ライフスタイル
更新2017.07.17
クルマ趣味における、インターネットが可能にした10のこと
松村 透
ホンの一昔前までは夢物語だったものが、いつのまにか日常のひとつとして当たり前に溶け込んでいることがいくつもあります。
1.実車を見ないでクルマを購入する
▲いわゆる「見ないで買い」です。海外から輸入するクルマなら致し方ないにせよ、日本の中古車検索サイトなどで見つけたクルマの画像だけで判断して購入するケースも珍しくなくなりつつあります。筆者も「納車日が初対面」という中古車が過去にありました
2.動画による未知との遭遇
▲貴重なレーシングカーのオンボード映像や海外のローカルな動画をはじめとするレアな映像が、自宅や移動中など、パソコンやスマートフォンなどで手軽に観られるようになりました。動画がきっかけとなり、デザインや成り立ちではなく「音で惚れて」クルマを購入するケースがあるかもしれません
3.情報の共有
▲インターネットが普及したことで「横の繋がり」が強固なものになったのは確かです。見ず知らずの他人でも、本当に事細かに一緒に調べてくれたり、悩んでくれたり、励ましてくれたり…。ありがたいお話しです
4.情報の検索
▲クルマの部品、故障要因、さまざまな動画やニュースリリース、値引き情報やブログ…等々。日本だけでなく、世界のありとあらゆる情報が得られる時代になりました。国内外のモーターショーの情報がリアルタイムで観られるようになったのもインターネットがあればこそです
5.部品の調達
▲補修部品はもちろん、カスタマイズのパーツにいたるまで。特に一般ユーザーはこの恩恵を受けているのではないでしょうか
6.オンラインショップの存在
▲素早く簡単に。そして、深夜に猛烈に物欲が抑えられなくなって、いても立ってもいられなくなったとき、オンラインショップの前で即買いしてしまった…そんな経験もあるのではないでしょうか
7.ネットオークションの存在
▲ヤフーオークションやebayなど、個人が所有しているレアアイテムを入手できるのがネットオークションの強みでしょう。特に旧車オーナーにとってはときに心強い存在です。Yahoo!かんたん決済やPayPalなど、一度登録してしまえば購入の手間も省けるのもありがたいですね。ご利用は計画的に…
8.SNSの存在
▲かつては限られた世界だったものが、パソコン通信、メーリングリスト、mixi、Facebook、LINE、Instagram…等々。次々に新しいサービスが生み出されています
9.オフ会の開催
▲この20年くらいで、オフ会という言葉もかなり浸透したように思います。住んでいるエリアや世代、職業を超えて、インターネット上で知り合った同じ趣味の仲間が集うことが、気がつけばごく日常の光景になったと思いませんか?
10.新たな仲間との出逢い
▲個人的にはやはり、インターネットがあったからこそ得られた最大の財産はこれに尽きます。どんなに欲しいクルマを手に入れても、一人では楽しめないからです。喜びも悲しみも分かち合える仲間がいればこそ楽しめる世界だと信じています
筆者がインターネットという言葉を聞き始めたのは1995年頃だったと記憶しています。ウィンドウフィルムを施工するショップでアルバイトをしていたとき、移動の際はいつもラジオ番組(主にFM)を聴いていました。そこでインターネットという聞き慣れないキーワードを頻繁に耳にするようになったのです。
その翌年に、近所に住む親友が自宅のパソコンにインターネットを接続したからやってみる?と連絡があり、さっそく行ってみました。当時のブラウザーはNetscapeだったような…。「通信料が掛かるからあまり長い時間は使えないんだ」と親友が説明している内容を理解していたかは微妙ですが、検索するといろいろな情報が表示されることに感激した記憶があります。
その翌年、前述の親友に見立ててもらい、秋葉原でアウトレット品のパソコンを購入しました。自宅でもインターネットが見られる環境になりました。当時は回線速度も遅かったため、いまのように動画を快適に観られるような時代ではありません。また、現在のようにまだ常時接続ではなく、夜11時〜翌朝8時までは事実上インターネット使い放題な「テレホーダイ」までは、気軽にインターネットには繋げなかったのです。さらに、夜11時になると一斉にインターネット接続を始めるので、回線が遅くてまともにホームページが観られないなんてこともありました。
インターネットのお陰で非常に便利になった反面、さまざま問題が起きるようになったのもまた事実です。筆者もいろいろな失敗を重ねていまがあるように思います。
いまや、カレントライフ関連のアクセスの多くがスマートフォン経由です。10年後にはパソコンというもの自体が過去の産物になっているかもしれません。
[ライター/江上透]