1979年に登場した伝統のRR方式を採用するフォルクスワーゲンの新型トランスポルターT3。このモデルに初めて乗用仕様車に「カラベル(キャラベル船)」と愛称がつけられました。その後の1990年モデルのT4以降、RRではなくFF車となったため、最後のリアマウント式水平対向4気筒搭載車となりました。日本ではヤナセが「カラベル」の名称で乗用モデルを輸入・販売していましたが、1990年にフォルクスワーゲンアウディジャパンが設立され、北米市場での名称である「ヴァナゴン」の名で輸入・販売を開始したため、ヤナセが撤退するまで二つの名称で販売されました。T5、T6にもカラベルが設定されていますが、日本市場では発売されていません。「カラベル」の名で最も有名なのはやはりRR駆動のT3で、特殊モデルとしては、ポルシェ本社がコンプリートチューニングカーとして、水平対向6気筒3.2 Lのカレラ用エンジンを搭載した「Porsche・B32」が少量生産されています。