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ドイツ現地レポ

更新2023.11.22

ドイツ現地のBMW iシリーズからみる、電気自動車の未来とは?

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中込 健太郎

都内では最近ちらほら見かける機会も出てきたBMWの電気自動車。日本ではまだまだせいぜいi3が主流で、i8はそろそろ納車がスタートされ始めた頃でしょうか?さすがにドイツでは、i8も既に相当の台数が走っているようですね。

(編集部追記:当記事は過去配信した記事の改定版です)

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

日本でのディーラーでの価格は1917万円。誰でも気軽に購入できるクルマではないですが、すでに1年待ちでは効かず、今からオーダーしても2年後になるとの説も飛び出すほど。確かに4700㎜程度でバッテリーも積みながら1500kgほどの車体を出力としてはEVの特性で走るクルマというのはどんな乗り味なのでしょうか。

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

おそらく興味があるのは私も、ドイツの人々も同じでしょう。一時テスラロードスターなどはありましたが、スーパーカー的な位置付のEVというのは今までなかったのではないでしょうか?スーパーカーというのは、確かにものすごい大きなエンジンで大きなパワー、またそういうエンジンが奏でるエグゾーストノート、そしてそれらを包む非日常感にあふれるデザイン、豪華な内装。そういったすべての存在で見る人を魅了する。それらすべてを含んでの魅力なのではないでしょうか。

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

想像してみてください。暗闇から音も立てずに今まで見たことのないデザインのクルマが煌々とヘッドライトをつけて目の前に滑り出てくるように現れたら・・・そう考えると(レンジエクステンダー:発電用エンジンを搭載してはいるものの)電気で高周波のモーターの作動音だけで走ることのできるこうしたスーパーカー、実際に乗ってみたいし見てみたいと思わずにはいられませんね。

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

あのBMW i8を目撃!ブラックカラーがカッコいい

続けて、BMW i3についてのレポートです。

BMW i3の試乗車、画像

BMW i3の試乗車、画像

日本にいて新車発表、ニューモデルリリース、その手の情報ばかり追いかけていると、非常に「木を見て森を見ず」ではないですが、こうしてドイツを代表するメーカーが発表したクルマの現地での広まり方を見ていると、BMWがこの時期にi8とi3を両方発表したことにも大きな意味を感じます。これからのパワーソースとして電気はいよいよ無視できないものであり、しかも単に環境配慮型の質素で何かを我慢するように選ぶものではなく、魅力的な商品力で競争していくフェーズに入ってきたという顕れだということを強く感じるのです。

BMW i3の試乗車、画像

BMW i3の試乗車、画像

だからi8と同様により普段の暮らし向きのクルマも、今までの3シリーズをお手軽に電気自動車にしたのではなく、(それでさえそこそこの台数は出るでしょうし、電気自動車の領域に対するメッセージ性は保たれたのだと思いますが)それ自体がとても個性的で居心地の良い、まるで次世代のタクシーキャブのコンセプトカーにでも乗ったかのような気にさせてくれる新しいデザインの自動車としてi3が発表されたことは大変興味深いことです。

BMW i3の試乗車、画像

BMW i3の試乗車、画像

全長4メートル強というのは絶対的にも使い勝手が良く、室内空間のカタチ大きさ、それを最大限に効果的に感じさせる窓の切り方、デザイン。正直これをガソリン車で出したとしても、相当先進性のあるシティラナバウトデザインだと思います。しかも、今のインフラのレベルでも使えるレンジエクステンダー仕様を設定。強い先進性だけではなく「現状の課題を克服するためにどうすべきか」という示唆も盛り込まれている点で、車種のコンセプトにとどまらずBMWのiシリーズの展開そのものの社会性を感じるのです。

なお、現地からのレポートによると、ドイツでは公園に電気自動車、電気バイク用の充電設備が設置されているようです。お金がかかるとか、時間がどのくらい、細かい問題はあるにせよ、機械はエネルギー供給のすべを確保ができないとどうしようもないですね。環境に優しくてもバッテリーが空で走ることができなくなってはもともこもありません。

ようやく最近になって携帯電話、日本でも通話料という考え方が実質なくなってきました。今や何かあると「検索」、何かあると「Webにアクセス」という感じですし、スマートフォンは高機能になっていくにつれ、バッテリーの容量も必要になりますし、さらに機能も高機能になっていくので、性能とバッテリーの持ちはいたちごっこ。こうなってくると電源とWi-Fi回線、ないと非常に困りますよね。日本は比較的水道事情がよく、だいたい蛇口をひねれば飲める水が出てきます。電源、Wi-Fiもああいう「蛇口の水」のようなものが、もしかしたらあるべき姿なのかもしれないですね。

公園にある電気自動車、電気バイク用の充電設備@ドイツ現地レポ

そしてもちろん、すぐにバッテリーが空になるからインフラを整備しないと、という論調はよく聞きます。バッテリーのもち、新しいバッテリーの開発は必要ですね。ただ、急速充電は目下バッテリーの寿命を縮める原因としての側面も無視できません。しかしこのレポートを見て感じたのは、「どこに設置するか」で、人の流れを「作り出すことができるのではないか」ということです。もちろん、多少ドイツと日本では、電気自動車の普及状況も違います。ですから、日本のように日常の充電のたしにするということではないかもしれません。しかし日本でガソリンのクルマで移動していても、地方に言ってガソリンスタンドがほとんどない地域を走るのは不安になるものです。ですから、この設備があれば、少なくともEVで「安心して出かけることができる」場所ということにはなるのですから。

公園にある電気自動車、電気バイク用の充電設備@ドイツ現地レポ

日本でも少しずつ広がり、最近では新しい施設だと充電設備を持っているところが増えてきました。まずは「ないから不安だ」と言わせないようにすること。インフラを整備することの重要性を改めて感じました。みなさんのお近くではどんなところに設置されていますか?電気自動車を買ったら是非、今まで行ったことがなかったのだけれど、充電設備があるから行ってみた、という場所をはしごしてみる。そんなおでかけもしてみたいものですね。パブリックスペースなら当然。充電設備の充実こそ、なるほどEVの更なる普及を推進する鍵なのでしょう。

こうしてBMW iシリーズから電気自動車について考察して見ると、道の風景を「未来」に進めるかのように、このクルマのカタチが「未来」ですね。

[ライター/CL編集部・中込健太郎 カメラ/ドイツ駐在員]

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