
週刊中年フライデー
更新2019.03.17
自動車漫画の先駆けは「レース」漫画だった?時代の変化とともに移りゆく自動車漫画の魅力

山本 圭亮
ここは、某県の「週刊中年フライデー」編集部。編集長と星野くんのデコボココンビが編集会議中であります。ちょっと覗いて見ましょう!











………何年たっても相変わらずの茶番劇は、ほっとき説明しよう!
自動車漫画の先駆けは「レース」漫画だった?
やはり当時は、「F1」と言うカテゴリーは遠い存在で、何カ月前かの結果を雑誌で知らされる程度でした。テレビ中継もニュースにさえもあまり登場しなかった中で「週刊少年サンデー」に連載された「村上もとか」先生の「赤いペガサス(1977年)」がやはりレース漫画の先駆けだったでしょう。
また、その2年前に「週刊少年ジャンプ」で連載開始された「池沢さとし」先生の「サーキットの狼(1975年)」が自動車漫画の元祖と言われていますが、こちらでも何回も紹介させていただいたので説明するまでもありませんね。タイトルのとおり、公道→サーキットに内容が変化して行きましたが、初めから構想があったことがタイトルからも伺われます。TVでも「マシンハヤブサ(1976年)」「アローエンブレムグランプリの鷹(1977年)」等が同時期に放映されていたことも「レース=車漫画」と言う図式だった事が伺えるかも知れませんね。そういえば、「ルパン三世(1971年)」の第1話もレースシーンからのスタートでしたね!
自動車漫画は身近に?「公道レース&チューニング」のカテゴリーへ!?
レースへの憧れが、時代と共に身近になって来ると同時に、漫画は意外な方向へ向かって行ったような気がします。それが「次原隆二」先生の「よろしくメカドック(1982年)」や「楠みちはる」先生の「湾岸ミッドナイト(1990年)」、「しげの秀一」先生の「頭文字D(1995年)」等身近にある日本車をチューンして戦うと言う内容になっていきます。そしてこの時代が、若者にとっても自動車社会が元気だったころではないかと思います。
実際、旧車のイベントに行くとこの時代の漫画内の車両をレストアし、実際に走っていらっしゃるオーナー様に多々お会いします。この時代のクルマたちの人気が伺われる証ではないでしょうか?
自動車漫画は多岐に広がりを…
「競う事=自動車漫画」と言う概念が強かった自動車漫画ですが、時代の変化に影響されつつ多様化していったように思えます。その最もたるものが「西風」先生の「GTroman(1988年)」だったのかも知れません。車1台に対してその車にある人の「想い」や「思い出」、時には「喜び」や「哀しみ」までも描いてしまう物語は、自動車漫画でありながら、もはや「ファンタジー」の要素までもっていたような気がします。そして、車名がタイトルにつき、その車を中心とした漫画も登場してきます。「麻宮騎亜」先生の「彼女のカレラ(2004年)」や「なかがわひろき」先生の「僕のMINI(2009年)」などは、そのオーナー達にも影響を与えたと思います。
このように「サーキットの狼」が連載されてから約45年。時代とともに色々なアプローチから自動車漫画やアニメが作られています。それは、自動車が沢山のメーカーがあり、デザインがあり、性能があるのと同じではないでしょうか?自分のライフスタイルにあった自動車をチョイスするように、自分の好きなジャンルの自動車漫画をチョイスして楽しんでいただきたいです。







CL CARSでも、2019年3月16日(日曜日)から珠玉の名車達が登場する新作クルマ漫画「ガレージG・S・O〜外車王と呼ばれた男達〜」が連載スタート。ぜひチェックしてみてくださいね。
「第1話エリーゼのために」
[ライター/山本圭亮 アイキャッチイラスト/なかがわひろき]