
更新2021.05.07
「控え目なカスタムBMW」メーカーが造り上げたコンパクトな極上スポーツサルーン、アルピナB3 3.2
外車王SOKEN編集部
BMWの公認カスタムメーカーとして古くからともに歩んできたアルピナの、もっともコンパクトなモデル「アルピナB3 3.2」
BMWのコンパクトセダン、3シリーズがモデルチェンジして3代目(E36)になったのは1990年。バブルの頃に「六本木カローラ」と言われた歴史的な(?)2代目3シリーズ(E30)の後継モデルです。BMW伝統のキドニーグリルと丸目四灯の組み合わせは、E36ではクリアーなカバーが付いて、より洗練された顔になりました。5ナンバー枠のボディサイズに進化したマルチリンクリアサスペンション、とくにハンドリングに優れたモデルに仕上がっていました。
そんなE36タイプの328iを、老舗のBMWチューナー・アルピナがモディファイしたコンプリートモデルがアルピナB3 3.2です。
アルピナB3 3.2の魅力とは
▲300km/hまで目盛られたシンプルかつただものではないスピードメーター
ノーマルの328iは2793cc、水冷直列6気筒DOHCエンジンで193ps/5300rpm、28.6kg.m/3950rpm、1420kgのボディを240km/h(メーカー発表)まで引っ張るスポーツサルーンでした。1995年当時の新車価格は495万円。1988年に日産シーマが新車価格500万円超えで「おおっ、すげー」「255馬力!すげー」っていちいち驚いていた一般ピープルの筆者としては、いま改めてこの328iのスペックを見ていると、なんとなく感慨深いものがありますね。
▲3.2リッターまでスープアップされたストレートシックスエンジン
アルピナB3 3.2は、その名の通りエンジンを3.2リッターまでスケールアップし、265ps(カタログによっては271ps)までパワーアップしたカスタムカーです。カタログによると、当時の価格は788万円。大体NSXと同じくらいの値段ですね。って、まったくジャンルの違うクルマを比較しても仕方がないのですが、なんとなくバブル前後の金銭感覚というか、そういう物差しみたいな感じであえて並べると、です。
▲カバーされた丸目四灯がE36の特徴 アルピナという会社は、元はタイプライターなどの事務機器のメーカーでした。その創立者の息子ブルカルト・ボーフェンジーペンが、自分のクルマとして持っていたBMW1500のキャブレターをソレックスからウェーバーに換装してチューニングしたところ、これがとてもよい感じ(たぶん)に仕上がったんですね。それが評判になってBMWの耳に入って、その後BMWの公認チューナーになるという…。なんか、時代ですねぇ。1960年代前半のことですが。
以後、1970年代にかけてアルピナはBMWとともにレースシーンで華々しい活躍をして、1977年にはレース活動から撤退、BMWベースの市販コンプリートカーを作るカスタムメーカーになるんですね。
▲繊細な20本スポークの美しいアルミホイールがアルピナの特徴
たとえばベンツのチューナー、ケーニッヒなどは見た目にも「おおっ!」という押し出しの効いた迫力あるスタイリングですが、対してアルピナは控え目な外見が特徴です。これはメーカーの方針として「控え目(Understatement)を美徳とした車造りをしているからといわれています。
いまも主に手作業で製作されていて、年産およそ1400台くらい。日本にも正規に輸入されていて、BMWの保証を受けることが出来ます。
なお、アルピナはドイツ自動車登録局にも公認されたメーカーで、日本でも車検証上の車名は「BMWアルピナ」と記載されます。
▲テールのサイドにあしらわれるアルピナ伝統のラインが美しい
最後に、アルピナB3 3.2とは
控え目な外見に隠された純粋なモータースポーツのスピリット。なかでもコンパクトなB3はいわゆる大人の選択として非常に渋い、魅力的なモデルではないでしょうか。BMWブランドに保障された安心のカスタムカー、その実力と完成度はきっといまも一線級です。また、ドイツ車のしっかりとしたシャーシ、エンジン、部品供給体制は、この先も永く乗り続けられると思われます。
特別感のあるBMWのコンパクトスポーツサルーン、「アルピナB3 3.2」いかがでしょうか。
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