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車悦

更新2023.11.22

新車時はウン百万円、現在は100万円台の輸入車ってどうなの?

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中込 健太郎

こんにちは。編集部からこのことについて書いてください、と言われたとき、「私に言わせますか」と思ってしまいました(笑)

どうなのも何も、「これで十分」というなんだか経済的で真っ当な選択肢を装いながら人生を豊かにする「十二分にエクストラな価値」を同時にもたらしてくれるのですから、それはもう。

かく言う小生のマセラティ430というすでに四半世紀以上前に生産されたイタリア製の高級車も、まさにそのど真ん中でした。

新車時はウン百万円、現在は100万円台の輸入車ってどうなの?

見回してください。恐ろしく豪華装備にはなりましたが、今時の軽自動車だって、うかうかすると200万円では買えません。一方私のマセラティ、新車時には700万円~800万円くらいした模様です。やけにしたてのいい、そして贅沢な作りの内装はドアを開けると革のかおりでむせ返りそう。ファンは愛してやまない金時計なんぞもついていますが、そんなものを頼らねばならないような「時間に追われる」人の乗るクルマではもともとはなかったはずです。

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広大な領地をもって、そこでとれる牛乳でパルミジャーノ・レッジャーノでも作らせるのでしょうか?あるいはぶどうでワインを醸造でしょうか?貴族の出の人が人を使ってそういうことをしながら暮らすので、自分が労働の中でスケジュールに追われるような人が乗るなどということをマセラティは本来想定していなかったでしょう。だからもともと「マスプロダクト」ではないのです。それゆえ、他のクルマでは考えられないような故障はじめ、手を焼くようなことだってあったはず。それを「極東の島国」の几帳面なオーナーのもとに渡った個体は、几帳面なメカニックの手によって、高温多湿なその環境下でさえも生きながらえ得る信頼性を備えるに至って、今にいたっているのです。お金も手間もかかって、四半世紀という歳月を経て今に残っているのです。ですからこの「100万円台の中古車」とは、「不人気だけどこのくらいは下さい」「どんなにいいからとはいえ200万円はつけられない」ということなのだと思うのです。

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異国の世界観に触れられる。そんなことが出来るこの価格帯の輸入中古車への出費は「ちょっとした、破格の投資」以外の何ものでもない。そう言っても差し支えないと思うのです。どうなの?もなにも、「迷ったら行きましょう」これ以外の答えはどうしても見つからないのです。

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