自動車メーカーに特徴はあるのか。国内・海外の代表的な自動車メーカーについて解説
自動車メーカーは日本だけでも10社以上あり、海外の自動車メーカーを含めると膨大な数のメーカーが存在しています。ここでは、日本の自動車メーカーと海外メーカーの代表的な自動車メーカーについて解説します。各メーカーの特徴を理解して、自分に合った車を見つけてみてはいかがでしょうか。
国内の自動車メーカーの特徴
国内の自動車メーカーには、軽自動車を得意とするメーカーやバス・トラック専門の自動車メーカーなど、さまざまです。ここでは、国内の自動車メーカーの特徴や代表モデルを紹介します。
トヨタ
トヨタ(TOYOTA)は、日本最大級の自動車メーカーで、大衆車から高級車まで取り扱うトヨタブランドのモデルの他に、高級車部門であるレクサス(LEXUS)を展開しています。
また、内燃機関と電気モーターを組み合わせたハイブリッドカーや水素を使った燃料電池車など、次世代車の開発・販売にも積極的です。
トヨタの主要モデルは、プリウス、ランドクルーザー、カムリ、クラウン、ヤリスなどです。レクサスの主要モデルは、LS、LC、RX、NX、UXなどがあります。トヨタおよびレクサスは、耐久性が高く、故障しにくいことから、世界中で信頼される自動車メーカーです。
日産
日産(NISSAN)は、国産大手自動車メーカーのひとつで、軽自動車からスポーツカーまで幅広く製造・販売しています。「技術の日産」といわれるように、高い技術力で高性能モデルを数多く販売してきました。また、電気自動車「リーフ」や電気モーターを駆動に使うハイブリッドカー「e-power」など、電動化モデルも導入しています。
日産の主要モデルは、GT-R、フェアレディZ、スカイライン、リーフ、ノートなどです。海外では、高級部門のインフィニティ(INFINITI)も展開しています。
ホンダ
ホンダ(HONDA)は、国産大手自動車メーカーのひとつです。四輪車だけでなく二輪車のメーカーとしても世界的に知られています。また、海外では高級ブランドアキュラ(ACURA)を展開しています。
ホンダは、独自のエンジン技術である「VTEC」や量産車世界初オールアルミニウムボディのスポーツカーなど、新しい技術を取り入れたモデルの製造・販売に積極的です。また、軽自動車の製造・販売も行っています。ホンダの主要モデルは、アコード、シビック、NSX、フィット、N-BOX、N-WGNなどです。
スズキ
スズキ(SUZUKI)は、軽自動車やコンパクトカー(小型車)、二輪車などの製造・販売をしているメーカーです。軽自動車をメイン商品としているため、小さい車で最大限の室内スペースを作り出すことに長けています。
スズキの主要モデルは、ワゴンR、スペーシア、ハスラー、ジムニー、アルト、スイフト、エスクードなどです。
三菱
三菱自動車(MITSUBISHI)は、オフロードモデルやスポーツカー、電動化モデルの製造・販売をしている自動車メーカーです。
高性能スポーツモデルとしてラリーでも活躍した「ランサーエボリューション」は、製造・販売が終了しても高い人気を維持しています。また、パジェロをはじめとしたオフロードモデルも得意としているメーカーです。
三菱の主要モデルは、デリカD:5、エクリプスクロス、アウトランダーなどがあります。エクリプスクロスやアウトランダーには、プラグインハイブリッド(PHEV)も用意され、量産車初となる電気自動車「i-MiEV」を発売するなど、電動化にも積極的です。
スバル
スバル(SUBARU)は、国産車唯一となる水平対向エンジンを搭載したモデルの製造・販売を続ける自動車メーカーです。また、高性能な水平対向ターボエンジンと四輪駆動システムを組み合わせたスポーツモデルはラリーでも活躍しました。
複数のカメラやレーダーを使った運転支援システム「アイサイト(EyeSight)」を開発し、コンパクトカーからSUVまで幅広い車種に搭載しています。スバルは、安全性の高い国産車といてるでしょう。スバルの主要モデルは、インプレッサ、レガシィ、フォレスターなどです。
マツダ
マツダ(MAZDA)は、広島県に本社を置く自動車メーカーで、世界で唯一「ロータリーエンジン」を市販化しました。また、2人乗り小型オープンスポーツカーである「ロードスター」は、世界で最も売れたモデルとしてギネス世界記録に認定されています。
2010年以降、「スカイアクティブテクノロジー(SKYACTIV TECHNOLOGY)」と「魂動(こどう)デザイン」により、走りとデザインが一新しました。マツダの主要モデルは、ロードスター、CX-5、MX-30、RX-7、MAZDA3などがあります。
ダイハツ
ダイハツ(DAIHATSU)は、軽自動車や小型車の製造販売をメインとしている自動車メーカーで、ハイトワゴンの「ムーヴ」やスーパーハイトワゴンの「タント」など、軽自動車の新しい形を作り上げてきました。また、小型車普通車の製造・販売もしています。
特にスーパーハイトワゴンの「タント」では、助手席側のドアをピラーレスにしたことで、優れた乗降性を実現しました。ダイハツの主要モデルは、ムーヴ、タント、タフト、コペン、ロッキー、ブーン、トールなどです。
光岡自動車
光岡自動車(MITSUOKA)は、他社の車両をベースにオリジナルデザインボディを装着した車両を販売する自動車メーカーです。特徴は、レトロな雰囲気のデザインにあります。パイクカーとも呼ばれる光岡自動車のモデルは、老若男女問わず人気です。
光岡自動車の主要モデルは、ヒミコ(卑弥呼)、ビュート(美遊人)、ロックスター、バディなどがあります。さらに、光岡自動車は独自のストレッチ技術(車両の長さを伸ばす技術)により、「おくりぐるま(婚礼や葬祭用の車)」の製造・販売も行っています。
日野自動車
日野自動車(HINO)は、トラックやバスといった商用車の製造・販売をしている自動車メーカーです。小型トラックから大型トラックやバスまで幅広く製造しており、日本国内のみならず、世界各国で販売されています。
また、ハイブリッドモデルも積極的に導入し、環境性能に優れた商用車を作っているのも特徴です。日野自動車の主要モデルは、プロフィア、レンジャー、デュトロなどがあります。
いすゞ
いすゞ(ISUZU)は、トラックやバスなどの商用車を製造・販売する自動車メーカーです。過去には乗用車も製造・販売していました。
2002年に乗用車部門を完全に撤退し、過去の乗用車であるビッグホーン、ビークロス、117クーペ、ピアッツァなどはネオクラシックカーとして再度人気が高くなっています。現在(2021年6月時点)のいすゞの主要モデルは、エルフ、ギガ、エルガなどです。
海外の自動車メーカーの特徴
海外の自動車メーカーには、どのような特徴があるのでしょうか。ここからは、代表的な海外の自動車メーカーについて解説します。
ベンツ
メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)は、ドイツの高級乗用車メーカーで、バスやトラックなど商用車の製造・販売も手がける自動車メーカーです。
乗用車は、質感が高い素材を使ったインテリアにより、高級感や上質感があります。また、電動化モデルの「EQ」、運動性能を高めたスポーツモデルを手がける「メルセデスAMG」、最高級乗用車部門である「メルセデス・マイバッハ」を展開しています。
メルセデス・ベンツの主要モデルは、Sクラス、Gクラス、Cクラス、Eクラス、GLC、GLA、EQC、EQA、AMG GTなどです。
アウディ
アウディ(Audi)は、ドイツの自動車メーカーで、四輪駆動システムの「クワトロ(quattro)」、シングルフレームグリル、フルLEDヘッドライトなど、独創的なデザインや技術が特徴です。アルミニウム調のパーツを使ったインテリアにより、上質ながらスポーティーな印象を作り出しています。
また、スポーティーなモデルを手がける「アウディスポーツ(Audi Sport)」や電気自動車モデルの「e-tron」を展開しています。アウディの主要モデルは、A4、A6、A7、A8、R8、RS4、RS5、Q3、Q8、e-tron GTなどです。
BMW
BMWは、「駆け抜ける喜び」をキャッチコピーにしているドイツの自動車メーカーで、「キドニーグリル」と呼ばれる独自のグリルが特徴です。また、多くの自動車メーカーが4気筒やV型エンジンに移行しても、直列6気筒エンジンを搭載し続けてきました。
BMWの高性能車部門は「M社」、電動化部門は「BMW i」となっています。BMWの主要モデルは、3シリーズ、5シリーズ、7シリーズ、8シリーズ、X3、X5、X7、M2、M3、M5、i8などがあります。
フォルクスワーゲン
フォルクスワーゲン(Volkswagen)は、ドイツ語で「国民車」を意味しており、コストパフォーマンスに優れたモデルを製造・販売するドイツの自動車メーカーです。
タイプ1(通称:ビートル)から始まったフォルクスワーゲンは、コンパクトながら高速道路もゆとりをもって走れる性能と使い勝手に優れる室内空間を併せ持ちます。
ベーシックなモデルに加え、スポーツモデルとして「GTI」や「R」、電動化モデルとして「e-」や「I.D.」を展開しています。フォルクスワーゲンの主要モデルは、ゴルフ、ポロ、アルテオン、トゥーラン、トゥアレグなどです。
プジョー
プジョー(PEUGEOT)は、ハッチバックなどのコンパクトカーをメインに製造・販売するフランスの自動車メーカーです。「ネコ足」と称される"しなやかで踏ん張りがあるサスペンション"がプジョーの特徴となっています。
近年では、小径ステアリングホイールや爪をモチーフにしたライトデザインによって、プジョーらしいスタイリングを確立しています。プジョーの主要モデルは、208、308、508、308SWなどです。
ルノー
ルノー(RENAULT)は、コンパクトなハッチバックの製造・販売をメインとしているフランスの自動車メーカーです。また、モータースポーツでも優れた成績を残しています。ルノーは、ひし形のメーカーエンブレムが特徴で、トールワゴンの「カングー」が日本でヒットしました。
ベーシックなモデルに加え、スポーティーなモデルとして「R.S.」や「ルノースポール」も販売しています。ルノーの主要モデルは、メガーヌ、ルーテシア(クリオ)、カングー、キャプチャー、トゥインゴなどです。
シトロエン
シトロエン(CITROËN)は、フランスの自動車メーカーで、前輪駆動をいち早く採用したり、独自のサスペンション構造を持つ「ハイドロニューマチック」を装着していました。
また、2010年に高級ブランドの「DSオートモビルズ」を展開しています。後にDSオートモビルズは独自ブランドとして独立しますが、展開当初はシトロエンのエンブレムが装着されていました。シトロエンの主要モデルは、2CV、アミ、C3、C4、C5などがあります。
アルファロメオ
アルファロメオ(Alfa Romeo)は、イタリアの自動車メーカーで、盾をモチーフとしたフロントグリルを備えていることが特徴です。また、スポーティーな走りも魅力といえるでしょう。
アルファロメオは、ハッチバック、セダン、クーペ、オープン、SUVなど、さまざまなボディタイプのモデルを製造しています。アルファロメオの主要モデルは、ジュリア、ジュリエッタ、ステルヴィオ、4Cなどです。
フォード
フォード(Ford)は、アメリカを代表する自動車メーカーで、コンパクトカー、SUV、スポーツカーなど幅広いモデルを製造・販売しています。ただし、2021年6月時点では日本に正規輸入代理店が存在していません。
日本市場から撤退するまでは、扱いやすいボディサイズのモデルであるフィエスタやクルーガ、アメリカ車らしい大柄なボディを持つマスタングやエクスプローラーなど、さまざまなモデルを販売していました。フォードの主要モデルは、マスタング、フィエスタ、ブロンコ、エクスプローラーなどです。
シボレー
シボレー(CHEVROLET)は、アメリカの自動車メーカーで、日本ではスポーツカーやSUVの販売を行っています。アメリカ車らしい大柄なボディのモデルだけでなく、扱いやすいサイズの車種の製造もしており、世界各国で販売されています。
日本では、カマロやコルベットといったアメリカンスポーツカー、タホやトレイルブレーザーなどのSUVが人気です。シボレーの主要モデルは、カマロ、コルベット、タホ、トレイルブレーザー、サバーバン、キャプティバなどがあります。
テスラ
テスラ(Tesla)は、アメリカの電気自動車メーカーとして知られていますが、ソーラーパネルなどの電気に関連する事業を手広く展開しています。登場当初は、車のボディを他社から調達して電気自動車に改造していましたが、規模の拡大と共に自社製に変わっていきました。
テスラは、静かで力強い走りが魅力で、室内にはソフトパッドや柔らかい素材のシートが使われています。テスラの主要モデルは、モデルS、モデルX、モデルY、モデル3などです。
ジープ
ジープ(Jeep)は、アメリカ発祥のSUVメーカーです。軍用車として開発された小型四輪駆動車が起源となっています。後にジープの名を商標登録したことで、自動車メーカーになりました。ラダーフレーム(はしご型フレーム)を使った頑丈なボディと悪路走破性能が特徴です。
近年では、ラダーフレームのモデルのみならず、モノコックボディを使った車両の販売もしています。ジープの主要モデルは、ラングラー、チェロキー、グランドチェロキー、コンパス、レネゲードなどです。
フェラーリ
フェラーリ(Ferrari)は、イタリアのスポーツカーメーカーで、エンツォ・フェラーリが創業しました。フェラーリは、レーシングカーと高性能スポーツカーのみを製造・販売しており、V型12気筒エンジンが生み出すエンジンサウンドや流線型のボディが特徴です。
長きにわたりV型12気筒エンジンモデルを製造してきましたが、近年ではV型8気筒ツインターボエンジンや電気モーターを使ったハイブリッドモデルも展開しています。フェラーリの主要モデルは、F40、エンツォ・フェラーリ、ラ・フェラーリ、812スーパーファスト、GTC4ルッソ、ローマ、SF90ストラダーレなどです。
ランボルギーニ
ランボルギーニ(LAMBORGHINI)は、イタリアのスポーツカーメーカーで、高級グランドツーリングモデルや高性能スーパーマシンを製造・販売しており、斜め上に向かって開くドア「シザードア」がランボルギーニの象徴となっています(シザードアかどうかはモデルによって異なる)。
また、折り目をつけたようなボディパネルも特徴です。ランボルギーニの主要モデルは、アヴェンタドール、ウラカン、ガヤルド、ムルシエラゴ、ウルスなどがあります。
車のメーカーを選ぶときのポイント
自動車メーカーを選ぶときには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、自動車メーカーを選ぶときのポイントを解説します。
技術や得意分野を確認する
自動車メーカーには、独自の技術を磨き上げていたり、高性能スポーツカーの製造をメインにしていたりと、それぞれ特徴があります。各メーカーの特色を見極めて、自分が望む車に近いモデルを選ぶと良いでしょう。
歴史に注目する
各自動車メーカーは、独自の路線を歩み続けるメーカーもあれば、他のメーカーと提携することでより良い車を作ってきたメーカーもあります。各メーカーの歴史を知ることで、車への興味がわいたり、歴史に裏付けされた信頼性を確かめたりできるでしょう。
価格帯に注目する
車を選ぶときは、予算に応じたメーカーのモデルを選択すると良いでしょう。
コストパフォーマンスに優れたメーカーなら、トヨタ、日産、ホンダ、スズキ、マツダ、スバル、フォルクスワーゲン、フィアット、プジョー、シトロエンなどコンパクトサイズの車を多く製造しているメーカーがおすすめです。
静粛性や質感が高く、高級な車を望むのであれば、ロールスロイス、ベントレー、メルセデス・マイバッハ、テスラなどから選ぶと良いでしょう。
このように価格帯からメーカーを絞り込んでいくと、自分に合ったメーカーが見つけやすくなることもあります。
執筆者: 外車王編集部
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