1970年から発売開始されたポルシェ 914は、ポルシェとフォルクスワーゲンと共同開発したスポーツカーであり、高価な911に手が出なかった若者への訴求力が強く、ポルシェという文化を植えつけるには持ってこいの新しいエントリーモデルとなりました。“ワーゲン・ポルシェ”という愛称を持つこのモデルは、エンジンをミッドシップマウントした2シータースポーツカーで、エクステリアのデザインでは、全長に対して極めて長めに設定されたホイールベース、短いオーバーハング、グラスファイバー強化プラスチック製の着脱式ルーフセンターパネル、そしてワイドなセーフティバーやポップアップヘッドライトなどが特徴となっています。また、2種類のエンジンが用意され914にはフォルクスワーゲンの1.7L水平対向4気筒エンジン。914/6には911 Tと同じ2.0L水平対向6気筒エンジンが投資されます。発売から1975年の間に4気筒モデルは11万5631台を生産するなど大ヒットを続け、1976年により高価で高性能なフロントエンジンの924に移行するかたちで製造が終了されました。