
更新2021.05.10
戦後間もない頃のデビュー以来ほとんど形が変わっていない。いまや中古でしか味わえないトラッドな実用車ランドローバーディフェンダー
外車王SOKEN編集部
英国が生んだ小型四輪駆動車。ランドローバーディフェンダーの魅力

第二次世界大戦中、アメリカ軍が開発した小型の四輪駆動車は、その頑丈さと悪路走破性で大活躍しました。JEEPと呼ばれるそのクルマは、以降長年にわたってクロカンタイプ四輪駆動車の代名詞のようになりました。「へぇ、そのジープはスズキジムニーっていう名前なんや」なんていう会話がごく当たり前に聞かれるほどに、四駆と言えばジープだったのです。
筆者が子供の頃、昭和40年代の終わり頃には、テレビドラマなどで階段を上ったり降りたりするジープをなぜかよく見かけた思い出があります。スーパーカーブームよりも前、ワイルドなクルマがかっこいいとされていた時代(なのか?)。世の中には遠くへ行きたい人がたくさん居て、青年はみんな荒野を目指していて、男の世界はマンダムだったので、超オープンのジープで偉大なる西部を旅するなんていうのはまさに憧れだったんですね。
そんなジープの活躍のおかげで、軍用車両としての、また実用車としての小型四輪駆動車の有用性が知られるところになったのでしょう。戦後払い下げられたジープは世界各地で農業関係者などに使用されて好評でした。そういう状況をうけて、1948年に開発された英国車がランドローバーでした。

▲実は145km/hでリミッターが作動するとも言われているが…
実用車から軍用車と特殊なルートで変化を遂げる
農村で使用される実用車を想定して開発されたランドローバーは、軍から民間へというジープと逆のルートをたどってというか、英国軍の軍用車としても採用されます。中でも英国の特殊部隊SASが使用した「ピンクパンサー」が有名ですね。軍用でピンクというのはシャア少佐以外あまりピンとこないですけど、マットなピンクは砂漠に溶け込んで目立たないんだそうです。
ランドローバーはそれから進化を重ね、1983年のマイナーチェンジでランドローバー・シリーズ3になります。そして1990年の改良でランドローバー・ディフェンダーという名前になりました。
シャシーは非常に頑丈なラダーフレームで、ボディは軽量なアルミニウムです。そのため一見重心が高そうな車高の高いクルマにもかかわらず、実際の重心は低くなっていて、傾斜に対してもなかなか横転しない優れた特性を持っています。
ただ、この組み合わせは必ずしも狙ってそうなったものかどうかはわかりません。戦後間もない頃、鉄が不足していた英国ではローバーに対する鉄鋼の割り当てが少なく、国内で余っていて安く手に入れられたアルミ合金をボディに使用した、という事情もあるようです。結果的にこれが良かった、ということなのかも知れません。

▲このいかにも軍用車然としたダッシュボードは2007年のマイナーチェンジまで。以降はかなり普通っぽくなる
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今回紹介する2005年式からみる、ランドローバーディフェンダーの変遷
今回ご紹介する2005年式ディフェンダーのエンジンは、Td5と呼ばれる直列5気筒SOHCの2.5リットル・直噴ディーゼルターボエンジンです。電子制御システムが搭載されていて、ユーロ3の排ガス規制に適合しています。122ps/30.6kgm、5速MTでセンターデフロック付きのフルタイム4WD、ハイとローの副変速機付きです。さらにABSとトラクションコントロールも付いています。

▲必要なものを必要な場所に、という感じで配置された素朴なデザイン
ランドローバーディフェンダーは、このモデルのあと2007年にマイナーチェンジ、ダッシュボード周りが今風のちょっと普通な感じになってしまいました。
そして2016年に、排ガス規制などの理由で生産を終了します。それが今年、2019年のフランクフルトモーターショーで新型になってリバイバルしました。いまネットで調べるとヒットするのはこの新型ばかりです。
全体に角が取れてスマートになった新型ディフェンダーは、ラダーフレームをやめてモノコックになりました。従来比三倍の捻り剛性とも言われますが、モノコックです。快適でいいのはわかりますが、モノコックです。
なんていうか、上手く表現できないんですけど「普通のクルマになったよね」って感じでしょうか……。いやほんと、新型が素晴らしいのは確かなんですよ。でも……。それってレンジローバーで良くね? っていうか。あ、言ってしまった、やばいですねこれ。

▲アプローチアングル48.7度(ディフェンダー110)といわれる短いオーバーハング
あの素朴でワイルドで洗練されていない道具っぽさというか、本来ディフェンダーが持っていた魅力はやっぱり2016年で終わってしまったのだな、というのが偽らざる心境です。
快適なクルマを求める方は、たぶん新型に乗るほうが幸せになれるでしょう。でもそうじゃない、そういうことを求めてるんじゃない、というタフでワイルドでマンダムなあなた、1948年のデビュー以来ほとんど形の変わっていない2005年式ランドローバーディフェンダーはいかがでしょうか。
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