
中古車の魅力
更新2018.09.25
「高級感×性能の良さ」レクサスのブランド戦略
外車王SOKEN編集部
レクサスは、1989年に米国に投入され、北米では高級ブランドとしての地位を確立しました。北米市場のどこに目をつけてレクサスを売り込んでいったのか。気になります。
レクサスのブランド力の秘密

それは圧倒的なコストパフォーマンス。
そして、販売網を徹底的に整備し一流のサービスを提供したことです。
当時の北米の高級車市場は、キャデラック、リンカーン等が上位であり、燃費の良さ、故障のしにくさよりも、所持していることに対して意味がある!という高級感優先な状況でした。
そのような状況下で高級感×性能の良さに目をつけ、市場参入をしたのです。
故障のしにくさ、高い機能性といったトヨタの元々の、ハード面のプラスイメージに加えて既存モデルの品質を見直し、高級感を備えることで、コストパフォーマンスを見せつけることができBMW、ベンツを抑え、高級ブランドの地位を獲得できたのです。
また、メーカーとディーラーが徹底し、他社にはない一流のアフターサービスを展開しました。
贅沢なアフターサービスの中でも、素晴らしいと思ったのがヘルプネットシステムです。ボタンひとつで、救急車を呼ぶことが可能なシステムです。事故を起こしてしまった場合には、エアバッグの起動と共に作動し、電話オペレーターが安否確認をしてくれます。意識がない場合でも、GPSデータを元に救急車を向かわせてくれるのです。
オーナーズラウンジや、オーナーズデスクなども贅沢なサービスであり、日本ならではの「おもてなし」を徹底したことで、アメリカ人の心を掴んだのですね。日本企業ならではの戦略で北米市場で人気を獲得していきました。
のちに、日本にレクサスを逆上陸させ、販売チャンネルを単一化し、高価額とブランド力を徹底したのです。
トヨタのアリストやソアラ等々をレクサスブランドに移行し、100万円前後アップしたわけですが、ブランド力を高めることができなければ消費者の目から見たら、100万円近くの吊り上げ、すなわち、ただの「値上げ」でしかないのです。
そこで、米国で確立することができたレクサスブランドのイメージを元に、そもそものターゲットを高級志向の富裕層に絞り、高価で高品質な高級車として売っているのです。

さらに、ブランド力向上のために「待ちの営業」をし、顧客を絞り信頼関係を築いた後に「攻めの営業」を仕掛けています。
接客、対応はもちろんですが店舗は高級感とお客様中心ということをコンセプトとし、店内は
☆レクサスオリジナルのアロマ
☆全面ガラス張り
☆開放的な高い天井
☆人工大理石や黒御影石をふんだんに使った床、内装。
と、五感全てでレクサスの空気を感じられるようになっています。
お客様に対し、「おもてなし」を主体にブランド効果、ブランド力を浸透させ、顧客を離さない努力も欠かしていません。
また、知っている方は多いかと思いますが、新車で納車する際、レクサスプレゼンテーションルームという納車専用スペースがあります。そこでキーを渡され納車式をするといった、オーナーの心理を読んだ演出として有名です。
イルミネーテッドエントリーシステムも有名です。
スマートキーを持ってレクサスに近づくとドアミラーにある足元照明が点灯し、車内に乗り込むと上からスポット照明でステアリングと前後席が照らされるのです。そして、エンジン始動までの動作に従い照明が必要な部分を次々と照らし出します。
このような素敵な演出でブランド力を上げ、高級車としてのブランドイメージを確立することができているのです。ブランドイメージに加えて、「おもてなし」のアフターサービスを徹底することで、顧客を掴み、離さないのです。
余談ですが、青山・表参道にレクサスカフェINTERSECT BY LEXUS があります。
シーズンごとに、レクサス車が展示してあり、それを見ながらカフェやお酒、食事を楽しむことができます。HPを見ると多くのイベントもやっており、より身近に車を、レクサスを感じることのできるスペースだと思います。気軽に入ることができるのに、接客、対応がとても丁寧で高級感があり「おもてなし」も徹底しています。
また2018年3日29日に東京・日比谷の日比谷シャンテ前にオープンし話題となった商業施設「東京ミッドタウン日比谷」にもコンセプトカフェLEXUS MEETS があります。
レクサス好きな方もそうでない方も、ぜひ一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
[ライター/外車王編集部]