ハイブリッド車とガソリン車の違いとは。よくある質問やおすすめの人の特徴についても紹介
ハイブリッド車とは、異なる複数の動力源を搭載した自動車のことです。現在は、ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせが主流になりつつあります。一方でガソリン車は、燃料をエンジン内部で燃やし、そのエネルギーだけで車を動かします。 ここでは、ハイブリット車とガソリン車との違いや比較した際のよくある質問について解説します。また、それぞれのタイプにおすすめな人の特徴についても紹介しますので、参考にしてください。
目次 ▼
ハイブリッドとガソリンとの違い
ガソリン車とハイブリッド車には、それぞれ異なる特徴があります。
ガソリン車は、空気と燃料を混合させたものを爆発させることで得られたエネルギーを動力に変換します。そのため、騒音や振動があり、さらにマフラーから窒素酸化物や二酸化炭素を含んだ排気ガスが大気中に放出されます。
一方ハイブリッド車は、発進時などは電気モーターの力を借りて走行し、速度が上がり燃費効率がよい状態になったら、ガソリンエンジンに切り替えて走行します。そのため、ガソリン車よりも燃費がよくなり、二酸化炭素の排出量も減らすことができます。
ここでは、ハイブリッド車のメリットとデメリットについて紹介します。
ハイブリッドのメリット
ハイブリッド車のメリットは、ガソリン代が安く済むことです。また、環境性能が優れているので、エコカー減税を受けることができます。走行性能の面においても、電気モーターで発進するので、ガソリン車よりも音が静かで加速もスムーズです。
ハイブリッドのデメリット
ハイブリッド車のデメリットは、車両価格がガソリン車に比べて2~3割高いことです。また、低速走行時はエンジンを止めて走ることが多いため、歩行者が車の存在に気づきにくいというデメリットもあります。
ただし、最近のハイブリッドカーは、疑似音を出す車両接近通報装置が標準装備となっています。具体的には、2016年に国土交通省より静音性の対策についてのガイドラインが設けられ、新型車の場合は2018年3月8日から、継続生産車の場合は2020年10月8日から、車両接近通報装置の搭載が義務化されました。
ハイブリッド車とガソリン車のどちらの方が燃費がいい?
ハイブリッド車がガソリン車よりも燃費がいいことはよく知られていますが、実際にハイブリッド車がどのくらい燃費がよいかを知らない人は多いのではないでしょうか。もちろん、仕組みや種類により違いがあるので、一概にはいえない部分があります。
ハイブリッド車とガソリン車を比較をする場合は、実燃費から実際にかかるガソリン代を算出しましょう。ハイブリッド車はカタログの数値と実燃費との間に大きな乖離が存在するため、カタログの数値を参考にすると適切に比較できません。ここでは、トヨタのヤリスを例にあげて燃費とガソリン代の違いを紹介します。
トヨタヤリスX1.5L(2WD) | トヨタヤリスハイブリッドX(2WD) | |
燃費 | 15km/L | 24km/L |
ガソリン代 | 9,700円/月 | 6,000円/月 |
ガソリン代は、1ヶ月に1,000km走行する人がリッター145円のレギュラーガソリンを入れたと仮定して計算しています。ヤリスの場合は、ハイブリッド車を選ぶことで年間で約5万円もガソリン代を節約できます。
ハイブリッド車とガソリン車はどちらの方が税金が安い?
多くのハイブリッド車はエコカー減税の対象となるため、ガソリン車に比べて税金が大幅に安くなります。ここでは、トヨタのヤリスを例にあげて税額の違いを紹介します。
ヤリスの重量税、環境性能割、翌年の自動車税は以下のとおりです。
トヨタヤリスX1.5L(2WD) | トヨタヤリスハイブリッドX(2WD) | |
自動車税 | 30,500円 | 8,000円(概ね75%減税) |
重量税 | 24,600円 | 免税(100パーセント減税) |
環境性能割 | 39,000円 | 免税(100パーセント減税) |
合計 | 94,100円 | 8,000円 |
ハイブリッド車の税金は、ガソリン車に対して86,100円お得です。また、ヤリスは、2020年度燃費基準+90%達成車のため、初回の継続車検時の重量税が免税となります。
ハイブリッド車とガソリン車の比較でよくある質問
ハイブリッド車とガソリン車の比較でよくある質問は3つです。1つ目は、故障に関する質問です。2つ目はメンテナンス費用に関する質問です。そして最後が、車検の費用に関する質問です。
ここではこれらの3つの質問に対して、ハイブリッド車の特徴やガソリン車との比較を解説していきます。
Q.ハイブリッド車は壊れやすい?
ハイブリット車はガソリン車に比べて構造が複雑なため、壊れやすいという印象を持たれがちです。実際には、ハイブリッド車がガソリン車に比べて壊れやすいことはありません。その証拠に多くの車種にガソリン車とハイブリッド車が設定されています。また、それらの車種が販売台数の上位を独占することも珍しくありません。つまり、ハイブリッド車の信頼性は実績で証明されているのです。
Q.ハイブリッド車はメンテナンス費用が高い?
ハイブリッド車は、50万円前後はする走行用バッテリーを定期的に交換する必要があるため、ガソリン車よりも維持費が高くなる場合があります。ただし、バッテリーの耐用年数は年々上がってきているため、維持費に大きな差が生じることは少ないでしょう。近年では、ブレーキパッドが減りづらい車種も登場するなど、ガソリン車よりもメンテナンス費用が安い場合もあります。
また、ガソリン車よりも小さい排気量のエンジンを搭載している車種も多く、そのような車種ではオイル交換などのメンテナンス費用を安く抑えることができます。
Q.ハイブリッド車は車検の費用が高い?
ハイブリッド車の車検費用は、基本的にはガソリン車と変わりません。ハイブリッド車の車検といえば、以前はディーラーで受けるのが一般的だったため、車検費用が高額になるケースが多く見られました。しかし、一般の整備工場でも技術の向上や診断機の導入が進んだことにより、ガソリン車と同じように安い費用で車検が受けられるようになり、車検費用の差は以前よりも縮まっています。また、一部のハイブリット車は、エコカー減税により3年目の初回車検の重量税が100%減税されます。
ハイブリッド車がおすすめな人
ハイブリット車は決して特別な車ではなく、どのような人にもおすすめできます。
ここでは、ハイブリッド車がおすすめな人について3つの項目に分けて解説します。
ランニングコストを抑えたい
ガソリン代を節約したい人にはハイブリット車がおすすめです。ハイブリッドカーは燃費性能に優れており、最近ではさらに燃費性能が向上しています。また、購入時にエコカー減税が受けられることも魅力のひとつといえるでしょう。
短期間で乗り換える
ハイブリッドカーの維持で気になるのがバッテリーの劣化ではないでしょうか。3~5年程度で乗り換える予定であれば、バッテリーの劣化を気にせず乗れます。また、次のオーナーもバッテリーの寿命に余裕を持って乗ることができるので、高額での売却が期待できます。
環境を考えた車に乗りたい
環境意識が高い人にはハイブリット車がおすすめです。ハイブリット車は、燃費性能が優れているのはもちろんのこと、環境負荷がとても少ない車です。例えば、ガソリンを使わずに電気だけで走っているときは、有害物質を含んだ排気ガスを一切出しません。また、自ら電気を作ることができるので、電気自動車のように火力発電所に頼る必要がありません。
ガソリン車がおすすめな人
ハイブリッド車は大きく進化を遂げていますが、ガソリン車の方が優れている部分もあります。
ここでは、ガソリン車がおすすめな人について2つの項目に分けて解説します。
突発的な高額な支出を避けたい
ハイブリット車のバッテリーは10万km以上の耐久性があるといわれています。しかし、故障はゼロではありません。また、バッテリー交換になった場合は50万円以上の修理代になる場合もあります。つまり、突発的な支出を避けたいと考えるのであれば、ガソリン車を選んだ方がよいということです。
なかなか乗り換えない
車を長く乗りたいと考える人にはガソリン車がおすすめです。ガソリン車はメンテナンスさえしっかり行っていれば、20年以上乗ることも可能です。もちろん、ハイブリット車でも20年以上乗ることは可能ですが、長く乗られている中古車が極端に少ないため、不安を感じる方もいるでしょう。また、ハイブリッド車に比べて構造がシンプルで故障の心配がいらないのも、ガソリン車の魅力のひとつといえるでしょう。
執筆者: 外車王編集部
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