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更新2019.12.29
歴代ポルシェ911をサーキットで乗り比べる至高のひととき『CLASSIC PORSCHE PREMIUM DRIVING』
細谷明日葉
「最新のポルシェは最良のポルシェ」というフレーズだけならばカーライフのなかでもたびたび耳にすることがありますが、歴代全モデルを乗り比べたことがある人は、自動車評論家やよほどのマニアでもない限り、そうはいないのではないかと思われます。
さて、このたびそんな歴代911のなかから厳選された5台を乗り比べちゃおう!という願ってもみない機会に恵まれましたので、その模様をお伝えいたします!
進化をたどるドライビングプレジャー、5台のラインナップとは?!
今回『CLASSIC PORSCHE PREMIUM DRIVING』が開催されたのは、天候もなんとか曇りでとどまった2019年12月19日(木)。
貸し切り状態の筑波サーキット・コース1000にて、じっくり堪能させていただくことができました。
車両ラインナップは…
*911 (1966年式/4MT)
*930 Slant Nose USspec. (1987年式/4MT)
*930 Speedster (1989年式/5MT)
*964 CARERRA RS (1992年式/5MT)
*996 CARERRA (2003年式/5AT)
どれもオリジナルコンディションという、垂涎モノな面々。
すべて主催のInter-Upさま所有の貴重なクルマたち。
ペースカー付きで安全な速度域を保ちつつではありますが、素人玄人問わず自らステアリングを握らせてくださるとは、なんとも太っ腹な心意気!
(この日の準備のために前日20時頃までメンテナンスに追われていたそうで、いやはや本当にありがたい限りです…)
これら5台を10数名の参加者さんで走行表どおりにローテーションし、1台ごとに約10分刻みの走行枠でコース1000を4~5周ほど回ります。
▲まずはブリーフィングからスタート
フラッグやウィンカーの出し方など、ルール説明もしてくれるので、サーキット初心者でも安心です。また、ヘルメットとグローブの貸し出しもあり、長袖長ズボンさえあれば気軽に参加できるのも嬉しいポイント。
ゲストにはプロドライバーの丸山浩さんもいらしてくださいました!
全体の様子は後ほどご紹介するとして、まずは独断と偏見による試乗インプレッション(もどき?)からまいりましょう!
元祖を知らずして911は語れず?!911(1966年式/4MT)編
まずこれだけは断言できます…筆者は日頃そこまでクラシックカーに乗る機会がないので、このあたりの年式の扱いに関してはほぼド素人!
…であるにも関わらず、幸か不幸かよりにもトップバッターでいわゆる「ナローポルシェ」のコックピットに身を沈めることになろうとは。
現代のクルマとは仕様の異なる、レザーのフラップが付いたシートベルトをスタッフさんに手伝ってカチャカチャ締めてもらいます。
シートポジションを一番前まで出したりと、このあたりはいつもの儀式同様。
身長166cmの筆者、腕ピン脚ピンは好みじゃないので、適度に関節が曲がるくらいにしようと思うと一番前のノッチまでスライドさせるのがベストでした。
(その他モデルも最前がいちばんしっくり)
さて1速に入れようと、パターン記載のないシフトノブをクイっとやると、なんとバックしかけたではありませんか…(笑)。
「おぉ!手前がローか!」と慌てて一番左手前に持ってくるも、最初はなかなか一発でギアが入ってくれませんでした。
たまにちょっとギアが入らないなんてことは、別のクラシックカーでも経験済みなので、何度かニュートラルと行き来させた末ようやく噛んだ感を確認。
ややミート幅が狭いかと思しきクラッチも、ピットという平地であればなんのその、ココだというところでナローくんが今にも走りたそうな素振りを見せてきます。
そしてこれまた不慣れなオルガンペダルでスロットルを開け、いざコースイン!
「ポルシェで、911で、しかも古い!」と緊張していたのも最初だけ、走り出してしまうととても良い意味で普通。年式も年式だし、いたわってあげないといけない面はありそうですが、すぐさま『クルマとしてあるべき姿』を見せつけてくれるナローポルシェ。
ステアリングはちょっとバスやトラックみたいに大径で、腕のアクションもやや大きくなるのが大変ですが、タイトなコーナリングもまるでコマのようにクルリ。
そして背中から聞こえる空冷フラット6サウンドが、心地よくも愛らしくも感じられるんです!
(パワステがないから、かえって大径ハンドルの方がラクってことになるのかな…?このあたりは日々ノンパワステ車に乗っているのでよくわかりません…)
「ナローって、こんなにもキャラクタリスティックなのかぁ!なんてカワイイ子なんだろう!!」
レトロで丸目で、それはもちろん見た目もカワイイですよ。でもそれだけじゃない。こんな“今日いきなり乗りました”みたいなドライバーにも、ちゃんとインフォメーションを伝えてくれて、人に寄り添ってくれる。そして人もクルマの鼓動や挙動を感じられて、切磋琢磨しながらともに走る…これぞ『クルマとしてあるべき姿』。
加えて座り心地の良いシートに、後席まで完備、シンプルな五連メーターも実に視認性がイイ。
欠点を探す方が難しいレベルですが、現代目線で言うなれば、ブレーキがノンサーボなので今時のクルマの感覚で踏んではいけないことと、シフトストロークが長いこと、あとは助手席側にサイドミラーがないことくらいでしょうか?それでも搭乗員がドライバー1人である分には、右後方の視界も広いので、大して困ることもなさそうです。とにかくすべてが愛嬌で済んでしまう程度(笑)。
実際に維持するとなると、もしかしたら困難な場面に出くわすこともあるのかもしれませんが、今回のように元気に走る姿を堪能した限りでは、911シリーズの礎(いしずえ)がここまで完成していたからこそ、今日まで世界中で愛され続けているのだと実感しました。
そしてまた、初代ナローに執着するファンが多いのも納得です!
どっかんターボがリビドーを刺激する!930 Slant Nose USspec.(1987年式/4MT)編
時代は進み、年式が筆者の生まれ年に近付いてまいりました。
他の参加者さんの走行中、なにやら「パパパーーーーン!」と猛烈にアフターファイア音をさせている個体があるなぁと見ていたら、その犯人はこの子。
930の中でもかなり生産台数が限られた、リトラクタブルフェイスのフラットノーズ(スラントノーズ)です!
初代と比べてまだ決して短くなったとは言い難いストロークではありつつも、コクコク感が向上したような気がするシフトフィール。
ミッションそのものが現代的になってきたためか、扱いやすさはナローポルシェから確実に進化を遂げています。
コックピットまわりの質感もだいぶ平成のクルマに近付きましたが、初代を彷彿とさせるレイアウトは健在。
さてこの約300馬力を叩き出す剛腕フラットノーズくん、めちゃくちゃどっかんターボ!!
死語となって久しいこの言葉、筆者も免許を取得しマイカー所有の頃合いとなったときには、もうすでに新車の世界にはないも同然のシロモノでした。
あまりの刺激の強さに、頭のてっぺんからバーンと花が咲いたような心地にさせられます!もはや俗世から別フェイズへぶっ飛んでしまった感!クルマの加速がこんなに官能的でよいものか?!
…と、とにもかくにも言葉で表しがたい快感が訪れるのは、記憶の限りではおそらく4000rpm前後くらいからだったかと。
この辺で!急激に!背中をどかーんと押されるような加速感がやってくるわけです!!
そしてぐわっと踏み込んだアクセルを戻した際の、パーン!と弾けるサウンドもたまりませぬ…。
一度味わったら病みつきになってしまう、「リビドーに直撃する」という表現がふさわしいかもしれません。
ドンピシャ世代で911のターボモデルに憧れを抱いた方々…さぞかし刺激的な青春時代をお過ごしになられたことでしょう(笑)。
いやはやとてつもないモノの味を占めてしまった気が…(汗)。
今でもあのゾクゾク感が忘れられません。
「な、なんだったんだあれは…えへへへへ」。
可能性を秘めたニューエイジ!930 Speedster(1989年式/5MT)編
続く3台目、形式としては先のフラットノーズと同じ930ですが、こちらはNAのスピードスター。2000台限定生産されたオープン2シーターであり、さらにこちらはターボルックと呼ばれるワイドボディをまとっています。
今回はコース走行ということで幌を閉めた状態でしたが、スピードスターならではの外観のひとつとして、他の930よりもフロントガラスが寝そべっている点があげられるでしょう。
前項フラットノーズはとにかくどっかんターボにシビれてしまい過ぎたので、ここでは初代911ナローと930の比較にも着目してみたいと思います。
コックピットまわりは同世代のフラットノーズとほぼ同一、座席の前後もこの当時としては贅沢装備である電動式なのも一緒ですが、唯一異なる点と言えば、ウィンドウがクルクルハンドルを採用して軽量化に一躍買っているところ。
また、930末期まで4速のままだったターボモデルとは異なり、NAモデルは5速に進化。
さらに89年式のこの子には、ゲトラグ製G50ミッションが搭載されています。
そして感じたこと。
「フラットノーズ・スピードスターともに、ナローからたった1世代過ぎただけなのに、なんだかめざましい進化を遂げているのでは…?」
安全性能向上にともなってビックバンパー化こそしたものの、見た目からくるレトロ感は健在なはずなのに、ドライビングフィール・装備ともどもほとんど犠牲にしていません。
エアコン(もしかしたら経年で不調な個体もあるかもしれないけど)は付いているわ、椅子は電動スライドだわ、ロングストロークとはいえ的確にギアは決まるわ、ブレーキタッチは軽くなったわ…あ、あとハンドリングも軽くなっている!
エンジンがSOHCと聞けば、やっぱり旧式なクルマなのだとは思えますが、ナローの頃と比べて明らかに、クルマの方が人に寄せてきている感が強いんです。
けれど決してつまらなくなったというわけではないことが、コースを走らせているとわかります!
とりわけこのスピードスター、コーナリング中にタイヤが鳴るシーンが幾度かありました。
それでもヒヤッとさせられるようなことはなく、あくまで「あぁ滑り気味だなー」程度。相変わらずコマのようにくるんと曲がるし、ピーキーな挙動はないのでスキール音がしても平常心。
これが930の個性なのか、スピードスターならではなのか、はたまたタイヤの特性なのかまではわかりませんが、高速コーナーを飛んでみたらさぞかしドラマティカルな運動性能を見せてくれるのではないでしょうか?
また、ミッションが5速化したことにともなって、よりオイシイ部分を使い分けて走らせやすくなった点も高評価。
せっかくのスピードスター、ぜひオープン状態でも走らせてみたいですね!
すべてに合点がいく優等生!964 RS(1992年式/5MT)
筆者にとって、子供時分のおぼろげな記憶の中にあるポルシェというと、この“濃いピンク色”のクルマでした。
後々それが「ルビーストーンレッド」というボディカラーだと知ることになるのですが、クルマに興味がわくまで漠然と”ポルシェ”と認識していたモノはまさにこの型、3代目911である964。
さまざまな技術のアップデートにともなって、過去2世代と比べればややポッテリした感も否めませんが、リアスポイラーの電動化など、当時では斬新な手法でエアロダイナミクスに貢献。初代から並べてみても、お顔立ちはしっかりナローの系統を受け継いでいます!
なかでもひときわスパルタンだと注目されたカレラRSは、ベーシックモデルではエアコン・パワステ・オーディオ類を撤去(今回の車両には後付けの1DINオーディオが組まれていました)、シートはレカロ製のフルバケ、ウィンドウもクルクル(手動)式で、ドアノブにいたっても紐を引っ張る方式と、軽量化に力を注いでいることが見てとれます。
そこまで徹底しながらも、ちゃんと座面・シートベルト・ドアハンドルをボディカラーとコーディネートしていたり、視覚的な楽しみを犠牲にしないところがまたポルシェのニクいところ。
さて“クラシック”から“ネオクラ”の領域?まで911の軌跡をたどってきたわけですが、もうこのあたりになると筆者の緊張もどこへやら。
それほどまでにデキが良いのです、このRS!
何がいいのかと申しますと、ずばりクルマとしての在り方のバランス。
さまざまな快適装備を削ったうえでも、乗り手に多くを強いることがない。それでいて、ドライバー自ら操る愉しみをしっかり残してくれています。
冬場のサーキット走行なのでエアコンレスなのはどうでもいいとして、パワステがなくともさして重さを感じません。むしろスッカスカのハンドリングよりもレスポンスが伝わってくるので操りやすい。
最初にナローで味わった、あのコマのようなコーナリングもしっかり受け継ぎ、そしてサウンドの心地よさも旧モデルほどではないにせよ健在!
…であるにも関わらず、公道仕様車としてのお役目もしっかり果たし、ゆっくりの時はいたってジェントル。でも本気になれば獣が牙を剥くこのメリハリが秀逸です。
圧倒的なラクチンぶりを求めるならば、もちろん以後の911やティプトロには適いませんが、「すごく古い個体はちょっと心配だけど、それでもクルマに乗せられているだけじゃつまらない!でもってポルシェと言えば空冷でしょ!」と思う層にはダントツおススメな964。
エアコンがないと困る方はキットを組むか、快適仕様のツーリングパッケージに乗るか、その他のカレラをどうぞ(笑)。
原点の味を保ちつつ、とりあえず911ワールドがどんなものか、触りだけでも気になる人には、一番ベストなモデルと言えそうです。
新たなる刺客となりうるか?!996 CARERRA(2003年式/5AT)
さて残す1台は、993を飛ばして第5世代となる996。長きにわたって911のアイデンティティとされてきた、空冷エンジンと決別したニューフェイズモデルです。
アイデンティティといえば、フロントからのルックスもガラリとイメチェンされました。
今まで一貫してきた丸目ヘッドライトから、目頭の切り込まれた独特の涙型に変化。これには全世界のポルシェフリークが度肝を抜いたことでしょう。
この点以外は、真横からみた流麗ラインもそそるヒップも、ちゃんと911スタイルなのですが、水冷採用と相まって、とにかく今までとは何もかも違う雰囲気。
いつの間にやらドアにもランプが付いているではありませんか!
今回乗車したのは2003年式とほぼ最終形態、いわば完成形に近い996と言えそうです。
加えて今回試乗した5台のなかで唯一のAT、ポルシェ的に言うところの“ティプトロニック”。964時代に初めて導入された、トルコンATだけどちょっとMTっぽく遊べるよという嬉しい機構。
「オトコは黙ってマニュアルだ!」という声も聞こえてきそうではありますが、ここは「時代の流れ」と寛容にとらえるとして…(笑)。
筆者はこの日、自らによる走行体験だけでなく、プロドライバー丸山浩さんの駆る996カレラのナビシートにお邪魔させていただくこともできました!
「せっかく走るならとりあえずカチャカチャしたいよね!」と、まずはシフターの位置を確認。ステアリングに設けられたスイッチは左右どちらも同じ働きで、上がUPの下がDOWN。パドルではない形状が、慣れていないとややとっさに判断しにくいでしょうか。
タイムスケジュールに追われながらのコースインなので、詳しく機能を把握することはままなりませんでしたが、自分でシフトダウンをしても回転が上がると勝手にクルマがシフトアップし始め、ギア固定や完全手動化などのモードはないシステムかと思われました。
これは恐らく、ティプトロに限らずどのトルコンATのMTモードでも言えることですが、コーナー進入時のシフトダウンにはややタイムラグが目立つ…かな?
でもそれ以外のシフトアップなどは、普通に走行する分にはさほど神経質になる必要もないレベル。ティプトロ、結構優秀で楽しいです。
(ここでまた「オトコは黙ってマニュアルだ!」という声が聞こえるようなないような…筆者は一応生物学上♀です…)
まぁこのあたりは好みの問題もありますし、クルマの普及にAT化は必須ですからね。
しかしこの996カレラ、特筆すべきは驚くべき安定性!
丸山さんがちょっとやんちゃに走らせても、まったく速度感を感じません!
まるで「あぁ今自分はクルマに守られている…!」的な(笑)。
ちょうど良いロール幅と、ボディがしっかり1つの箱として成立しているからこそのフィーリング。
とりわけ最終型ということもあり、これぞ996型の真骨頂なのでしょう。
時代を越えて初代から大きさもパワーも飛躍的に進化した996。
今では991・992が一世を風靡しておりますが、それもこの996の功績あってのことだと実感しました。
911が911である限り、それはホンモノなのですね!(相田み〇を風)
▲丸山さん自身がクルマなのでは?!と思うほど、のびやかで軽やかな走りを見せてくださいました!結構イイ感じに突っ込んでいるにも関わらず、トークも盛りだくさんな余裕のドライビング…。この域になるとフルバケを入れてホールド性を高めたいところ
歴代911、勝手に表彰式
それでは5台すべてのレビューを終えたところで、本項ではさらに独断と偏見に磨きをかけ、“勝手に表彰式”をおこなってみます。
(維持やら費用やらはさておいて、クローズドコースにおけるドライブフィール、および感覚値だけでジャッジ)
▲改めて今回のラインナップは…
左から
*911 (1966年式/4MT)
*930 Slant Nose USspec. (1987年式/4MT)
*930 Speedster (1989年式/5MT)
*964 CARERRA RS (1992年式/5MT)
*996 CARERRA (2003年式/5AT)
の5名様。
◎刺激が強すぎで賞
930 USspec.Slant Nose (1987年式/4MT)
現代のクルマでは到底味わえない、どっかんターボにシビれたい方は迷わずこの子!
◎ベストフレンドリー賞
911 (1966年式/4MT)
色々ローテクなところもあるけれど、クルマと対話している感はダントツナロー!
930 Speedster (1989年式/5MT)
次点は930型のこの子に決まり。オープン2シーターの気ままさが魅力。
◎万人におススメで賞
964 CARERRA RS (1992年式/5MT)
アイポイントの低さとガッチリした脚はまさに公道を走れるレースカー!操作性のバランスも良く、ポルシェを楽しく操ってみたいならぜひ!
996 CARERRA (2003年式/5AT)
次点はティプトロ搭載車のこの子でしょうか。初めてでも気後れすることなく乗れるのがいいですね。
◎カワイイで賞
911 (1966年式/4MT)
いつまでも眺めていたいシンプルでキュートな丸目。ボディが小さいところもイイ!
964 CARERRA RS (1992年式/5MT)
カラーがルビーストーンレッドだから…(笑)内装もオシャレスパルタン。
◎もし所有できるならほしいで賞
930 USspec.Slant Nose (1987年式/4MT)
完全にホレました…あのターボならではのワイドフェンダー、漆黒のボディからリトラクタブルライトを起き上がらせて、闇夜を駆け抜けたいです。
964 CARERRA RS (1992年式/5MT)
911らしさと世代の塩梅がちょうどいいと感じました!
◎恋人に乗ってほしいで賞
930 Speedster (1989年式/5MT)
屋根を開けて、あのダブルバブルカバーを付けてドライブに連れて行ってくれたら最高!途中で運転代わってってお願いしちゃう!
…以上、かなりの蛇足っぷりですが、911人に1人くらいの参考になれば幸いです(汗)
さいごに『CLASSIC PORSCHE PREMIUM DRIVING』についてご説明!
今回筆者が参加してまいりました『CLASSIC PORSCHE PREMIUM DRIVING』、こんなにも贅沢な体験ができちゃうスペシャルイベントだったわけですが、決してメディア・報道関係などを対象とした特殊なものではなく、事前申し込みをすれば誰もが911を堪能できるという志向の催しでした。
主催者であるInter-Upさまが珠玉の名車(しかもオリジナルコンディション!)を提供してくださって、われわれ参加者はタイムスケジュール上で割り振られたクルマに変わりばんこで乗るだけ、まさに至れり尽くせり!
ヘルメットとグローブのレンタルもあるので、「今日が初サーキット」っていう人でも無問題。
長袖長ズボンと、運転しやすい靴だけ着用してくればOKなんです。
▲ペースカーは991のカレラGTS!!常に先導車付き、追い越しナシなのでルールも簡単!コース1000はタイトなコーナーもありますが、ストレートが短く速度レンジが低いので、初心者の方でも落ち着いてドライビングに集中できます
▲空き時間には暖房の効いたパドック内でひとやすみ。ケータリングがいっぱい用意されているからランチの心配もありません
▲ヨコハマタイヤさんブースでは各時代のポルシェにピッタリなタイヤを展示
今回の参加費用は¥30,000(税別・筑波サーキットは入場無料)。
歴代ポルシェをサーキットで楽しめちゃうだけでも大いに価値がありますが、なんとプログラム一番最後にはフリー走行枠もあり、マイカーで普通のスポーツ走行をすることもできるんです!追加料金は発生せず、レンタル品のメットとグローブも引き続き利用可能。
その上タイミングが合えばプロレーサー丸山さんの助手席も体験できて、運がよければフリー走行時にもレクチャーしてもらえるかも…なんて、とんでもビックリコンテンツ!
▲イベント終了時には代表の倉田氏より、みごと5台を完走した証として表彰状授与がおこなわれました。謹んでお受けいたしますっ!
そんなInter-Upさま、今後はクラシックポルシェ以外の企画として、漫画『頭文字D』登場車種をラインナップした体験会も開催する予定なのだそう。
連載期間も長かったイニDですから、登場車両も数えきれないほどありそうですが…果たしてどんなクルマがチョイスされるのか、今後の活動からも目が離せません!
(ちらっとお伺いした話では、主人公のハチロクをはじめFD3S、S2000などの用意が決まっているとか…?)
もちろんポルシェ会も継続されるそうなので、今後の動向はぜひHPをチェックしてみてくださいね!
■CLASSIC PORSCHE PREMIUM DRIVING
https://gaccar.com/
*イベントに関するお問い合わせはInter-Up LLCまで直接お電話いただくかe-mailにて
e-mail:gaccar_info@inter-up.com
tel:03-4455-4707
*丸山さんが930スピードスターをレビューする動画があるのですが、シフト操作時の腕に要注目!たくましいスジがたまりませんね…眼福、眼福(と、変態発言。腕フェチの女性人口はかなり多いハズ…)
憧れのクルマは眺めているだけでも楽しいけれど、やっぱり乗ってなんぼと思えた1日でありました。
「最新のポルシェが最良のポルシェ」…これについては結局筆者の中で答えは出ず。
ただ1つ、素のモデルが優秀だったからこそ、今も911の名を冠したクルマが生み出され続けている…これだけは紛れもない真実でしょう。
▲964カレラRSを囲んでみんなで記念撮影。とっても楽しい1日でした!
▲参加者さんや関係者の方々の車両にも911の姿が。11月のクラポルパで出会った個体との再会もありました。世間は狭いものですね…
さて、筆者が今年お届けする記事はこれが最後となります。
読者のみなさま、良いお年をお迎えくださいませ。
令和2年もたくさんの方がステキなカーライフをエンジョイできますように!
[ライター・カメラ/細谷 明日葉]