マセラティ・クーペは、イタリアの自動車メーカー・マセラティで生産されていた2ドアクーペです。4人乗りのグランツーリスモであったマセラティ・クーペは、3200GTの後継車として開発されました。その昔、マセラティはフェラーリのライバル社でしたが、マセラティ・クーペのエンジンはフェラーリから受け継いだ4.2リッターV8DOHC自然吸気エンジンで、最高出力は390psを発生。フロントエンジン・リアドライブとし、その艶かしいロングノーズ・スタイルと美しいエンジンサウンドで好評を博しました。

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マセラティ・クーペの最大の美点は、イタリア産らしい美しく艶かしいデザインです。デザインを担当したのは、鬼才ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザイン。角ばった80年代〜90年代のマセラティ・デザインからは完全に脱却し、その流れるようなエクステリアは多くの人々を魅了しました。フェラーリの流れを汲むエンジンのサウンドも官能的で、ターボエンジンが主流となってしまった今、マセラティ・クーペの自然吸気エンジンはますます貴重な存在となっていくことでしょう。

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ボディの大型化に伴い室内空間が広くなったことで居住性が向上しました。また、クーペに続き1999年に追加されたカブリオレには、リモコン操作により20秒ほどで開閉が可能な電動ソフトトップが採用されています。2001年までの前期型は排気量3.4L、それ以降の後期型は3.6Lで、後期GT3は最高出力381PS/7,400rpm、最大トルク39.2kgm/5,500rpmにもなり、当時のサーキットを駆け抜けた運動性能は今なお高く評価されています。

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