5ターボは、エンジンの位置をFFからミッションとともに180度回転させ、車体中心部に移し(ミッドシップ)の後輪駆動としてしまったホットバージョン。WRC(世界ラリー選手権)のグループ4ホモロゲーションモデルとして製作され、ラリーを戦うために生まれた純然たる競技ベース車両なのです。キャビンは量産車のものですが、スペースフレームを前後に出して専用のサスペンションを取り付け、ド迫力のオーバーフェンダーをかぶせるという、ルノー5の皮を被ったラリーカーなのです。リアゲートを開けると5のスポーツモデルであるアルピーヌのエンジンが丸見えとなり、1.4Lエンジンにギャレット製のインタークーラーターボを装着し、最高出力は160馬力、最大トルクは21.4kgmというパワーは控えめでも、その加速はメーカー公表値で0~100km/h加速は6.9秒、最高速は200km/hを誇っています。ルノー車中最高価格で少量販売され、後に普及版の5ターボ2も登場しました。