イベント
更新2017.11.24
見事な秋晴れが10周年を祝福。エキサイティングポルシェミーティング2017
松村 透
▲約150台!さまざまなポルシェが横浜赤レンガ倉庫に集結しました
約150台ものポルシェが横浜赤レンガ倉庫に集結。休日の観光として現地に訪れた人たちも、会場を埋め尽くしていたポルシェに驚いていたようです。
早朝から、全国各地より貴重なポルシェたちが集結!
エキサイティングポルシェミーティングの取材は、CLとしても今年で4回目となります。2014年は曇り、2015年は雨、2016年は晴れ。記念すべき10周年となる2017年は…。見事な秋晴れとなりました!早朝にも関わらず、全国各地からさまざまなポルシェが横浜に集結。レストランの開店待ちで並んでいた人たちが見守るなか、有志のスタッフに案内され、1台ずつ敷地内に停められていきます。
▲赤レンガ倉庫を散歩していた方たちは突如現れたポルシェの大群に驚いていた様子
▲受付を済ませて、各々指定された駐車ポイントへ移動していきます
▲取材中、豪華客船・飛鳥IIが入港してきました。その巨大さに、その場に居合わせた人たちも唖然…
▲飛鳥IIの大きさは、全長:241m、全幅:29.4m、総トン数:50,142トン。参考までに、JR山手線(11両編成)の長さが約220m。それよりも長いのです
▲会場到着後、愛車を磨き上げることに余念のない参加者の方も
▲この日のために、こんなカスタマイズを施したオーナーさんも
▲人通りが少ないうちに赤レンガ倉庫の敷地内に整然と並べられていくポルシェたち
参加車輌のホンの一部ですが、会場で見掛けたポルシェをご紹介してまいります。
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(901/ナロー)&914編
まずは、ポルシェ911(901/ナロー)&914編からスタート。いわゆる「ナローポルシェ」は、ここ数年でもっとも参加台数が多かったように思います。フルオリジナルと思しき個体や、細部にいたるまでカスタマイズが施されたクルマまで。個性豊かな集まりとなった模様。その一方で、唯一の参加車輌となった914にも熱い視線が注がれていました。
▲この日、ポルシェ914では唯一となる参加車輌。オリジナル度の高い個体です。懐かしそうに眺めている男性の姿が印象的でした
▲サンドベージュのボディカラーが美しい、ポルシェ912
▲こちらのナローのオーナーさんはなんと20代(!)とのこと。素晴らしいですね。頑張って維持してください
▲ボディサイドのデカールとバケットシート、シンプソンの4点式ベルトが決まっています
▲シルバーメタリックの美しい個体に、ワンポイントでホイヤーのデカールが決まっています
▲ホワイト/ブルーデカールの組み合わせがバッチリ決まった1台。ナローといえば、この組み合わせを連想される方も多いのでは?
▲隣にある個体はホワイト/レッドデカールという組み合わせ。オーナーさん曰く、2.7Lハイコンプエンジンを搭載しているそうです
▲こちらの個体は、CLオーナーインタビューでもご紹介した、神谷氏のカレラRS2.7(https://www.gaisha-oh.com/soken/carerra-rs-kamiya/)。ボディカラーは希少なアイリッシュグリーン
▲メアリー・ステュアート型のフォルムをワンオフで再現したこちらの個体。エンジンは3.8L 964RSRをベースにハイコンプ化したスペシャルマシンとのことです
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(930編)
いわゆる「ナローポルシェ」同様、フルオリジナルと思しき個体や、細部にいたるまでカスタマイズが施されたクルマまで、さまざまな仕様が一堂に会した930型の911。カレラはもちろんターボも展示され、それぞれの違いを見比べている来場者の姿も見受けられました。
▲ナロー時代のRSRボディを再現したという個体。前後ディープリムのホイールが決まっていますね
▲鮮やかなブルーのボディカラーにRWBフォルムが眩しい個体。外国人の方に人気だった1台
▲RUFスポイラーにダックテールという、さりげないカスタムが加えられた1台
▲前後スポイラーが装着された、オリジナル度が高い1台
▲こちらのSCはなんと「33」ナンバー。あらゆる意味で貴重な1台です
▲こちらの930は、前後スポイラーなし。スポイラーの有無…どちらが好みですか?
▲こちらの個体のドアはなんとガルウィングで開閉。注目度が高い1台でした
▲こちらの個体は有名なブラックバード号。フロントバンパーの飛び石は、この個体とオーナーにとってまさに勲章ですね
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(964編)
エキサイティングポルシェミーティング2017においては、964型はカスタマイズされた個体が多かったようです。これだけ個性的な仕様が集まると、オーナーさんにとっても自分のクルマを目立たせるのは一苦労(?)なのかもしれません。
▲アメジストメタリックのボディカラーが美しいこちらの個体はカレラRS。ホイールが変わると印象もずいぶん違って見えます
▲一説によると、正規輸入された台数は100台以下だというターボ3.6。こちらの個体はオリジナル度が高い貴重な1台です
▲ボディカラーによって印象が異なる964。どんな色でも似合ってしまうのが不思議であり、すごさかもしれません
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(993編)
RSやカップカー、GT2など、スペシャルモデルがそろった993型。こちらの2台に装着されているホイール、一見すると同じデザインに見えます。しかし、実は違いが…。普段はインターネット上でしか見比べることができないようなことがエキサイティングポルシェミーティングではリアルに比較できるのです。
▲グリーンの差し色がオーナーさんのセンスを感じさせる993。見慣れたくまモンが、デカールだけでなく、リアシートにも見えます
▲993の時代には設定がなかった、フックス・デザインのホイールを自然の履きこなしているこちらの個体に思わず目が留まりました
▲カスタムされた993が多いなか、こちらの個体はオリジナル度が高い1台のようです
▲こちらもなかなか実車を観る機会がない993GT2。レアなモデルが間近で観られるのもエキサイティングポルシェミーティングの魅力です
▲車内にロールケージが張り巡られたこちらの個体は…993カップカー
▲そしてこちらは、993RSRにRSの内装が組み込まれているというスペシャルモデル
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(996編)
カスタマイズされた個体が多いかと思いきや、オリジナル度が高いクルマも多かった996型。前期型と後期型で異なるヘッドライトなど、同じ型式でも異なる表情を持つモデルであることを再認識しました。
▲スピードイエローのボディカラーが美しい996ターボ。オーナーさん曰く、カーボン素材のドアミラーも純正品なんだとか
▲鮮やかなペイントが施されたこちらの996。女性観光客にとって「インスタ映え」する1台だったようです
▲パンダのぬいぐるみが目を引くこちらの個体‥。実はゲンバラのコンプリートマシンなのです
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(997編)
997型あたりまでくると、まだまだ高年式な個体が多い影響なのか、オリジナル度が高いクルマばかりと思いきや、思い切りカスタマイズされた個体も参加。本家(?)のスペシャルモデルたち以上の注目度を集めていました。
▲こちらの997は、毎年会場で見掛ける1台です
▲997GT3(前期)モデル。オリジナル度が高い1台です。これから先、さらに貴重な個体となっていくのでしょうか
▲鮮やかなボディカラーが似合うGT3RS。フロントバンパーには牽引フックが装着されていますね
▲こちらも注目度が高かった1台。997フラットノーズともいえる完成度。そして車高の低さ…
エキサイティングポルシェミーティング2017:ポルシェ911(991編)
「現行モデルの911」だけに、オリジナルプラスαのカスタマイズが施された個体が多かった991型。果たして「最新のポルシェは最良のポルシェ」なのでしょうか?それを一度に見比べることができる貴重な機会となりました。
▲こちらの991のフロントフードには…、なんとEPMガール「推しメン(日向ゆきさん)」のラッピングが!
▲クーペボディが多い911系のなかでも、ひときわ珍しい、ターボカブリオレ
▲こちらも希少な50th アニバーサリーモデル。鮮やかなレッドストライプが目を引きます
▲991GT3RSも参加。20代と思しき若きクルマ好きの男性が大興奮して見ていました(その気持ち、分かります)
エキサイティングポルシェミーティング2017:FR水冷ポルシェ編
かつては見掛ける機会の多かった「FR水冷ポルシェ」たち。年々、生息数が減りつつあるようです。924から944、968まで。懐かしいモデルたちが集まりました。今回は928系の参加車輌が1台もなかったのが残念。来年に期待です。
▲唯一の参加となったこちらの924。しかも33ナンバー。貴重な1台です
▲年々、貴重な存在となっている944ターボもエントリー
▲こちらの944もオリジナル度が高い1台
▲カップデザインホイールを装着した944
▲マリタイムブルーのボディカラーが美しい944
▲今回、唯一の参加車輌となった968。しかも希少なCS(クラブスポーツ)。ワタナベのホイールというチョイスにオーナーさんのこだわりを感じます
▲ずらりと並んだ944。今回は928系のエントリーが0台だったのは残念なところ
エキサイティングポルシェミーティング2017:ボクスター&ケイマン編
ボクスター&ケイマンも、オリジナル派、カスタム派、1台として同じ仕様がありませんでした。FR水冷ポルシェ同様、もしかしたら20年後には生息数が減っている可能性もあるモデルだけに、いまのうちから大切に乗り継いでいきたいものです。
▲タイプ986(左)と987(右)。同じボクスターでも、こうして並べると雰囲気がまったく異なります
▲マルティニカラーのデカールにオーナーさんのこだわりが感じられる1台
▲日本各地で争奪戦が繰り広げられたといわれるケイマンGT4もエントリー
エキサイティングポルシェミーティング2017:RUF編
「イエローバード」をはじめとする、RUFコンプリートカーがここまで一堂に会する機会はめったにありません。オリジナルの911とRUFコンプリートカーの違いをいながらにして見比べることができるのもエキサイティングポルシェミーティングの大きな魅力なのです。
▲こちらの個体はBTR4。RUFらしく、外観のアピールは控えめ(それでも気づく方がいました)
▲もはやエキサイティングポルシェミーティングには欠かせない存在となったCTR
▲CLのオーナーインタビューでもご紹介した岩瀬ご夫妻のCTR(https://www.gaisha-oh.com/soken/iwase-ruf-ctr/)。こちらもイベントには欠かせない存在です
▲こちらもCLのオーナーインタビューでご紹介したペッキー氏のRGT(https://www.gaisha-oh.com/soken/porsche-ruf-strosek911/)
▲RUFといえばターボのイメージが強いようですが、こちらはNAエンジンを搭載した「CR」。貴重な1台です
▲当時の雰囲気を色濃く残す、カレラボディのBR2。こちらも貴重な1台です
▲こちらはターボボディのBR2。ルビーストーンレッドのボディカラーが似合います
エキサイティングポルシェミーティング2017:出展者編
各ショップのブース前に置かれたポルシェたちも一見の価値あり。いわゆる「デモカー」が多く、オーナーとその予備軍の方にとって、参考になるポイントもあるに違いありません。そして、思わぬ掘り出しモノが見つかる可能性も…?
▲テクニカルメイトブースに展示されていた、この日、唯一の356
▲エヌドライブブースは空冷/水冷911を展示
▲AOLSブースではCLでも取材したビードリキッド(https://www.gaisha-oh.com/soken/bead-liquid-porsche911/)と、デモカーである勝田氏の愛車を展示
▲CREFブースは、マカンおよびケイマンGT4を展示
▲SUNRISE BLVDブース前には2台のケイマンが展示されていました
▲ガレージワークスブースには、993(手前)とナロー(奥)が展示されていました
▲KAEMON / 嘉衛門 ブース前には991カブリオレ(左)と993(右)がきれいに並べられていました
▲Garage SAKURAブース前には、バンパーに「mid night」ステッカーを貼った930が。オーナーさんが来場者の方の質問にもていねいに答えていたのが印象的です
▲そして、レーシーなカスタマイズが施されたもう1台の930
エキサイティングポルシェミーティング2017:会場の様子
▲今回は901、いわゆるナローポルシェが多く集まりました
▲エキサイティングポルシェミーティングには欠かせないRUFコンプリートカーも、マニアにはたまらない存在。じっくりと眺める来場者の姿をあちこちで見掛けました
▲イベントに華を添える「EPMガールズ」の皆さん。会場のいちばん人気は彼女たちだったかも?
▲参加者の皆さんがもっとも盛りあがっていた抽選会
▲ブラックバード号のまわりにはたえずクルマを覗き込む人の姿が
▲約150台が一堂に会した横浜赤レンガ会場で、一般の方たちがお気に入りの1台の前でスマートフォン片手に撮影していました
▲ダッシュボードに置いてあったミニカー。オーナーさんのクルマへの想い入れが感じられます
▲そろそろ日が傾き、イベントも終盤
▲1台、1台と、ハザードを点灯させたポルシェたちが会場を後にしていきます。また、来年会えることを祈って…
2007年からはじまったエキサイティングポルシェミーティング。10年連続で開催することは、決して簡単なことではありません。運営者側の調整と準備、参加者側の意識。双方が融合しないと成立しません。ましてや、参加者が減ってしまえば開催すらできないのです。
横浜赤レンガ倉庫という、多くの一般者が行き交う場所。日曜日の秋晴れとなれば、たくさんの人で埋め尽くされます。この日も、赤レンガ倉庫に整然と並べられた150台近いポルシェに驚きの声があちこちで聞かれました。
参加者だけでなく、イベントのことを知らずに訪れた一般の方の目を楽しませるエンターテインメント性も併せ持つエキサイティングポルシェミーティング。マニアックになりがちなクルマのイベントとは一線を画すプログラムとして定着しつつあるようです。
これから先、エキサイティングポルシェミーティングが、20年、30年と横浜赤レンガ倉庫で変わらず開催される秋の定番イベントとなるかもしれません。
[ライター・撮影/江上透]