オーナーインタビュー
更新2017.10.06
2人の息子と手に入れた「デイムラー・ダブルシックス」オーナー、小池 嬉久夫さんへインタビュー
松村 透
「クルマが人(オーナー)を選ぶ」という視点でスタートしたこのコーナー。今回も、素敵なオーナーさんとクルマを取材させていただきました。
親父がクルマ好きだと、大抵は息子もクルマ好き。よくある話し…でした。
最近は、熱中しすぎている親父を、奥さんと一緒に冷ややかな目で見ている息子さんがいたり、反面教師としてまったく別の趣味に興味を示すことも少なくないようです。そもそも、のめり込む趣味がないということも…。
今回は、そんな風潮を一蹴する親子のエピソードです。
小池 嬉久夫(こいけ・きくお)さんと2人の息子さん。そして、イギリスが誇る名車をご紹介いたします。
──まずは、小池さんのお仕事について聞かせてください。
飲食業・テナント業を営んでいます。
30才で会社員を辞め、ふとしたきっかけでアメリカの日本大使館に勤務していたシェフが始めた店で修行し、45才で居酒屋をオープンしました。26年経った現在も、アットホームな雰囲気を心掛けながら夫婦で切り盛りしています。開店当時に赤ちゃんだった子が大きくなって、いつのまにか、親子2代で飲みに来てくれるお客様もいらっしゃいます。
──輸入車に乗ろうと思ったきっかけとは?
会社員だった25才のときのことです。寒い日の出勤途中に、グリーンのジャガーが私の横を走り抜けて行きました。それまでもジャガーの存在は知っていたんですが、「なんて優雅なクルマなんだろう。素敵だなあ。いつか必ず乗ってみよう」と心に決めた瞬間でもありました。
▲最初に手に入れたジャガーXJ6。長男の弘晋さんが撮影
それから20年後、45才のときに、いまの居酒屋を開業したときに念願だったジャガーXJ6を手に入れました。25才のあのときから、ある程度の年齢に達したら絶対にジャガーに乗ろうと決めていたんです。
▲このXJ6の写真は、忘れられない1台として、常に枕元に飾ってあるそうです
このジャガーXJ6は、妻には相談しないで購入しました(笑)。当時高校生だった、クルマ好きの長男と2人で都内の販売店に行き、購入を決めました。納車のときは、自宅ではなく私の店に持ってきてもらったんです。遠くから、ブルーのXJ6が近づいてくるわけですよ。改めて、惚れ惚れしました。とうとう来たか!と。嬉しかったですね。結局、このXJ6には6年くらい乗りました。
その後、12気筒モデルにも乗ってみたいという思いが募り、XJ6を長男と同様にクルマ好きの次男に譲り、1台目のデイムラー・ダブルシックスを手に入れたんです。当時はインターネットがありませんでしたから、雑誌で売り物を見つけては、お店の営業時間後に、早朝(寝る前)にクルマ屋さんへ行って眺めていました。
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
1台目のダブルシックスは7,8年乗ったのですが、調子が悪くなってしまい、泣く泣く手放すこととなりました。
2台目となるいまのダブルシックスを手に入れるまでのあいだ、2年ほど空白の期間があったんです。「またいつか、ダブルシックスが欲しいなあ」と思う日々を過ごしましたね。
▲ディーラーから送られてきた、デイムラー・ダブルシックス最終モデルのDM。いまも大切に保管しているそうです
しかし、このクルマは修理代が掛かることを妻はよく知っていましたから、もう一度手に入れたいといえば間違いなく反対されるのは分かっていました。そんなこともあり、欲しいという気持ちは常にあったんですが、なかなか次の一歩を踏み出せずにいました。
▲現在でも高い人気を誇る、ダブルシックスの最終モデル。クルマだけでなく、DMも、いまとなっては貴重な一品
──2人の息子が購入をアシスト
▲左:次男・由真さん、中央:嬉久夫さん、右:長男・弘晋さん
親父がもう一度ダブルシックスを手に入れたいと思っているのは、妻はもちろん、2人の息子もお見通しだったんでしょうね。
ある日、次男が「お父さん、インターネットでいいダブルシックスを見つけたよ」といってきたんです。パソコンの画面を凝視している私に向かって「僕が買ってあげるよ」といってくれたんでねす。確かに程度は良さそうでした。善は急げということで、仕事の都合で行けない次男に代わり、長男がクルマを飛ばして関東〜関西日帰りの強行軍で連れて行ってくれたんです。
このダブルシックスは、ガレージ保管されているというだけあって程度抜群でした。「キング・フィッシャー・ブルー」という名の美しいボディカラーも気に入りました。現地で実車を観ながら購入しようかと迷っていたとき、次男が「お父さん、僕が買ってあげるよ」と申し出てくれたことを思い出しました。確かにそれはありがたいけど、息子にクルマを買ってもらうのもなあ…という気持ちもありましたので、ひとまずこの日は帰路につきました。
とんぼ返りで関東に戻ってきて、息子2人と「どうやって妻を説得するか」の作戦会議を開き、その夜、説得を試みました。しかし、妻の回答は「ノー」でした。その場は仕方なく引き下がりましたが、眠れぬ夜を過ごしましたね。
結局、翌朝になっても、やっぱり諦めきれないわけです。寝ている(はず)の妻に「お願いだから買わせてください」と頼み込みました。案の定、妻の返事は「ノー」です。ここまでくると、こちらも必死です。正座してもう一度頼み込みました。すると「自分のやりくりできる範囲でならやってください。もう私は何もいいません」と返してきました。とにかく、(たぶん)許しを得たのだろうと解釈して、すぐに購入の手続きを済ませました。
こうして、ようやく手に入れることができたのが、2台目となるいまのダブルシックスなんです。最初は見向きもしなかった妻が、最近はクルマに乗ってくれるようになったんですよ。乗ると喜ぶんですね。何だかんだいって(笑)。妻も、ダブルシックスのデザインや優雅な雰囲気が好きみたいです。
そうそう。ダブルシックスの販売店の店長さんは、実はレーシングドライバーでもあり、長男(元ベストモータリングの映像カメラマン)とはサーキットで会っていたみたいで、2人で盛り上がっていました。私も、不思議な縁を感じましたね。
──2人の息子から見た親父とは?
●長男・弘晋さん
ひとつの方向性を貫いて乗り続けていることと、世の中にこれだけ様々な種類のクルマがあるのに、飽きないのかなということでしょうか。本当にこのクルマが好きみたいですよ(笑)。
ウチは、小さい頃から出掛けるときはクルマだったんです。移動中、父が息子2人に向かってクルマの話しをするんです。当時、小学生だった兄と僕に向かって難しい話しをいっぱいしてくれたのを覚えています。確か、オートマとマニュアルの違いを力説していましたよ。
●次男・由真さん
僕もクルマが好きで、いまはシボレー・アストロに乗っていますが、ダブルシックスが故障したときは、父と一緒に修理していますよ(笑)。
──手に入れて良かった点、こだわり、苦労している点は?
●良かった点
・ずっと変わらず魅力的であることです。飽きることがありません。
●苦労している点
・経済的な負担が大きいことです。リッター3km/Lしか走りません。
・細かい故障が多いこと(特に電気系統)です。時間があるときに、次男はちょっとした修理を手伝ってくれるので助かっています。
●こだわり
なんといってもデザインとスタイル。このデザインでないと乗りたくないのです。このクルマを眺めているのが至福のときですね。
●6気筒(XJ6)と12気筒(ダブルシックス)の違いは?
静かさでいったら断然12気筒です。しかし、スタートダッシュや速さでいったら6気筒です。軽快な感じがします。どちらが好みかといえば、若い頃は6気筒エンジンの方がキビキビしていて楽しかったです。しかし、いまとなっては、穏やかな印象さえある12気筒の方がいいですね。エンジン音が静かなので、運転中でもラジオの音がよく聴こえるんです。
▲20数年のときを経ているとは思えないほど美しいコンディションを保った室内
▲ライトグレーの色合いが美しい革張りのシート。スカッフプレートにさりげなく"Daimler"の文字が
──予算抜きで、欲しいクルマBEST3は? (それと「アガリのクルマ」を教えてください)
1.テスラ・ロードスター
2.マイバッハ62
3.ブガッティ・ヴェイロン
──アガリの1台は?
結局、なんだかんだいっても、この「デイムラー・ダブルシックス」です(笑)
──小池さんにとって、愛車はどんな存在ですか?
「心の癒やし」でしょうか?
仕事柄、連休を取るのが難しいのですが、クルマの調子がよいときに、妻とゆっくり旅をしてみたいですね。
▲デイムラー・ダブルシックス エンジンスタート〜ブリッピング音
〜オーナープロフィール〜
お名前:小池 嬉久夫さん
年齢:71才
職業:飲食業・テナント業
愛車:デイムラー・ダブルシックス
年式:1993年式
ミッション:3AT
【取材協力】
カーリペア ダメル(次男・由真さんの会社です)
http://damele.net/
〒350-1327 埼玉県狭山市笹井1906-1笹井ハイツ1号室
TEL:0120-31-4403
[ライター・カメラ/江上透]
編集後記:
今回、美しいグリーンメタリックに塗られたデイムラー・ダブルシックスのオーナーさんを取材させていただきました。
スポーツカーが続いたオーナーインタビュー「輸入車一期一会」ですが、今回初めての4ドアセダンかつイギリス車になります。
※これまでの輸入車一期一会/オーナーインタビューはこちらをご覧ください。
ジャガーのグリーンというと、「レーシンググリーン」に代表される濃いグリーンを想像されるかもしれませんが、今回取材させていただいた個体は、青みがかったグリーンメタリックに塗装されていました。太陽光に当たると、まるで海面のような色合いになる美しいボディカラーが印象的でした。
このデイムラー・ダブルシックスは本文中のとおり、オーナーさんが出物がないか探しているときに、お二人のご子息が強力にバックアップしてくれたおかげで購入が実現したそうです。
しかも、オーナーさんが探していたのは1993年式。つまり、デイムラー・ダブルシックスのラストイヤーモデルです。
これも「クルマが人(オーナー)を選ぶ」という運命だったのでしょうか。
親父がクルマ好きだと、大抵は息子もクルマ好き。よくある話し…でした。
最近は、熱中しすぎている親父を、奥さんと一緒に冷ややかな目で見ている息子さんがいたり、反面教師としてまったく別の趣味に興味を示すことも少なくないようです。そもそも、のめり込む趣味がないということも…。
今回は、そんな風潮を一蹴する親子のエピソードです。
小池 嬉久夫(こいけ・きくお)さんと2人の息子さん。そして、イギリスが誇る名車をご紹介いたします。
──まずは、小池さんのお仕事について聞かせてください。
飲食業・テナント業を営んでいます。
30才で会社員を辞め、ふとしたきっかけでアメリカの日本大使館に勤務していたシェフが始めた店で修行し、45才で居酒屋をオープンしました。26年経った現在も、アットホームな雰囲気を心掛けながら夫婦で切り盛りしています。開店当時に赤ちゃんだった子が大きくなって、いつのまにか、親子2代で飲みに来てくれるお客様もいらっしゃいます。
──輸入車に乗ろうと思ったきっかけとは?
会社員だった25才のときのことです。寒い日の出勤途中に、グリーンのジャガーが私の横を走り抜けて行きました。それまでもジャガーの存在は知っていたんですが、「なんて優雅なクルマなんだろう。素敵だなあ。いつか必ず乗ってみよう」と心に決めた瞬間でもありました。
▲最初に手に入れたジャガーXJ6。長男の弘晋さんが撮影
それから20年後、45才のときに、いまの居酒屋を開業したときに念願だったジャガーXJ6を手に入れました。25才のあのときから、ある程度の年齢に達したら絶対にジャガーに乗ろうと決めていたんです。
▲このXJ6の写真は、忘れられない1台として、常に枕元に飾ってあるそうです
このジャガーXJ6は、妻には相談しないで購入しました(笑)。当時高校生だった、クルマ好きの長男と2人で都内の販売店に行き、購入を決めました。納車のときは、自宅ではなく私の店に持ってきてもらったんです。遠くから、ブルーのXJ6が近づいてくるわけですよ。改めて、惚れ惚れしました。とうとう来たか!と。嬉しかったですね。結局、このXJ6には6年くらい乗りました。
その後、12気筒モデルにも乗ってみたいという思いが募り、XJ6を長男と同様にクルマ好きの次男に譲り、1台目のデイムラー・ダブルシックスを手に入れたんです。当時はインターネットがありませんでしたから、雑誌で売り物を見つけては、お店の営業時間後に、早朝(寝る前)にクルマ屋さんへ行って眺めていました。
──現在の愛車を手に入れるきっかけとは?
1台目のダブルシックスは7,8年乗ったのですが、調子が悪くなってしまい、泣く泣く手放すこととなりました。
2台目となるいまのダブルシックスを手に入れるまでのあいだ、2年ほど空白の期間があったんです。「またいつか、ダブルシックスが欲しいなあ」と思う日々を過ごしましたね。
▲ディーラーから送られてきた、デイムラー・ダブルシックス最終モデルのDM。いまも大切に保管しているそうです
しかし、このクルマは修理代が掛かることを妻はよく知っていましたから、もう一度手に入れたいといえば間違いなく反対されるのは分かっていました。そんなこともあり、欲しいという気持ちは常にあったんですが、なかなか次の一歩を踏み出せずにいました。
▲現在でも高い人気を誇る、ダブルシックスの最終モデル。クルマだけでなく、DMも、いまとなっては貴重な一品
──2人の息子が購入をアシスト
▲左:次男・由真さん、中央:嬉久夫さん、右:長男・弘晋さん
親父がもう一度ダブルシックスを手に入れたいと思っているのは、妻はもちろん、2人の息子もお見通しだったんでしょうね。
ある日、次男が「お父さん、インターネットでいいダブルシックスを見つけたよ」といってきたんです。パソコンの画面を凝視している私に向かって「僕が買ってあげるよ」といってくれたんでねす。確かに程度は良さそうでした。善は急げということで、仕事の都合で行けない次男に代わり、長男がクルマを飛ばして関東〜関西日帰りの強行軍で連れて行ってくれたんです。
このダブルシックスは、ガレージ保管されているというだけあって程度抜群でした。「キング・フィッシャー・ブルー」という名の美しいボディカラーも気に入りました。現地で実車を観ながら購入しようかと迷っていたとき、次男が「お父さん、僕が買ってあげるよ」と申し出てくれたことを思い出しました。確かにそれはありがたいけど、息子にクルマを買ってもらうのもなあ…という気持ちもありましたので、ひとまずこの日は帰路につきました。
とんぼ返りで関東に戻ってきて、息子2人と「どうやって妻を説得するか」の作戦会議を開き、その夜、説得を試みました。しかし、妻の回答は「ノー」でした。その場は仕方なく引き下がりましたが、眠れぬ夜を過ごしましたね。
結局、翌朝になっても、やっぱり諦めきれないわけです。寝ている(はず)の妻に「お願いだから買わせてください」と頼み込みました。案の定、妻の返事は「ノー」です。ここまでくると、こちらも必死です。正座してもう一度頼み込みました。すると「自分のやりくりできる範囲でならやってください。もう私は何もいいません」と返してきました。とにかく、(たぶん)許しを得たのだろうと解釈して、すぐに購入の手続きを済ませました。
こうして、ようやく手に入れることができたのが、2台目となるいまのダブルシックスなんです。最初は見向きもしなかった妻が、最近はクルマに乗ってくれるようになったんですよ。乗ると喜ぶんですね。何だかんだいって(笑)。妻も、ダブルシックスのデザインや優雅な雰囲気が好きみたいです。
そうそう。ダブルシックスの販売店の店長さんは、実はレーシングドライバーでもあり、長男(元ベストモータリングの映像カメラマン)とはサーキットで会っていたみたいで、2人で盛り上がっていました。私も、不思議な縁を感じましたね。
──2人の息子から見た親父とは?
●長男・弘晋さん
ひとつの方向性を貫いて乗り続けていることと、世の中にこれだけ様々な種類のクルマがあるのに、飽きないのかなということでしょうか。本当にこのクルマが好きみたいですよ(笑)。
ウチは、小さい頃から出掛けるときはクルマだったんです。移動中、父が息子2人に向かってクルマの話しをするんです。当時、小学生だった兄と僕に向かって難しい話しをいっぱいしてくれたのを覚えています。確か、オートマとマニュアルの違いを力説していましたよ。
●次男・由真さん
僕もクルマが好きで、いまはシボレー・アストロに乗っていますが、ダブルシックスが故障したときは、父と一緒に修理していますよ(笑)。
──手に入れて良かった点、こだわり、苦労している点は?
●良かった点
・ずっと変わらず魅力的であることです。飽きることがありません。
●苦労している点
・経済的な負担が大きいことです。リッター3km/Lしか走りません。
・細かい故障が多いこと(特に電気系統)です。時間があるときに、次男はちょっとした修理を手伝ってくれるので助かっています。
●こだわり
なんといってもデザインとスタイル。このデザインでないと乗りたくないのです。このクルマを眺めているのが至福のときですね。
●6気筒(XJ6)と12気筒(ダブルシックス)の違いは?
静かさでいったら断然12気筒です。しかし、スタートダッシュや速さでいったら6気筒です。軽快な感じがします。どちらが好みかといえば、若い頃は6気筒エンジンの方がキビキビしていて楽しかったです。しかし、いまとなっては、穏やかな印象さえある12気筒の方がいいですね。エンジン音が静かなので、運転中でもラジオの音がよく聴こえるんです。
▲20数年のときを経ているとは思えないほど美しいコンディションを保った室内
▲ライトグレーの色合いが美しい革張りのシート。スカッフプレートにさりげなく"Daimler"の文字が
──予算抜きで、欲しいクルマBEST3は? (それと「アガリのクルマ」を教えてください)
1.テスラ・ロードスター
2.マイバッハ62
3.ブガッティ・ヴェイロン
──アガリの1台は?
結局、なんだかんだいっても、この「デイムラー・ダブルシックス」です(笑)
──小池さんにとって、愛車はどんな存在ですか?
「心の癒やし」でしょうか?
仕事柄、連休を取るのが難しいのですが、クルマの調子がよいときに、妻とゆっくり旅をしてみたいですね。
▲デイムラー・ダブルシックス エンジンスタート〜ブリッピング音
〜オーナープロフィール〜
お名前:小池 嬉久夫さん
年齢:71才
職業:飲食業・テナント業
愛車:デイムラー・ダブルシックス
年式:1993年式
ミッション:3AT
【取材協力】
カーリペア ダメル(次男・由真さんの会社です)
http://damele.net/
〒350-1327 埼玉県狭山市笹井1906-1笹井ハイツ1号室
TEL:0120-31-4403
[ライター・カメラ/江上透]
編集後記:
今回、美しいグリーンメタリックに塗られたデイムラー・ダブルシックスのオーナーさんを取材させていただきました。
スポーツカーが続いたオーナーインタビュー「輸入車一期一会」ですが、今回初めての4ドアセダンかつイギリス車になります。
※これまでの輸入車一期一会/オーナーインタビューはこちらをご覧ください。
ジャガーのグリーンというと、「レーシンググリーン」に代表される濃いグリーンを想像されるかもしれませんが、今回取材させていただいた個体は、青みがかったグリーンメタリックに塗装されていました。太陽光に当たると、まるで海面のような色合いになる美しいボディカラーが印象的でした。
このデイムラー・ダブルシックスは本文中のとおり、オーナーさんが出物がないか探しているときに、お二人のご子息が強力にバックアップしてくれたおかげで購入が実現したそうです。
しかも、オーナーさんが探していたのは1993年式。つまり、デイムラー・ダブルシックスのラストイヤーモデルです。
これも「クルマが人(オーナー)を選ぶ」という運命だったのでしょうか。