
更新2021.05.10
なぜ、ロータス・ヨーロッパはスーパーカーと呼ばれるのか?
外車王SOKEN編集部
ロータス・ヨーロッパは、団塊の世代の幼少時代に巻き起こったスーパーカーブームの主役を飾ったクルマです。しかし、スペック的には明らかにライトウェイトスポーツ部類に入るのです。ここでは、高価買取のポイントやスーパーカーと呼ばれる所以についてご紹介させていただきます。
これがスーパーカーだ(カラーワイドずかん)を見て育った世代
その昔、人気漫画「サーキットの狼」が火付け役なり子どもたちが熱狂した「スーパーカーブーム」というものがあったことはご存知でしょうか?1970年代後半に日本で巻き起こったこのブームの特徴は、昨今の旧車ブームなどと違い子ども達が中心のものでしたので、当然スーパーカーは街に一台も走っておりませんでした。
そして、このブームが凄いのは漫画だけにとどまらなかったことです。その中のひとつに「これがスーパーカーだ」というカラー図鑑がありました。内容は全ページに往年の名車が載っているとても贅沢なものでした。おそらくこのご時世ではコストがあわず出版することすら出来ないと感じるレベルのクオリティの高さでした。
もちろんそこで、今回のロータス・ヨーロッパやランボルギーニ・カウンタックをはじめて目にすることになるわけですが、まだ小学生にも上がっていない子ども達が図鑑を見て夢中になってスーパーカーを学ぶわけですから、クルマ好きな大人に育たないわけがありません。昨今の旧車ブームの中心にいる世代がこの図鑑を見て育ったと考えると、ちょうど計算があうことになりますが、それが単なる偶然ではないことは誰の目にも明らかです。
ライトウェイトにもかかわらずスーパーカーと呼ばれるロータス・ヨーロッパ
ロータス・ヨーロッパをスーパーカーと考えるのは日本人の共通認識です。実は、ロータスヨーロッパは、本来はライトウェイトスポーツのジャンルに入ると言われています。ではなぜ、ロータス・ヨーロッパはスーパーカーと呼ばれるのでしょうか?その理由は、世間一般では人気漫画「サーキットの狼」で主人公の愛車だったからと言われています。確かに、いつの時代でも明らかに非力なクルマがポテンシャルの高いモデルに挑んでいくというシーンは読者に感動を与えます。
しかし、ロータス・ヨーロッパの場合は「サーキットの狼」を知らない世代にもスーパーカーと呼ばれています。おそらく、全高わずか1067mmの極端に低いフォルムとミッドシップレイアウトが純粋にスーパーカーと感じさせたのかもしれません。そして、世界初の量産ミッドシップスポーツとして、ライトウェイトスポーツながら世界のスーパーカーに影響を与えたのは紛れもない事実です。
実はフェラーリ・ディーノよりも1年早かった。
ロータス・ヨーロッパは、世界初の量産ミッドシップスポーツと言われております。誕生は1966年12月となりますが、クルマの長い歴史を考えれば決して早いとは言えません。しかも、ロータスがフェラーリよりも早いというのは考え難く、違和感を感じずにはいられません。しかし、フェラーリ初のミッドシップスポーツであるディーノ・206/246はこの後のすぐの1967年10月に誕生しており、ロータス・ヨーロッパが世界初の量産ミッドシップスポーツという意外なエピソードは間違いのない事実なのです。
つまり、ミッドシップスポーツの歴史は意外と浅いということになります。もちろん、あくまでそこには量産車というのが前提にありますので、市販という意味では1962年からフランス自動車メーカーであるオトモビル・ルネ・ボネが製造・販売を行ったルネ・ボネ・ジェットが世界初と言われています。
ミッドシップのメリット・デメリット
ミッドシップ と聞いて、スポーツカーやスーパーカーを思い浮かべる方は多いと思いますが、メリットやデメリットは一体どのようなものがあるのでしょうか?先ずミッドシップとは、自動車におけるエンジンの搭載位置の分類のひとつで、直訳の「船央(midship)」が示す通り、語源は船の構造に由来します。また、基本的に後車軸の前にエンジンが搭載されているレイアウトをミッドシップと呼び、必然的にリヤタイヤを駆動する構造になります。
ミッドシップの一番のメリットは前後の重量配分を理想の50:50に近づけられるため操縦安定性が向上することです。そのため、ほとんどのレーシングカーがミッドシップレイアウトを採用しております。また、フロントにエンジンやミッションなどの重量物が集中しないため、理想に近い太くて真っすぐなフレームワークが可能となり、ボディ剛性の適正化が図れるのはもちろんのこと、クラッシャブルボディとしても有利に働きます。
デメリットとしては、単純に乗車定員が2人になってしまうことやコストが高いことが挙げられますが、以前言われたような限界付近でのピーキーなハンドリングは、現代の技術によってほぼ克服されたと言えるでしょう。
ロータス・ヨーロッパを高く売るためのコツ
ロータス・ヨーロッパは、今現在も非常に人気が高くフルレストアされた個体は500万円以上で取引されておりますが、さすがにタマ数が少なくなってきており絶滅危惧種と呼ばれるのも時間の問題かもしれません。そして、ロータス・ヨーロッパを高く売るためには、フルレストアが前提となるため、ショップ選びが大切なポイントになってきます。
また、ロータス・ヨーロッパの単純な構造を活かして、現代のパーツで仕上げるというのもひとつの方法です。2020年のオートサロンでは、RE雨宮が3ローターNA仕様のロータス・ヨーロッパを展示しておりましたが、本当にすばらしいの仕上がりの1台でした。こういった手法は「レストア」と「モディファイ」を掛け合わせた「レストモッド」と呼ばれるものですが、ロータス・ヨーロッパは「レストモッド」のまさにうってつけのベース車両と言えるのではないでしょうか。
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