車のローンを一括返済するメリットやデメリットとは?一括返済の判断方法も解説
ローンで車を購入してしばらく経ったとき、総返済額を少しでも減らすために、「車のローンを一括返済した方がよいのか?」と考える方は多いのではないでしょうか。確かに一括返済によって総返済額は減りますが、いくつかのデメリットもあることも理解しておく必要があります。ここでは、車のローンを一括返済するメリットやデメリット、利息の計算方法などを紹介します。
車のローンを一括返済するメリット
車のローンの残金を一括で返済するメリットには、支払総額を抑えられたり、他のローンの審査に通過しやすくなったりすることが挙げられます。ここからは、一括返済のメリットを詳しく解説します。
総支払額を抑えられる
車のローンを一括返済すると、ローン完済まで払い続けるよりも、支払総額を抑えられる可能性があります。ローンで車を購入するときは、車両の金額(元金)に利息が上乗せした額を毎月支払わなければなりません。一括返済をすると、本来の返済スケジュールで支払うことになっていた利息の支払いがなくなるため、支払総額を抑えられるのです。
一般的な車のローンは、利息の支払いを早期に済ませ、残りの期間で車両の金額を支払う方法がほとんどです。そのため、一括返済する時期が早いほど支払総額を抑えられます。
他のローン審査に通過しやすくなる
一括返済をすると、返済した実績がつくため、他のローンで借り入れしやすくなります。また、借入額が減少するため、ローンの審査に通過しやすくなるという点もメリットです。
ローンの審査では、車や住宅、携帯電話など全てのローンの借入総額や年収などがチェックされます。一括返済をすると、借入総額が少なくなり、借り入れられる金額の幅にゆとりができるため、他のローンの契約がしやすくなります。
ローンに対する精神的な負担が和らぐ
ローンは毎月一定額の支払いに迫られる精神的負担が大きいです。しかし、一括返済をすると支払いに追われることがなくなるため、精神的な負担から解放されます。
車の所有権を得られる
一括返済をすると、車の所有権を自分名義に変更できます。ただし、自動的に所有権が変更されることはありません。所有権を自分に変えるのであれば、所有権解除の手続きが必要です。
所有権を解除して名義を変更するためには、「所有者の譲渡証明書」、「所有者の委任状」、「所有者の印鑑証明書」、「車検証」、「自動車納税証明書」、「使用者の印鑑証明書」、「ローン完済証明書」など多数の書類が必要になります。
多くの場合、所有者となっているローン会社やディーラーに所有権解除の旨を申し出れば、必要書類を発行してくれるでしょう。
ただし、所有権解除の書類は、発行までに日数がかかり、手数料が発生することがあります。必要書類の発行日数や手数料については、各ローン会社やディーラーに確認してください。
車のローンを一括返済するデメリット
車のローンを一括返済することにデメリットはあるのでしょうか。ここからは、一括返済のデメリットを解説します。
まとまった金額の用意が必要
一括返済には、まとまった資金を用意しなければなりません。一括返済するタイミングにもよりますが、場合によっては100万円以上の金額を一度に支払うケースもあります。一括返済をするときは、家計に影響がないことを確認してからしましょう。
手数料が高い場合がある
ローンの一括返済は、手数料が発生することがあります。手数料は、ローン会社によって異なりますが、高額になるケースもあるようです。
ローン会社は、利息によって利益をあげているため、一括返済されると本来受け取れるはずだった利息を得られなくなります。そのため、一括返済時に手数料として、受け取れるはずだった利益の一部を請求することがあります。タイミングによっては、利息よりも手数料の方が高くなってしまうこともあります。
一括返済するときは、これから支払う予定の利息と手数料を比較し、手数料の方が安いことを確かめてから手続きしましょう。
残りの返済期間によっては利息がそれほど軽減されない
ローンの返済期間や返済時期によっては、利息が軽減されないことがあります。前述したように、一括返済をする際は手数料を請求されることがあります。ローンを完済までの額よりも、残りの残債と手数料を合計した金額の方が高い場合は、一括返済を控えた方がよいでしょう。
一括返済すべきか見極めるときのポイント
車のローンを一括返済は、利息と手数料の比較や家計への影響をシミュレーションしてからしましょう。ここからは、一括返済をすべきか見極めるポイントを解説します。
利息の減少と手数料を比較する
一括返済するときは、ローンの利息の減少と手数料を比較してから手続きを進めましょう。利息の減少よりも手数料の方が高くなる場合、一括返済をするときに余計な出費となります。残りの残債に対する利息よりも手数料の方が高いのであれば、一括返済しない方がよいでしょう。
一括返済の前後の貯蓄額をシミュレーションする
ローンの一括返済は、月々の支払いに追われるという精神的な負担が和らぐ反面、一時的に貯蓄額を大幅に減少させることになります。貯蓄が減ることで生活が圧迫されたり、他のローンの支払いが滞ったりしてしまうときは、一括返済をしない方がよいでしょう。一括返済を考えるときは、一括返済した場合としない場合の家計への影響をシミュレーションし、生活への影響がないことを確かめてから手続きをしましょう。
知っておきたい利息の計算方法
ローンの利息は、主に「アドオン方式」と「実質年率方式」に分かれます。ここからは、それぞれの意味や計算方法を解説します。
アドオン方式
アドオン方式は、ローン完済まで月々の支払額が変動しない支払方法です。ただし、月々の支払額が変わらない代わりに、元金が減っても毎月の利息が変動しないため、結果的に支払う利息が高額になります。また、一括返済をする際の計算方法が複雑で、利息の軽減がされにくい可能性が高いです。
アドオン方式の利息は、返済回数によって定められている利率(アドオン率)を元金に掛けて計算します。計算式は次の通りです。
・利息=元金(車両価格)×アドオン率
・ローン支払総額=元金(車両価格)+利息
・月々の支払い額=ローン支払総額÷返済回数
実質年率方式
実質年率方式は、現時点の元金に対して利息を上乗せする方法です。よって、支払回数が増えるほど利息も減っていきます。ただし、一括返済する場合は、手数料を支払わなければならないことが多いです。また、手数料が高額になるケースもあるため、利息と手数料の比較計算をしてから一括返済手続きを進める必要があります。
実質年率方式の計算は、次の通りです。
・当月支払額=現時点での元金(借入額残高)×実質年率÷365日×支払月の日数
車の一括返済の方法
車のローンを一括返済するときは、ローン会社に一括返済したい旨を伝えることから始まります。問い合わせ方法は、電話や専用フォーム、郵送など、ローン会社によって異なるため、契約しているローン会社に確認しましょう。
また、一括返済を考えているときは、早めに連絡や手続きを進めた方がよいです。ローンの利息や元金は、日々刻々と変化しています。そのため、問い合わせや手続きのタイミングが遅くなると一括返済のメリットがなくなってしまいます。
一括返済の手続きをした場合、申し込みから支払期日までの期間が短いこともあるため、口座の残高不足にならないよう気を付けましょう。一括返済時の支払いの方法は、ローン返済口座からの引き落とし、銀行振込、クレジットカード、窓口での現金払いなどの方法があります。支払期日や支払方法は、ローン会社によって異なるため、契約しているローン会社に確認してください。
執筆者: 外車王編集部
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