ライフスタイル
更新2018.02.17
愛車を取材して欲しい方に知って欲しい5つのこと
松村 透
確かに、何らかの基準や条件はあると思います。実際にこの仕事をしていて感じることは、取材する媒体や企画などで変わるので「これだ!」といい切れるものはないように思います。
ただ、そのなかでも少しでも確率を上げる方法はあります。自分の愛車を取材して欲しい、何らかの記念にしたい…等々、そんな思いを持っている方の参考になればと思います。
1.必ずしも、限定車や希少車が鉄板というわけではない
確かに、限定車や貴重なクルマが記事になりやすいのことは確かです。しかし、意外に思われるかもしれませんが、取材対象車が必ずしも限定車や希少車である必要はありません。例えば「人気のあるクルマだけど、選ぶ人がほとんどいなかった希少色」も充分に取材対象となります。あとは(あまりよい表現ではありませんが)不人気車にも需要があります。「不人気車=あまり売れなかった」わけです。発売が10年早かったクルマを取材したいとき、思わぬ形でスポットライトを浴びる可能性もあります。
2.イベント会場やオフ会などで取材依頼が掛かりやすくなるには?
各自動車媒体や記事を寄稿するライターさんがクルマのイベント会場に足を運び、取材活動を行っているケースがよくあります(もちろん、筆者も行っています)。そこで、実体験を基に、どうすれば取材される確率があがるのか?その方法をまとめてみました。
●あらかじめナンバーを隠しておく
撮影したクルマを記事にする場合、ほとんどのケースでナンバープレートを隠す処理を行っています。「ナンバーを隠さずそのまま公開してもいいのでは?」といったコメントが寄せられることもありますが、オーナーさんへの配慮(多くの方が心情的に自分の愛車のナンバーを公開してほしくないであろうという前提で)もあり、隠すことが暗黙のルールになっている現状があります。
しかし、取材日から公開日まであまり時間がないケースも少なくありません。何十台も取材した場合、1台ずつナンバーを隠す作業だけでも結構な時間が掛かります。そこで、オーナーさんが自ら作成したナンバープレートカバーがあるだけで本当にありがたい…というのが、(怒られそうですが)実は本音だったりします。
●取材okの意思表示をしておく
イベントやオフ会に参加しているからといって、すべてのオーナーさんが取材okとは限りません。例えば、色違いで同一のクルマが並んでいるとしたら…?取材okと意思表示がされているオーナーさんに声を掛けてしまう場面もあります。特に限られた時間のなかで1台でも多く「撮れ高」が欲しい場合はなおさらです。フロントガラスに「取材大歓迎」とA4サイズの紙に手書きでメッセージがあるだけでokです。
●できるだけクルマの側にいる
これはなかなか難しいとは思うのですが…。「ものすごく取材したいんだけど、オーナーさんが見当たらない!」というケースが本当に多いんです。かといって、いつ取材に来るか分からない相手を待ち続けるのは耐えがたい苦痛だと思います。例えば、折りたたみ式テーブルを持参してのんびり待つのもひとつの手ですし、「すぐに戻ります!」といった書き置きを残しておいてもいいかもしれません。「取材okの意思表示+すぐに戻ります!」の書き置きがあれば、さすがの取材チームも気に留めてくれる可能性も高まります。
3.紹介:友人や知人に、自動車関連のライターさんがいる人に頼んでおく
どれほど愛車に手間を掛けていたとしても、存在を知られていなければ、取材対象車として取り上げてもらえません。そこで、友人や知人で、自動車関連のライターさんがいる人に「いつでも取材ok」と伝えておけばオファーの確率もあがります。取材させていただく側の経験上、「Aさんならこんなにクルマを大事にしているし、本人も喜んで協力してくれると思いますよ!」といった具合に、紹介は本当にいい結果を生むことが多い気がしています。
4.自らエントリーする
いわゆる「自薦」です。直球な方法ではありますが、その分、効果が期待できることもあります(CLでも、ご連絡いただいたことがご縁となり、オーナーインタビューが実現したケースもあります)。
1.気になる媒体に直接電話やメール等で連絡する
2.公式Facebookページ等に直接コメントしてみる
3.SNS等で「取材大歓迎」とアピールする
いつ出会えるか分からない取材チームとのタイミングにもやもやするくらいであれば、思い切って直接取材して欲しい媒体に連絡をしてみてください。もちろん、お住まいの地域やタイミングによってすぐに実現できるとは限りませんが、取材する側も常にネタ探しに奔走していることが多いのです。試してみる価値はあると筆者は考えます。
5.結論:では、どういうクルマが取材対象車となりうるのか?
一概にはいえませんが「今の愛車が好き過ぎてヘンタイ扱いされている」くらいの方がいいかもしれません。もちろん、誰もがうらやむスーパーカーを何台も所有しているガレージを自慢したいというケースもありです。
その理由として「記事を読んでくださる方にいかに共感してもらえるか?」が重要だったりします。そのあたりのさじ加減が難しいのですが、クルマを大切にしている方が、取材させていただく側としても興味深いお話しを伺えることが多い気がします。
[ライター・撮影/江上透]