ディーラー下取りのメリットとデメリットとは。下取りに出す際の注意点を解説
車の売却方法は、大きく分けてディーラーでの「下取り」、買取業者の「買取り」、個人に売り渡す「個人売買」の3種類です。ここでは、次の車を購入するときのディーラー下取りについて解説します。ディーラー下取りにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。下取りに出す際の注意点についても併せて説明します。
目次 ▼
ディーラー下取りのメリット
ディーラー下取りのメリットは、ひとつの店舗で車の購入と売却ができることです。また、下取りに出す車を新しい車の納車日まで乗り続けられるというメリットもあります。ここからは、ディーラー下取りのメリットを詳しく見ていきましょう。
スムーズに次の車へ乗り換えられる
ディーラーで車を下取りすると、次の車への乗り換えがスムーズです。下取りは、新しい車の購入と売却を同じ店舗で済ませられるため、車を購入する店舗と売却する店舗の行き来をする必要がありません。また、ディーラー下取りの場合、次の車の納車日まで下取り車に乗り続けられるのもメリットです。
ただし、下取りは現在乗っている車の査定額をすべて新しい車の購入費用に充てることが条件となります。そのため、現在の車の評価額を現金化できません。手間をかけずに次の車へ乗り換える場合には、下取りが適しているでしょう。
信頼性がある
ディーラー下取りは、自動車メーカーの看板を背負っていることから信頼性が高いです。
下取りの手続きミスやトラブルがあった場合、企業のブランドイメージ低下につながる可能性があります。ブランドイメージを低下させないためにも、下取りの手続きをスムーズに進めてくれるでしょう。
加えて、自動車メーカーという大きなバックボーンがあることから、ユーザーは安心して車の売却や購入ができます。何かあったときには、ディーラーおよびメーカーが対応をしてくれるという安心感から、ディーラー下取りは信頼性が高いと言えるでしょう。
アフターサポートが充実している
ディーラーは、自動車メーカーが推奨するメンテナンスやサービスを提供しているため、アフターサポートが充実しています。
車をディーラー下取りに出すということは、次の車の購入が確定しています。「ディーラーとユーザーの関係は車を購入してから始まる」と言われていることからも、新しい車の契約をした後のアフターサポートは手厚いでしょう。
ディーラー下取りのデメリット
ディーラー下取りにはデメリットもあります。下取りに出すと車の査定額が安かったり、査定額が曖昧になったりすることがあるのです。ここからは、ディーラー下取りのデメリットを解説します。
買取価格の方が高くなる場合がある
ディーラー下取りは、買取価格が安い場合が多いです。その理由には、売却する車を引き渡す日が関係しています。
下取りの場合、新しい車の納車日に下取り車を引き渡すケースがほとんどです。新しい車が納車されるまでは、最低でも数週間、長いと数ヶ月以上かかります。納車までの数週間から数ヶ月の間にも、下取り車の価格は変動していくのです。
例えば、納車日まで毎日のように車に乗り続けていれば、走行距離が伸びます。また、納車日までの期間が長いと月を跨ぐこともあるでしょう。車の価値は、走行距離が伸びたり、月を跨いだりすると下がります。ディーラー下取りは、価格下落分を考慮した買取額を提示するため、価格が安くなってしまうのです。
下取り額が曖昧になりやすい
ディーラー下取りは、下取り車の査定額が曖昧になりやすいです。下取り車の金額は、新しい車の値引き額として提示されるため、具体的な金額や詳細が不明瞭なケースもあります。。車を下取りに出して車を購入するときは、下取り価格と車両値引き・オプション値引きのそれぞれを明確にしてもらいましょう。
他社の車の高額下取りは難しい
ディーラーは、自社メーカーの車を高く評価できるものの、他社メーカーの車の評価が得意ではないことが多いです。
自社メーカーのモデルであれば、オプションや装備などを正しく見定め、プラス評価ができます。しかし、他社メーカーの車の場合、どんなオプションが装備されているのかを正しく評価できないケースもあり、基本価格プラスアルファ程度の評価額になることもあるのです。
例えば、A社からA社の車に乗り換えるのであれば、下取りでも高く評価されることがありますが、A社からB社の車へ変える場合には下取り車の評価が低くなってしまうことがあります。メーカーを変える場合には、下取りだけでなく、買取りも視野にいれた方がよいでしょう。
ディーラーでの下取り価格の決まり方
ディーラー下取りの価格は、「基本価格」、「加点」、「減点」の3つの合計で決まります。
基本価格は、メーカー・車種・型式・年式・走行距離によって決まっている車の下取り額です。下取り車は、基本価格をベースに、加点と減点の評価が加えられ、算出されます。
加点されるのは、装備品・車検残・ボディカラー・レザーシートなどです。一方、減点には、内装や外装の傷・修復歴などがあります。
ディーラー下取りか買取業者で迷った場合の判断ポイント
ディーラー下取りと買取業者には、それぞれメリット・デメリットがあります。下取りに出すか買取りしてもらうか判断に悩んだときは、次のように判断するとよいでしょう。
【下取りがよい時】
・同じメーカー車に乗り換える
・購入と売却になるべく手間をかけたくない
【買取りがよい時】
・他のメーカー車に乗り換える
・オプションやカスタマイズパーツが多く装着されている
・手間がかかっても査定額を重視する
売却先で迷った場合は、上記を参考にしてみてください。
ディーラーで下取りされた車はその後どうなる?
ディーラーで下取りされた車は、車種や車両の状態によりますが、自社の認定中古車として販売されたり、オークションに出品されたりします。いずれにしても下取りした車を再度販売するというのが下取り車の行方です。
また、下取り車の中には、再販売できない車両もあります。再販売できない車両は、廃車業者へ売り渡され、解体処分されることもあるでしょう。
ディーラーで下取りに出す際の注意点
ディーラー下取りに出すときは注意しなければならないことがあります。それは、査定費用がかかることがあったり、横流しされたりすることです。ここからは、ディーラーで下取りに出す際の注意点を解説します。
査定費用がかかるケースがある
査定費用が新しい車の見積書の「下取査定料」として計上されるケースがあります。査定費用が計上されているときには、査定費用をカットできないか交渉してみるとよいでしょう。一方、買取業者の査定費用は、会社によりますが無料のケースが多いです。
横流しを打診される場合がある
横流しとは、ディーラーが顧客の車を他の業者に買い取ってもらう行為です。場合によっては犯罪行為に繋がる可能性もあるため、横流しを打診するディーラーはあまり信頼できないと言えます。
ディーラー下取りは、査定額が安い傾向にあるため、下取り車の値上げ交渉を試みることがあるでしょう。その際に、「知り合いの業者に聞いてみます」という言葉が出てきたときは、車が横流ししようとしている可能性があるため、注意が必要です。
下取り車の横流しは、ユーザーにデメリットがありません。むしろ、下取り車の査定額が高くなるため、喜ばしいことです。しかし、ディーラーの営業担当者の自己判断で下取りした車を業者に横流して、紹介料や仲介料を得たという事例があります。横流しした車の紹介料・仲介料を営業担当者が着服してしまうと、横領という扱いになり、犯罪行為になるのです。
そのため、下取り車の値上げ交渉をしているときに「買取業者の方が高く買い取ってくれます」と言ってくれる営業担当者の方が良心的で信頼できるでしょう。営業担当者が言う通り、下取り車の価格に納得ができない場合には、買取業者で売却することをおすすめします。
買取店での査定額と乖離が出る場合もある
ディーラーでの下取り額と買取店での査定額とで乖離が出る場合もあります。ディーラー下取りで「査定額0円」と言われた場合にも、買取業者で査定してもらうとよいでしょう。ディーラー下取りで値段が付かない車でも、買取業者だと数十万円になることもあります。下取り車に出そうとしている車は、相場を知るという意味でも、一度買取業者での査定を受けてみるとよいでしょう。
自動車税の扱いを確認する
ディーラー下取りで車を売却するときは、自動車税の扱いを確認してください。多くの場合は、月割り計算された自動車税を還付してくれます。しかし、自動車税が下取り額の中に含まれているのか、別途計上してくれるのかという扱いの違いで下取り総額に違いが生じてくるのです。
自動車税は、車種や月によって異なりますが、数万円になるケースもあります。そのため、下取り額を少しでもアップさせたいときには、自動車税が下取り額に含まれているのか、別途計上されるのか確認しましょう。下取り額に自動車税が含まれている場合には、自動車税を除いた下取り額を提示してもらうことで、車両自体の評価額を知れます。
執筆者: 外車王編集部
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