ドイツピックス
更新2017.04.12
もはや文化遺産の領域!? 最も高価なクラシックカーTOP10
NAO
第10位:フェラーリ275GTB コンペティツィオーネ(製造年:1966)
1967年のル・マン24時間レースを制した優勝車フェラーリ275GTB コンペティツィオーネ。「コンペティツィオーネ」は競技用という意味で、フェラーリの少量生産のレース用車両にしか付けられません。こちらがボナムス主催オークションでアメリカにて829万1970ユーロ(約11億3000万円※)で落札されました。
第9位:フェラーリ250LM(1964)
2年の製造期間でわずか32台しか製造されなかったモデルで、この出品モデルはその9番目に造られたもの。こちらもアメリカにて848万5930ユーロ(約11億5000万円)で売られました。他にもこれより高値で落札された250LMは過去にもありますが、車両状態の良さからもこれまでで最も価値のある250LMだというオークション主催者側の評価も。
第8位:ポルシェ956(1982)
いわゆる「Cカー」と呼ばれるプロトタイプレーシングカーの956。ル・マン24時間レースを1982年から1985年にかけて4連覇と圧倒的な強さを見せつけ、その後も後続車962と共に世界のスポーツカーレースで活躍を示しました。今回出品されたのは1982年のル・マンで優勝したモデルで、アメリカGooding&Co.のオークションにて892万2350ユーロ(約12億1700万円)の落札価格で取引されました。
第7位:フェラーリ250GT ツール・ド・フランス(1956)
生産台数94台のフェラーリが誇る250GTのコンペティションモデル。フランスのスポーツカーレース、ツール・ド・フランスで8年連続総合優勝する活躍を見せたためこの呼び名がつきました。今年行われたアメリカ・モントレーのカーオークションにて1163万7900ユーロ(約15億8900万円)で落札。
第6位:ジャガー Cタイプ ワークス・ライトウェイト(1953)
カーレース優勝を経てジャガーのイメージ向上に大きく貢献し、スポーティーな印象を与えたCタイプからの登場。こちらは1953年にル・マンで4位となったモデル。今年8月のRMサザビーズ・オークションにてこちらは7位と同額の1163万7900ユーロ(約15億8900万円)で今回のオークション最高価格で落札されました。
第5位:マクラーレンF1 LM仕様(1998)
なんと世界に5台しかないという、マクラーレンF1 LM仕様についた値段は1212万2800ユーロ(約16億5500万円)。1995年のル・マン24時間耐久レースに参戦した「マクラーレンF1 GTR」の優勝を記念した特別仕様車が今回出品されました。このレア度MAXのマクラーレン出品に関しては前々から話題に上っていましたが、予想の12~15億を上回っての落札。
第4位:フェラーリ250GT SWB ベルリネッタスペシャル(1962)
世界にたった一つのフェラーリ、ベルリネッタスペシャル。元々他の自動車会社でデザインをしていたヌッチヲ氏がフェラーリに魅せられ、250GT SWBをオーダーし自ら手を加え作り上げた究極のフェラーリ。エンツォからも称賛を浴びたこのベルリネッタは、今でもオリジナルのエンジン、トランスミッション、シャーシを搭載しているという数十年乗り続けられてきたとは思えないほどのクオリティ。今年1454万7300ユーロ(約19億8700万円)で新たなオーナーの手に渡りました。
第3位:フェラーリ250GT カリフォルニア・スパイダー SWB(1961)
これまで10億円台を叩きだしてきた250GTが更に上回った価格1483万8300ユーロ(約20億2600万円)で落札されました。こちらは販売後アメリカにわたることもなくずっとヨーロッパで走り続けた珍しい一台。数年前に現在のオーナーがフェラーリ本社にてフルレストアを施し、ボディも内装も共に一新されました。コンクールでも数々の受賞歴を持つ美しいクラシックカーです。
第2位:フェラーリ250LM(1964)
今年8月に登場した250LMがついに1551万7100ユーロ(約21億1900万円)で同モデル史上最高額を記録。こちらは32台中23台目に製造されたモデルで、新車当時からかなりの距離を走らせていたにも関わらず未だに良質なクオリティを保っているのは、オーナーの細やかなメンテナンスのお陰でしょう。
第1位:フェラーリ250GTカリフォルニア・スパイダー(1961)
こちらが第一位、最高価格の1604万6100ユーロ(約22億円)。以前クラシックカーファンの間では話題になったフランスの納屋でホコリだらけで見つかった「あの」フェラーリです。世界でわずか37台しか製造されなかった、ヘッドライトカバー付きの超希少な1961年型オープントップ・フェラーリ。「失われたフェラーリ」と言われていたほど、製造してから消息がわからなくなっていたモデルだけあって、今回のオークション出品はかなりの注目の的でしたが、驚愕の22億円での落札価格となりました。
いかがでしたでしょうか?なんと10位のランキング中、7つがイタリアメーカーという独占市場。フェラーリがクラシックカーの世界で最大の存在感を示す結果となりました。ランクインしたのはレース需要などに合わせてごく少数で生産されたモデルばかりでしたが、どれも非の打ちどころのない、皆輝かしい功績を残したツワモノばかりでした。また、一位のフェラーリ250GTカリフォルニア・スパイダーに関しては、長年暗い納屋から見つけ出され新たなオーナーの手に渡った今、再び日の下で爽やかに走り抜けてほしいものです!
このランキングは2015年現在のものですので、以後この記録を打ち破るお宝クラシックカーが現れるかもしれません。ランキングを見るととてもクルマとは思えないような取引価格ですが、生産台数や歩んできた歴史のプレミアム度を考えると、ケタ違いなのも納得です。次はいつ大物が出てくるか、引き続きクラシックカーオークションからは目が離せません!
※日本円は2015年10月現在のレート計算でのおおよその価格表示です。
出典・参照元:http://www.auto-news.de/
[ライター/NAO]