノを初採用したステアリングや進化したビークルダイナミクスのE-Diffなどが特長。フル電動ソフトトップも採用されました。
2011年登場の458 スパイダー。ミッドシップモデルとしては初のリトラクタブル式ハードトップを採用。クローズ時の快適性を向上させました。
過去40年あまりにわたる歴史を持つフェラーリのV8オープンモデル。その伝統を引き継ぐフェラーリ488スパイダーは、V8ツインターボエンジンの搭載と併せて、フェラーリの新世代を担う重要なモデルになるのは間違いなさそうです。
[ライター・カメラ/北沢剛司]
そんな488スパイダーの心臓部には、488 GTBと同じ3,902ccのV8直噴ツインターボエンジンを搭載。最高出力は670cv(492kW)/8,000rpmで、最大トルクは7速ギア選択時に760Nm/3,000rpmを発揮します。1リッターあたり172cvという数値は市販のフェラーリでは新記録。もちろん歴代スパイダーモデルでは過去最高のスペックです。0-100km/h加速は488 GTBと同じ3.0秒、最高速度は488 GTBの330 km/h以上に対して325 km/h以上と発表されています。
フェラーリ・スタイル・センターによるエクステリアは、エアロダイナミクスの追求により、前モデルの458スパイダーに比べてよりアグレッシブな印象となっています。特にスパイダー専用にデザインされたリアまわりは、リア中央のブロウンスポイラーに向けて面積を拡大させながら下降し、気流をスムーズにインテークに導くよう設計されています。また、3次元的なダイナミック効果を生成するエンジンカバーの立体的な直列リブが、エンジンの放熱を促進させています。
フェラーリ458スパイダーでミッドシップモデルとして初めて採用されたRHT(リトラクタブルハードトップ)は、アルミニウム製のシンプルな構造により、ソフトトップに比べて25kgの軽量化を実現。開閉時間は14秒で、45km/h以下であれば走行中でも操作可能。クーペの快適性とオープンのドライビングエモーションを両立しています。
そしてRHTを前提に設計された軽量スペースフレームは、11種類の異なるアルミニウム合金を使用。ベルリネッタと同等のねじれ剛性と屈折剛性を保持しながら、先代モデルに比べて総合的なシャシー性能を23%も向上。進化したビークルダイナミクスと併せて、限界域でのドライバビリティをさらに向上させています。
そんな488スパイダーのもうひとつのトピックが、新色のボディカラーとなる"Blu Corsa"。メタリック粒子の輝きがスパイダーモデルの華やかをさらに高めています。
フェラーリは過去にも、スパイダーモデルにおいてはいわゆるフェラーリレッド以外のボディカラーを前面に押し出した展開をたびたび行ってきました。例えば、F355スパイダーのカタログでは紺メタの"Blu tour de France"が使われていました。続く360スパイダーでは青みがかったシルバーのGrigio alloyがイメージカラーとなり、F430スパイダーではイエローとグレーメタリックのモデルがカタログに使用されました。今回の488スパイダーは、「フェラーリ=レッド」という定番をあえて外した系譜を引き継いでいる点においても興味深いモデルといえそうです。
フェラーリ308と328、348 GTのカタログ。跳ね馬やフェラーリレッドを前面に押し出した表紙となっています。
F355のカタログでは、F355スパイダーの写真に紺メタの「ブルー・ツールド・フランス」を採用。ちなみにカタログの表紙は 5バルブをアップにした写真となっています。
360スパイダーとF430スパイダーのカタログでは、表紙にレッド以外のモデルを使うことでベルリネッタとの差別化を図っています。
フェラーリレッドに回帰した458スパイダーのカタログと、新色の「ブルーコルサ」を強力に推した488スパイダーのプレスキット。
発表会の会場となった横浜の大さん橋ホールには、そんな488スパイダーのデビューを祝福するように308 GTSから458スパイダーまで歴代のスパイダーモデルが集結しました。
1977年に誕生したフェラーリ308 GTSはタルガトップ仕様のオープンモデル。展示車両は後期の308 GTS クワトロバルボーレでした。
1985年登場のフェラーリ328 GTS。今改めて見るとボディのコンパクトさに驚きます。展示車両はABSを装備した後期型でした。
1993年に登場した348スパイダーは、フルオープンとなって魅力を増したモデル。しかし、パワステなし、5速マニュアルのみという硬派な仕様でした。
1995年のF355スパイダーでは、パワーステアリングと電動式セミオートマチック・ソフトトップを初採用。1997年にはF1スタイルのギアシフトシステムを備える355 F1スパイダーも追加されました。
アルミスペースフレーム構造を採用して新世代に生まれ変わった2000年の360スパイダー。ソフトトップがコンパクトに収納され、スタイリッシュな印象を高めました。
2005年にデビューしたF430スパイダー。マネッティーノを初採用したステアリングや進化したビークルダイナミクスのE-Diffなどが特長。フル電動ソフトトップも採用されました。
2011年登場の458 スパイダー。ミッドシップモデルとしては初のリトラクタブル式ハードトップを採用。クローズ時の快適性を向上させました。
過去40年あまりにわたる歴史を持つフェラーリのV8オープンモデル。その伝統を引き継ぐフェラーリ488スパイダーは、V8ツインターボエンジンの搭載と併せて、フェラーリの新世代を担う重要なモデルになるのは間違いなさそうです。
[ライター・カメラ/北沢剛司]