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中古車の豆知識

更新2024.09.11

ディーゼル車の燃費はよいってホント?ディーゼル車のメリットやデメリットも含めて解説

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外車王SOKEN編集部

ディーゼル車の燃費はガソリン車よりもよいということを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。燃費がよいのであれば、乗り換えを検討したいという方もいるでしょう。そこで今回は、ディーゼル車が本当にガソリン車よりも燃費がよいのか解説するとともに、ディーゼル車のメリット・デメリットについても紹介します。す。


ディーゼル車の燃費はガソリン車よりもよい



「ディーゼル車はガソリン車よりも燃費がよい」というのは本当なのでしょうか。ここでは、ヨーロッパ車のカタログ燃費を比較して検証します。


今回検証するのは、アウディのミドルサイズセダン「A4」です。A4にはガソリン車とディーゼル車がラインナップされており、どちらもエンジン排気量が2.0Lかつターボエンジンという共通点があります。それでは、2024年時点におけるカタログ燃費を比較してみましょう。


【A4 35 TDI S line(1,968cc直列4気筒DOHCインタークーラーターボ)】
WLTCモード燃費:17.1km/L
(市街地モード)15.2km/L
(郊外モード)17.2km/L
(高速道路モード)18.0km/L


【A4 35 TFSI S line(1,984cc直列4気筒DOHCインタークーラーターボ)】
WLTCモード燃費:14.3km/L
(市街地モード)10.7km/L
(郊外モード)13.9km/L
(高速道路モード)17.2km/L


上記のように、WLTCモード燃費で1Lあたり2.8km、市街地モードでは4.5kmもの差があります。カタログ燃費からもディーゼル車は燃費がよいといえるでしょう。


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ディーゼル車のメリット


ディーゼル車には、さまざまなメリットがあります。ここでは、ディーゼル車の主なメリットを2つ紹介します。


燃料代を抑えられる


日本では、ガソリン(レギュラーガソリン/ハイオクガソリン)よりもディーゼル(軽油)の方が単価が安いため、燃料代を抑えることができます。


軽油の単価は、レギュラーガソリンと比べると約20円/Lほど、ハイオクガソリンと比べると約30円/Lほど安いです。たとえば、2024年7月25日時点のガソリン平均価格は、レギュラーガソリンが171.9円/L、ハイオクガソリンが182.9円/L、軽油は150.7円/Lです。毎月45Lを給油した場合の年間燃料費で比較すると、下記のとおりです。


・レギュラーガソリン: 9万2,826円
・ハイオクガソリン: 9万8,766円
・軽油:8万1,378円


レギュラーガソリンと軽油の差は約1万1,000円、ハイオクガソリンと軽油の差は約1万7,000円です。


加速性に優れている


ディーゼル車は、同じエンジン排気量のガソリン車と比べると、加速性能に優れています。加速性能は、エンジンの最大トルクおよび最大トルク発生エンジン回転数を確認することでわかります。


アウディA4の最大トルクと最大トルク発生エンジン回転数を比べてみましょう。


【最大トルク比較】


グレードエンジン最大トルク
A4 35 TDI S line1,968cc 直列4気筒 DOHC インタークーラーターボ380Nm(38.7kgm)/1,500-2,750rpm
A4 35 TFSI S line1,984cc 直列4気筒 DOHC インタークーラーターボ270Nm(27.5kgm)/1,350-3,850rpm

最大トルク発生エンジン回転数は、ディーゼル車よりもガソリン車のほうが低いものの、最大トルクに100Nm以上の差があります。この差からもガソリン車よりもディーゼル車の方がトルクフルで加速性能がよいといえるでしょう。


ディーゼル車のデメリット


ディーゼル車には、デメリットもあります。ここでは、ディーゼル車の主なデメリットを4つ紹介します。


ガソリン車よりも車輌価格が高い傾向にある


ディーゼル車は、ガソリン車よりも車輌価格が高い傾向にあります。そのため、同じグレードでもエンジンの違いで購入時の金額が異なります。


【ガソリン車とディーゼル車の価格の違い】
・A4 35 TDI S line:6,20万円(税込:2024年6月時点の新車価格)
・A4 35 TFSI S line:6,04万円(税込:2024年6月時点の新車価格)


メンテナンスコストが高い


ディーゼル車は、メンテナンスコストがガソリン車よりも高くなる場合があります。


必ずしもメンテナンスコストが高くなるわけではありませんが、ストップ&ゴーや短距離走行などが多い日本ならではのクルマの乗り方でディーゼル車に乗ると、排出される粒子状物質や黒煙などが蓄積し、フィルターが目詰まりしたままの状態になってしまう可能性が高いです。


粒子状物質等は、エンジンの燃焼温度が上昇すれば自然に燃えてなくなりますが、燃焼温度が上昇しない状態でエンジンを切ってしまうと、フィルターに粒子状物質が残ったままになってしまいます。


このような状態が続くと、フィルターが機能しなくなり、フィルターおよびフィルターに関わるセンサーを交換しなければなりません。交換が必要になると、メンテナンスコストがガソリン車よりも高くなります。


自動車税種別割の重課のタイミングが早い


ディーゼル車は、ガソリン車よりも自動車税種別割が重課されるタイミングが早いです。ガソリン車は初度登録年月から13年経過すると重課されます。一方、ディーゼル車は初度登録年月から11年経過すると自動車税種別割が重課されます。そのため、中古のディーゼル車を購入する際は、初度登録年月から何年経過しているか、何年後に重課されるかなど、しっかり確認しておきましょう。


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ディーゼル車・ガソリン車・ハイブリッド車の比較


ディーゼル車は、ガソリン車やハイブリッド車などと何が異なるのでしょうか。ここでは、ディーゼル車・ガソリン車・ハイブリッド車の仕組みやメリット・デメリットなどを解説します。


仕組み


ディーゼル車・ガソリン車・ハイブリッド車は、それぞれ仕組みが異なります。


ディーゼル車は、ピストン内で圧縮された空気に高圧の燃料(軽油)を噴射し自然着火させる仕組みです。一方、ガソリン車はピストン内に燃料が混ざった空気(混合気)が圧縮され点火プラグで着火させます。このような違いがあることから、燃料を入れ間違えると故障につながります。


ハイブリッド車は、内燃機関(ガソリン車やディーゼル車)に電気モーターを組み合わせた仕組みです。燃料の消費が多くなる発進時や加速時の駆動力を電気モーターで補助するため、燃料の消費量を抑えられます。


メリット・デメリット


ディーゼル車・ガソリン車・ハイブリッド車の主なメリットやデメリットは次のとおりです。


【ディーゼル車】


<メリット>
・燃料代が抑えられる
・加速性能が良い
・1回の給油で走行できる距離が長い
・人や荷物を載せても力強く走る


<デメリット>
・車輌価格がガソリン車よりも高い
・使い方によってはエンジン関係部品が故障する
・自動車税種別割の重課のタイミングがガソリン車よりも2年早い


【ガソリン車】


<メリット>
・ディーゼル車やハイブリッド車よりも車輌価格が安い傾向にある
・車輌重量がディーゼル車やハイブリッド車より軽い
・流通台数が多いため故障したときの修理がしやすい


<デメリット>
・ディーゼル車より加速時の力強さがない
・燃料代がディーゼル車よりも高くなる


【ハイブリッド車】


<メリット>
・ストップ&ゴーのときの燃料消費量を抑えられる
・静粛性に優れている
・停止しているときの音や振動が最小限


<デメリット>
・ガソリン車よりも車輌価格が高い傾向にある
・構造が複雑なため修理する際の費用が高くなる場合がある


向いている人


ディーゼル車・ガソリン車・ハイブリッド車には、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。そのため、それぞれ向いている人が異なります。


それぞれのパワーユニットごとにおすすめな人は次のとおりです。・ディーゼル車:長距離移動する人、荷物や人を多く乗せることがある人 など
・ガソリン車:購入時の費用を抑えたい人、日常使いがメインで休日にのみ遠出をする人 など
・ハイブリッド車:街乗りや買い物・通勤など日常使いが多い人、長距離移動をすることがある人 など


ディーゼル車が地球環境に悪いというのは過去の話


ディーゼル車は、技術の進歩によって、環境に優しいエンジンとなっています。かつて、ディーゼル車は、黒煙を大量に排出し、環境を汚染するといわれていました。しかし、現代のディーゼル車には黒煙や粒子状物質の排出を抑える機構が装備されています。そのため、ディーゼル車=環境に悪いクルマというのは過去の話といえるでしょう。


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まとめ


ディーゼル車は、力強い加速や優れた燃費性能によって、日本国内でも見かけることが増えてきました。ディーゼル車ならではのトルクフルな走りは、一度知ってしまうとクセになる方もいるでしょう。燃費が良く、力強い走りができ、燃料代も抑えられるクルマに乗りたいと考えているのであれば、ディーゼル車を検討してみてください。

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