
中古車の豆知識
更新2018.10.23
車の査定額はその日の天気によって影響するのか?
外車王SOKEN編集部
車査定に天気は影響するのか

では、実際に天気が査定額に影響するのかの結論ですが、大きな影響がないといえます。ただ実車査定は人間が実施しますので、小さな部分には影響がでてきます。その理由について述べていきます。
晴れのときの査定
晴天の日の査定は車の状態を明確に確認できます。
日差しが強い状態ですと小さなヘコミも明確に明暗が出来て発見できますし、あまり手入れされていない車両の場合はヘアラインによる塗装の曇り等もはっきりと判別できます。また板金修理をしてある車両は補修部分の塗装の色の違いが分かりやすく判断できますので、査定士にとっては非常に査定のしやすい日と言えます。逆に自分の車両の状態に自信がある場合は査定結果もより高い査定額になるチャンスになりえます。
曇りのときの査定
日射量の少ないどんよりとした曇りの日は晴れの日とは違い、細かな傷や、補修跡等が分かりにくく雨が降っている訳でもないので査定士も時間をかけてじっくりと査定をするのですが、小さな傷や補修跡は見落としてしまう可能性があります。それほど自分の車両の状態に自信がない場合は、曇りの日に高額査定を狙ってあえて査定日にするのもありかもしれません。
雨のときの査定
雨の日の査定は外装は濡れているたま、塗装の状態が判別付きにくい、小さなヘコミ等の凹凸がわかりにくい、水分による艶があり補修等の塗装むらが判別付きにくい、内装に関してはドアやボンネット、トランクなどを開けてじっくり調べると内部が濡れてしまうため長時間の確認ができないなどの制限付きのため、最初から査定を厳しくちょっと怪しい部分でもマイナス要素として判断されてしまう傾向があり、査定の日としてはあまり好ましいとはいえないでしょう。
さらに雪の日はどうでしょうか。査定自体の実施が難しいと思われます。またボディに雪が積もっているほどの積雪の場合は、ボディから雪を落としながらの状態確認をする事になります。
以上の事より雨の日や、雪の日の方がボディの傷や色褪せなどの査定が甘くなり査定額が下がらずに済むとも考えれますが、実際にそうなるのでしょうか?答えは「ノー」といえます。
まず経験が豊富な査定士は天候により外板への査定が大きく影響する事は十分に承知しているので、天気の良い日よりも入念に査定したり、疑わしきはマイナス判定をするなど、より厳しい判断をする傾向にあります。また、査定の基準では1cm未満の傷、ヘコミは減点対象ではありませんので、天候の差による見落とし程度の傷は元々査定には影響しないと言えるのです。
査定にとってベストな天気は何か?
先に説明しましたように敢えてどの天気の日に査定を受けることが好ましいかと問われれば、曇りの日が一番無難な日と言えます。
しかしながら、必ずしも天気が関係しないとは言い切れませんが、査定を依頼する買取店に専門知識が豊富な査定のプロがいるお店であれば色々な状況を経験しているたまその日の天候に関係なく確実でしっかりと車の状態を評価してもらえるでしょう。
その様な意味からも査定を依頼する買取店を事前に調べて評判を確認したり、過去の買取り実績を調べてみることも大切です。また、お店を決める判断基準として「JADRI(ジャドリ)」に入会している業者を選ぶことも安心して査定をお願いし、気持ちよく売却できる結果につながると言えます。
査定士は天候状況により査定評価を変えるか
簡単に申し上げれば、査定士ではなくとも雨の日と晴れの日でどちらが気分よく表で作業が出来るかと言えば当然、後者の晴れの日と言えます。大雨などであれば外装確認やボンネット内の点検、下回りの確認なども容易には出来ません。
また、内装も細かいところを点検するためにはドアを開けた状態でないと確認出来なかったり、普段ダバコを吸っていたり、釣りが好きで釣り道具を常時積んでいる車などは、雨の湿度の高い日などは臭いがひどかったりするなど、査定士への高評価につながる要素は少ないと言えます。
天気に関係なくプラス査定をしてもらう準備

査定をして貰う前の簡単なお手入れで査定士の印象を良くし、査定額をプラスにする簡単なテクニックも解説していきます。
洗車
いうまでもありませんが、泥だらけ、水垢だらけの車を高評価する査定士はいません。常日頃から小まめな洗車やワックス掛けをしている事が望ましいですが、いままでしていなかったとしても、査定に出す前ぐらいは洗車し、可能であればワックス掛け等も行いましょう。
日ごろワックス掛けをした事が無いという人は無理にワックス掛けは行わないでください。慣れないワックス掛けを行うと塗りむらや、樹脂部分にまでワックスを塗り樹脂部分が白くなってしまうなど除去が困難になる等の場合もありますのでご注意ください。
車内清掃
洗車同様、車内のべたつき、臭い等が査定士の評価を下げることはいうまでもありません。内装の拭き掃除、埃の除去、窓に付いた汚れの除去、フロアマット、シート状の砂埃等の除去、フロアマット下のカーペットの掃除機による清掃の実施、これらの作業終了後に消臭剤等での臭い消しを実施しましょう。
純正部品への部品復旧
購入後自分の好みのものへ部品を交換したり、ドリンクホルダーの装着やワイドミラーの装着等をされている方も多くいらっしゃると思いますが、査定の際はこれらのものを購入時の状態に戻すことをお勧めします。
先にも書きましたように、自分お好みで交換したり装着したものは次に購入する人が求めている物とは限りません。部品を社外品に交換してあるたまにその車両の購入を見送る場合もありますので、忘れずに純正部品に戻しましょう。部品の例としてはホイール、ホイールキャップ、シート、フロアマット、ステアリングホイール、マフラー、オーディオ等、また純正車載工具、ジャッキ等もなんらかの理由で取り外してしている場合は元に戻しましょう。
査定額に大きく影響する要因
車の状態による加減点があります。買取店によって車両の種類による得手不得手があり(たとえばセダンタイプであれば他社よりも高額査定だった)からといっても、査定額に大きく影響する要因はすべて共有です。
外観の状態
1)車が前後、左右に傾いていないか
⇒傾きがあればショックアブソーバー等の劣化が考えられマイナス
2)各パネル(ボンネット、ドア、トランク等)の隙間が均一か
⇒大きく隙間の違い等があれば板金修理、フレーム修正等の可能性がありマイナス
3)塗装にむら、変色、退色が無いか、部分的に色があっていないところはないか
⇒塗装むら等があればマイナス
4)純正状態から変更されている部分はないか
⇒変更があればマイナス
5)全塗装等はされてないか、別色に塗り替えていないか
⇒別色に全塗装等があれば大幅なマイナス
6)マフラーやタイヤ、エアロパーツ等の社外品への変更はないか
⇒交換があれば基本的にはマイナス
7)内装、シート等に汚れ、タバコ等による焦げ跡はないか
⇒汚れ等があればマイナス
8)パワーウィンドウの動作は正常か
⇒不動作があればマイナス
9)ナビ、オーディオ等の動作は正常か
⇒不動作があればマイナス
10)純正オプション(サンルーフ、純正ナビ、革シート)は装着されているか
⇒装着があればプラス
11)整備手帳の点検履歴
⇒6カ月、12カ月、24カ月等の法定点検の記録簿が一式揃っている場合はプラス
12)エアコン動作は正常か
⇒不作動、冷えない等があればマイナス
13)パワーステアリングの動作は正常か
⇒異音、異様に思い等があればマイナス
14)スペアタイヤ、車載工具は装備されているか
⇒無い場合はマイナス
15)ガラスに傷はないか
⇒傷があればマイナス
16)タイヤの溝1.6mm以上か、偏摩耗はないか、正規のサイズか、亀裂、擦り傷はないか
⇒該当項目があればマイナス
17)アルミホイールが純正品かオプション装着品か、社外品か、標準サイズか
⇒社外品、標準サイズ品以外の場合はマイナス
18)エンジン音に異音は無いか、吹け上がりに異常はないか
⇒異常ありはマイナス
19)ミッション、クラッチの動作は正常か
⇒異音、動きに不具合があればマイナス
20)走行時にハンドルのぶれはないか
⇒ある場合はマイナス
このように非常に細かく加減点のポイントがありますので、一般的な情報や過去の経験で決めつけず、必ず専門店で正確な査定を依頼する事をおすすめいたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか、天候が査定額に影響するかという内容で今回の説明を進めてきましたが、疑問点、不明点は解決しましたでしょうか。結果としましては天候によって大きく査定額が変動する事はないと考えられます。
高額査定を得るためには、日ごろからのメンテナンス(点検整備、洗車、清掃)が大きくプラス加点要素として影響してくることはご理解いただければと思います。また、点検等を受けた際もディーラーや整備工場で提出してくる点検内容(点検記録簿)等は大切に保管しなくさないようにしましょう。
また、雨の日の査定の場合なども、極力、査定士が査定をしやすい場所を提供したり、査定後にタオル等を渡してあげたりするちょっとした気配り等も査定の際の好印象になると考えられます。日々の愛車への気配りと、査定時の査定士への気配りが高査定への道と言えるのではないでしょうか。
[ライター/外車王編集部]